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683系の編集履歴

2020-08-14 22:15:09 バージョン

683系

ろっぴゃくはちじゅうさんけい

JR西日本の交直流特急型電車。かつては北越急行も所有していた。

概要

北陸方面の特急で運用中であった681系の改良型・増備車として2001年に登場。

「雷鳥」「はくたか」「しらさぎ」「加越(~2003年3月)」で運用されていた485系を置き換えた。

2011年には「雷鳥」の485系を完全に置き換え、JRが独自に設計・製造した特急形車両で最多の車両数となった。

最高速度は130km/hだが、160km/h運転対応の準備工事がされているほか、8000番台は北越急行時代に160km/h運転をしていた。


681系と同じく、集電装置や主変圧器・主整流器を搭載する682形と、制御装置や主電動機・補機類を搭載するモハ683形・クモハ683形とでユニットを組む方式のため、パンタグラフを搭載する車両は電動車ではない。


営業最高速度130km/h、160km/h(8000番台・ほくほく線内)
設計最高速度160km/h
起動加速度1.8km/h/s
減速度4.6km/h/s(常用最大)、5.2km/h/s(非常)
歯車比18:94=1:5.22
駆動装置WN駆動方式
主電動機かご形三相誘導電動機 ※出力は1時間定格
  • WMT105(245kW)
  • WMT105A(4000番台・255kW)
制御装置自励式3レベル電圧形PWMコンバータ+3レベル電圧形PWMインバータ(1C1M・ベクトル制御)
  • WPC12+WPC11(補助電源装置一体型)
台車軸梁式ボルスタレス台車
  • WDT301・WTR301
  • HDT301・HTR301(8000番台)
製造所近畿車輛川崎重工業日立製作所日本車輌製造新潟トランシス

681系との相違点

683系は外観や内装、基本的な設計は681系に準じているが、以下のような変更点が存在する。

  • 非貫通形先頭車の先頭部デザインを変更、連結器カバーを廃止
  • 鋼製車体からアルミダブルスキン構造に変更
  • 付属3両編成の先頭車は両端とも高運転台貫通構造に変更、12連の組成が可能に
  • 従来のGTO素子VVVFインバータに代わり、IGBT素子を使用した補助電源装置一体型の車両制御装置を採用
  • 主整流器をサイリスタ位相制御コンバータから、IGBT素子による3レベル電圧型PWMコンバータに変更
  • 新幹線のように、空気シリンダで客用ドアを外側に押し付ける機構を標準装備
  • 電動車の車輪ディスクブレーキを省略(8000番台除く)
  • 空気ばね高さを引き下げ、ホームと床面の段差を低減
  • 窓側上部の補助照明を廃止し、代わりに荷棚に読書灯を設置
  • ドア横のLED表示器が細くなった
  • 側面は連続窓構造から独立した窓構造となる
  • 主電動機出力の向上(定格220kW→245kWまたは255kW)
  • ドアチャイムの追加
  • プチカフェテリアの廃止

番台区分

0番台

「サンダーバード」用。登場当初は金沢総合車両所に所属し、現在は吹田総合車両所京都支所所属。6両編成・3両編成が6本ずつ在籍。

2001年3月のダイヤ改正で運用を開始し、485系「スーパー雷鳥」を置き換えた。その後追加増備が行われ、置き換えられた681系によって485系の「はくたか」を置き換えた。


2000番台

「しらさぎ」用5+3両編成と「サンダーバード」用3両増結編成の2種類が製造された。

前者は2015年3月に「しらさぎ」の運用を離脱、形式を289系に変更の上、関西地区の特急に転用された。後に289系化された3両編成の一部が2019年に683系に復帰している。


乗降の利便性を考慮して、ドア位置が見直されている。最前列の座席には、大型テーブルとコンセントを装備。クロ682形には展望に優れたフリースペースがあった。


現在の683系2000番台は専ら増結編成として運用。


4000番台

「サンダーバード」用、9両編成。12本108両(T41-T52)が所属。この番台の登場で雷鳥として運用されていた485系が引退し、全列車がサンダーバードへ移行した。

先頭車は両端とも貫通形で、クロ683側は貫通扉を準備工事とした。パンタグラフがシングルアーム式に変更されたほか、衝突対策のため車体強度の向上がなされた。ドア位置は2000番台に準じている。

内装では、座席が新型となり、後に287系223系Aシートにも採用された。グリーン車の飾り照明を廃止。また、サハ682形のデッキ部には扉付きのフリースペースが設けられた。

他の番台と異なる特徴を持つため、4000番台にならい一部の人々からは「ヨンダーバード」と呼ばれることも。


8000番台

元「はくたか」用で、元北越急行所属車。6両編成・3両編成が1本ずつ在籍。同社所属の681系と共に運用されていたが、検査はJR西日本への委託となっている。683系で唯一、160km/h運転に対応。

登場は2000番台よりも後だが、内装は0番台に準じておりコンセントが省略されている。

2015年の北陸新幹線開業で、はくたか用の北越急行所属車はJR西日本に売却された。現在はJR西日本の所属となり、「しらさぎ」用681系と共通運用となっている。私鉄車両がJRに売却された例としては209系3100番台(元東京臨海高速鉄道70-000形)、キハ125形400番台(元高千穂鉄道TR400形)に次いで3例目となる。


運用

JR西日本の金沢発着の特急(サンダーバードしらさぎ能登かがり火ダイナスター)などで使用されている。また、「しらさぎ」は列車の半数が米原~名古屋間JR東海区間に乗り入れている。

サンダーバード用の編成は2015年以降、改造と塗装変更を実施している。

正面画 683系4000番台 サンダーバード リニューアル塗装


廃車

683系2000番台のうち「しらさぎ」用5+3両編成を289系として転用改造する際、編成の組み換えで余剰中間車が2両発生した。この2両は以下の手順を踏んで廃車となった。


製造日付2003年6月27日2003年6月27日
竣工当時の車号サハ683-2509サハ683-2510
289系化改造なし2015年4月24日
廃車当時の車号サハ683-2509サハ289-2510
廃車日付2016年7月11日2016年7月11日

余談

683系の中でも最初に新造されたクロ683-1は製造工場である日立製作所笠戸工場での性能確認試験中にブレーキが故障。車止めに激突して車体が大きく歪んでしまい廃棄された。

この事故の直後、現場には慌てて衝突試験と書かれた看板を建てたと言う噂。

JRへはクロ683-1を除く8両を先に引き渡し、8両で試運転を行ったが交流区間に入った途端電動車2ユニットが故障し、電動車1両、付随車(故障した電動車2両含む)7両で車庫まで自走して戻った。

クロ683の代替新造が完了したためJRに先に引き渡されていた8両はもう一度日立製作所へ入場。

2代目クロ683-1を連結して何食わぬ顔で再度出場した。

しかしクロだけ妙に綺麗で一部の人達にはバレバレであった。


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鉄道 JR西日本 電車 電気釜

681系

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289系 - 683系の改造車

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