概要
千田翔太は日本の将棋棋士。1994年4月10日生まれ。森信雄七段門下(同門に故・村山聖九段・山崎隆之八段、糸谷哲郎八段ら)。大阪府箕面市出身。棋士番号は291。記事名よみがなの通り名字の読み方は「せんだ」ではなく、「ちだ」である。
棋歴
5歳の時に近所の小学生に教わり、将棋を覚える。2006年9月、6級で奨励会に入会。2012年10月、四段昇段(プロ入り)。
2013年度、初参加の第55期王位戦では、予選を勝ち抜き挑戦者決定リーグ入りをすると、森内俊之竜王・名人、行方尚史八段、豊島将之七段といった名立たる強豪らを次々に撃破。紅組プレーオフでも広瀬章人八段を破り挑戦者決定戦に進出するが、木村一基八段に敗れタイトル挑戦を逃す。
同年度、第3期加古川青流戦でも決勝三番勝負に進出するが、番勝負は佐々木勇気四段に1勝2敗で敗れ、惜しくも準優勝。
2015年度、第65回NHK杯テレビ将棋トーナメントでは初の決勝進出を決めるが、決勝戦で村山慈明七段に敗れ、準優勝。
2016年度、第1回上州YAMADAチャレンジ杯でも決勝進出を決めるが、船江恒平五段に敗れ、またもや準優勝。
同年度、第42期棋王戦挑戦者決定戦で佐々木勇気五段に勝利、初タイトル挑戦を決める。棋王挑戦により六段へ昇段。渡辺明棋王との番勝負は2勝3敗で惜敗。
2018年度、第77期B級2組順位戦にて最終成績9勝1敗2位となり、B級1組昇級と七段昇段を決めた。
2019年度、第13回朝日杯オープン戦では、準決勝で3連覇のかかる藤井聡太七段を破ると、決勝では過去一度も勝利経験のない永瀬拓矢二冠に勝利。自身初の全棋士参加棋戦優勝を果たした。
余談
居飛車党で力戦を得意としているという。また、『2手目△3二金』といった、意表を突いた戦法を試みることがある。2016年度には「対矢倉の左美濃急戦」と「角換わり腰掛銀における4二玉・6二金・8一飛型」の2つの戦型を広めたことを理由として升田幸三賞を受賞した経験もある。
コンピュータ将棋の対局場であるfloodgateの棋譜を収集しており、各ソフトの棋風についても詳しい。将棋ソフトで将棋を研究するというよりも、「自らの局面評価力そのものを将棋ソフトのそれに置き換えていく」という踏み込んだ姿勢で将棋ソフトと向き合っている。