ギガデロス
ぎがでろす
データ
- 別名:惑星守護神
- 身長:60m
- 体重:8万t
概要
『ウルトラマンタイガ』第14話「護る力と闘う力」に登場するロボット怪獣。ウルトラシリーズでは令和初のロボット怪獣である(ただし『タイガ』に登場したロボット怪獣としてはギャラクトロンMK2が先である)。
人型だが首が長く頭は小さく、ロボット怪獣だが背骨状のパーツを始め有機的な要素が見られる。
右腕から伸びた剣と左手と一体化した銃が武器。
そして最大の特徴として、相手の光線を受けるたびそのエネルギーを利用し分裂するという厄介な能力『デロスイリュージョン』を持つ(分身の際オレンジ色の部分が発光する。またエネルギーを逆利用する関係なのか光線を吸収するような描写ではなく直撃による爆発自体は起きる)。これは通常の光線は勿論、光弾なども例外ではなく、必殺技を撃てば撃つほど増殖し手数が増えるというウルトラ戦士にとっての正攻法ではまず勝ち目のない恐ろしい能力となっている。
地球では使わなかったが足裏にスラスターがありイルトの回想シーンによれば多少の飛行が可能らしい。
最初は対応できていなかったフーマの動きを分身してからは読み、3体に分身していた時にはひるまされていたフォトンアースと分身が消されてから互角に戦ってみせるなど学習能力も高い様子。
元々は流れの宇宙人科学者イルトが立ち寄った怪獣災害に苦しんでいる銀河系の人々の為に作製した防衛兵器であり、星々のために複数製造され怪獣災害をなくして平和をもたらした(別名の惑星守護神はここからきてると思われる)。
しかし、100年後に彼が再びその銀河を訪れた時にはギガデロス同士が戦う制御不能の暴走状態に陥っており、その結果、その星々は廃墟となりはてた。
その後は宇宙に散らばったらしく、後悔したイルトはギガデロスを探し封印、回収を行なっている(このため、宇宙全土には未だ相当数のギガデロスが潜伏しているものと考えられる)。
地球では埋められたのか転送されたのかは不明だが地中から出現しフーマと戦うが彼の七星光波手裏剣で分身。交代したタイガのストリウムブラスターでさらに3体に分身する。
ナイトファングリングの超音波でエネルギーを消され分身が解除された後もフォトンアースとなったタイガと戦うが、イルトの手によって同期されシャットダウン。
動きを止められ分身も使用できなくなったところをオーラムストリウムで破壊された。
その後怪獣リングが生まれている。
実はその暴走の原因はある目的の為にトレギアが自分の感情を埋め込み、故意に暴走させたことであるという事実が本人の口から判明している。
さらに地球に持ち込んだのもトレギアこと霧崎である。
とはいえ、霧崎にとってはタイガに怪獣リングを使用させるための布石でしかなかったようで、その様子を見届けると霧崎はギガデロスを止めようとするイルトへの妨害をやめて去っていった。
光線技が効かないことからタイガに怪獣リングを使わせる前提で戦う相手として使われたらしく、さらには霧崎は自身の感情を埋め込んだギガデロスをサンプルと称していたことから、どうやら霧崎の目的のために利用されていたようだが…。
「君に剣なんて持たせるべきじゃなかった」「ごめんね、ギガデロス」との発言からイルトには開発者として自身の子供のような愛着を持たれていた様子。
霧崎からは「従順」と呼ばれ感情を埋め込むのに苦労はしなかったと言われているが、それ故か暴走後もイルトから左腕のデロスバイザーを通じての操作を受け付けている。
余談
監督コメント付第14話予告の市野龍一監督によれば、最初は「分身できる怪獣」として決まっていたが監督がロボットを作りたいという意見を出したことで「分身できるロボット怪獣」ということになった。中身が生物で装甲を纏っている、その中身の生物が分身できるといった考えもあった様子。このサイボーグ怪獣の要素がデザインにも反映されていると思われる。ただし、現段階の公式設定ではあくまでロボット怪獣であり生物を改造したとは言われていない。
また、社内等の関係者からコンペのような形でデザインを集めたものをブラッシュアップしている。
デザインしたのはウルトラシリーズに出演したこともある漫画家の加藤礼次朗氏(Twitterのアカウント名はレイジロさん)。
Twitterにおいて、頭部にはヤツメウナギのイメージを取り入れており、右手の剣と左手の盾を合わせて3つの「顔」が持つデザインをしてる。また、デザイン画では首が細長かったがアクションのために太くなっているらしい。
ギガデロス同士の戦いでは自身の剣や銃で互いを破壊している。このことからタイタスの戦闘スタイルが最も有効と思われるのだが、ヒロユキとの分離からの復帰にフーマやタイガより時間がかかったのかタイタスとの戦闘はなかった。
ギガデロスが登場して以降の回では、怪獣出現時に名前と肩書きのテロップが表記されるようになった。
デザインは漫画家の加藤礼次朗が担当した。
当初はアメーバ状の分身怪獣と想定されていたが、せっかくの新怪獣なのでかっこいいロボット系にしようという意見が挙がり、プロデューサーの岡本有将の提案によりデザインコンペが行われている。
分身の描写は、合成だけでなくカット割りや編集でも表現している。
脚本を担当した勝冶京子は、ギガデロスを闇落ちしたタイガを予見した存在と位置づけており、ヒロユキのセリフでも言及させている。
関連タグ
ルーゴサイト:ギガデロス同様トレギアの手により破壊者にされた存在。
地底文明デロス、ギガバーサーク:ギガデロス同様「製作者の意図を超えて暴走した機械」であり、ネーミングも類似している。「ようこそ地球へ」の台詞があり『ウルトラマンマックス』のオマージュともとれる演出があった。ただ、このことについて特に関係者からの言及はない。
ギャラクトロン:近い時期に生まれた新しいロボット怪獣。「暴走したロボット」、「格闘と遠距離攻撃に対応した腕の武装」、「複数存在する設定」などの共通点がある。しかし、白と黒、武装の付き方が左右逆、そしてあくまで命令の延長で暴走しているギャラクトロン(より正確にはギルバリス)と意図的に他者の意思が介入しているギガデロスと対照的な面もある。
ダークザギ:1人の巨人を模してある惑星の守護神として造られた存在だったが、こちらは歪んだ自我が芽生えたことで暴走してしまった。