概要
『週刊少年ジャンプ』にて1995年から1997年まで連載されたうすた京介の漫画作品。同作者の連載デビュー作。
正式なタイトルは『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』。"外伝"とあるが、本伝があるわけではない。
謎の格闘技「セクシーコマンドー」の使い手である花中島マサルを中心に癖のあるキャラクターたちと共に展開されていく支離滅裂なギャグストーリーである。
シュールギャグ漫画の先駆けとしてしばしば語られ、のちの多くのギャグ漫画に影響を及ぼしたとされる。
作品の随所に1980年代の芸能人やテレビ番組等の影響(近藤真彦など)、他作品のパロディ(キン肉マン、キテレツ大百科など)、セガネタ(ロボピッチャなど)が多く見られる。
かなりの人気を誇った漫画ではあるが、全79話(全7巻、完全版5巻分)と意外と短い。
1998年にはTVアニメ化され、TBSワンダフル枠で放映された。
2008年には「完全版に近い何か」として全5巻の「ウ元ハ王版」が発売された。
あらすじ
県立わかめ高校に転校してきた藤山起目粒は友達100人を目指す普通の男子高校生。
しかし、彼の運命は一人の男の出現によって大いに狂わされる事となった。
その男の名は花中島マサル。彼こそはありとあらゆる格闘技を習得し、
セクシーコマンドー部設立に情熱を燃やすへんた……漢だった!
かくしてマサルを中心とした波瀾万丈の物語が始まったのだ。いや~すごいよ!!マサルさん。
主な登場人物
ヒゲ部
県立わかめ高校において、マサルが空手部を乗っ取る形で設立した部。
謎の格闘技*「セクシーコマンドー」*の修得を活動内容とする。
正式には「セクシーコマンドー部」だが、マサル曰く「セクシーコマンドー部……略して「ヒゲ部」にすればいい!!」とのこと。
2年7組。常人には理解しがたい言動で周囲を振り回し、クラスでは変態扱いされている。あらゆる格闘技を修得した末にセクシーコマンドーに出会い、その使い手となる。セクシーコマンドー部部長。いつも肩に謎の輪をつけている。
声:金丸淳一
2年7組。ツッコミ役。常識人だが、転校初日にマサルに気に入られてしまい付きまとわれたあげく、セクシーコマンドー部にも入部させられた。そのために、周囲から変態の同類扱いされるようになった。
- 近藤真茶彦(マチャ彦)
声:一条和矢
3年3組。元空手部部長。マサルのせいで廃部寸前となった空手部を立て直すため奔走していたが、セクシーコマンド部部員にされてしまった。常識的なようだが、「男らしさ」に異常な執着を見せるなど変人めいた一面がある。
- 磯部強(キャシャリン)
2年生。極めて貧弱な身体で、マッチョな肉体に憧れを持っている。肉体強化のためにたびたび自作のあやしいクスリを飲んでは幻覚を見ている。強くなっていじめっ子を見返すため、自らセクシーコマンドー部に入部する。
- 田中スーザンふ美子(スーザン)
声:井上和彦
常に赤い覆面をかぶっている謎の生徒。セクシーコマンドーのかなりの使い手。その正体はわかめ高校校長さかきばらのぶゆきだが、セクシーコマンドー部を成立させるため生徒を装っている(が、マサル以外の部員には正体がバレている)。
- 北原ともえ(モエモエ)
声:小西寛子
セクシーコマンドー部のマネージャーにしてアイドル的存在。普通の女子高生だがヒゲに強いこだわりがあり、セクシーコマンドー部を「ヒゲ部」と勘違いして入部した。
声:南央美
謎の生物。見た目は愛らしいが、背中にファスナーがついているなど時折あやしさを覗かせる。マサルたちがハイキングで遭遇して以来、部のマスコット的存在となる。マスコット的人気があり、グッズ展開が多い。
- 松田達郎(トレパン)
声:高橋広司
教師。2年7組の担任で、担当教科は国語。常にサングラスにトレーニングパンツ(ジャージ)スタイルでいるためトレパンと呼ばれている。見栄っ張りでお調子者。セクシーコマンドー部顧問だが特に何もしておらず、部員からもぞんざいな扱いを受けている。
- 佐藤吾次郎(アフロくん)
声:内藤玲
部設立から1年後に迎えた1年生。優秀な頭脳を持つが女の子にモテず、個性やインパクトを求めてセクシーコマンドー部に入部する。もともと七三分けだったがマサルにアフロヘアーにされた。
アニメ
原作連載終了後の1998年にアニメ化され、深夜番組『ワンダフル』枠内で放送された。後にアニメ『ギャグマンガ日和』などを手がける大地丙太郎が監督を務めた。
アナウンサーの鈴木史朗がナレーションとして出演。
OPにはPENICILLINの『ロマンス』が起用され、OPにPVの一部が使われる(アニメーションが突然実写映像に切り替わる)などインパクトのある内容になっている。
基本的に原作の「マサルーナイトフィーバー」までを忠実に製作されたが、月~金曜日の10分づつの帯番組であったことから制作ペースに余裕がなく、とにかく尺埋めのためか、アニメオリジナルの脈絡のないシーンや、描写がこれでもかと挿入されているのが特徴(後半では、マサル自身がそれについて言及するといったメタ発言まで存在する)。
またこれも制作上の都合のため、話数でいえば、本来は製作されないエピソード「スーザン先生」が、「マサルとお花見大作戦(後編)」と、「マサルと留年決定記念 地獄の電車でおでかけめそ・・・」の間に放送されている(原作では、「スーザン先生」のエピソードは、「マサルーナイトフィーバー」よりも後であり、本来この2話の間に入るエピソードは短編集であっため、上記のオリジナル描写とともに、本来の21話内のエピソードごとに分割した上で、間隔を置いて放送された)。
原作における過激な単語や、実名の単語(クスリ、西友、野村義男など)は、微妙に変更され放送となった。(クスリ→クヌソ、西友→酉友など)
さらに監督繋がりのためか、アニメ魁!!クロマティ高校に登場したゲロタンも登場している。
ちなみにアニメシャワーでの放送の際は、30分放送に再編集されての放送となり、各話ラストのマサルの一言はカットされ、変わりにエンディングが挿入されての放送となった。
pixivにおいて
タグとしての機能
同作品の二次創作作品(ファンアート)のほか、作中のシーンのパロディ作品にも使われている。
「ボスケテ」「ホムーラン」など、印象的なシーンが多く、ギャグパロでの人気が高い。
表記ゆれ
複雑なタイトルであるためか、pixivでの登録タグにも割れが多く見られる。
余談
別作品だが、ある超人を指すことがある。
関連タグ
セクシーコマンドー ヒゲ部 ヨロシク仮面 マッスルの神様 ウォンチュウ ボスケテ ホムーラン 放課後キャンパス キュピーン だばだば 額に肉