手長族
てながぞく
概要
『ONEPIECE』に登場する人種。他の種族同様人間から進化した部族である。
その名が表す通り肘が二つあるのが特徴で、体型は人間と変わらないが腕が常人の1.5倍以上の長さになっている。関節の自由度がかなり高く、コマによってはこれ逆関節になってんじゃねえのというシーンもあるが、基本的には「コ」の字か「N」の字に曲がるようだ。
彼らは偉大なる航路に生息しているようで、その希少性からシャボンディ諸島の人間屋では手長族であるだけで最低金額が70万ベリー(人間は50万ベリー)になっている。手長族の生態に関してはまだわかっていない部分が多いが、ブルックがバーソロミュー・くまにより送り飛ばされたテーナ・ゲーナ王国(後述)では手長族が数千人規模の集落を築いており、山向こうの「ハラヘッターニャ」を襲撃して人間を拉致、「手の関節が1つ少ない希少な亜人」などと称し見世物にしていた。ブルックが作中で発言している通り、その姿はまるで人間たちが手長族に見せる奇異の視線そのものであり、なかなか難しい問題を抱えていることが伺える。
また、扉絵連載では「足長族と千年抗争を行っている」とされており、ライバル関係にあることが明かされた。
テーナ・ゲーナ王国
偉大なる航路前半のとある島に存在する手長族の単一民族国家。山を隔てて貧困に喘ぐ人間の集落「ハラヘッターニャ」がある。
文化圏はどことなく花ノ国やアマゾンリリー同様、中華風の趣がある。
王国という扱いであるが、世界会議(コミックス82巻から開場)に手長族の姿は見受けられない。非加盟なのか欠席なのかは不明であるが、2年前時点では人間と全く共存する意識が見られなかったため、この時点では非加盟だった可能性もある。
彼ら手長族の暴れ者たちにより見世物にされたブルックがその楽才で一世を風靡し「ソウルキング」として世界的スターダムに伸し上がると、彼らはマネージャーを名乗って空島由来の音貝(トーンダイアル)養殖販売を始め、人間社会に迎合しまくっていた。
主要な手長族
メイン画像の人。『11人の超新星』の一人で悪魔の実の能力者。オンエア海賊団船長だが、「四皇」カイドウの軍門に下った。
「破壊砲」の名を持つ拳闘士。腕の関節を肩の上に押し込め、パイルバンカーのように叩き込む強力なパンチを有する。麦わら大船団に子分杯を交わし、足長族のブルーギリー及び元賞金稼ぎのアブドーラ&ジェットと共にXXXジム格闘連合を結成。後にイデオ海賊団に改称し船長となる。
余談
テーナ・ゲーナ王国とハラヘッターニャで起こる「拉致」や「見世物」といったいざこざは、古典落語の演目「一眼国」がモデルと思われる。
「一つ目の人間がいる」という噂を聞いた男が、これを捕まえて見世物にしようとするも、逆に一つ目人間たちに捕縛され、最後は「目が二つある珍しい人間」として見世物にされてしまうというストーリーで、眼と腕という違いはあれど大まかな話の内容はほぼ一致している。