「ばか言っちゃいけません あたしなんかに感謝だなんて」 「あの時あっしゃピンと来たんだ」
「この旦那についてきゃ間違いねェってねー!!」
概要
ONEPIECEの登場キャラクター。
ワノ国花の都のおこぼれ町(花の都のおこぼれで成り立っている町)であるえびす町の人気者。小紫の従者であるおトコの父親。
人物
外見
髪を隠した頭巾と常に見せているにやけた笑顔、歯は欠けていて身なりはボロボロ。三下お調子者これ極まりといったデザイン。
性格
太鼓持ちで、剣士として腕の立つゾロに対して絶えずよいしょを行っていた。
その態度は強い者に媚びるいわゆる『虎の威を借る狐』としてのものではなく、自分の物を他の人に分けるなど優しさに溢れており、街の住民からは
「顔も体もふざけてるけどあの人は昔からみ~~んなに愛されてた。“仏”だよ」
とまで言われるほどに慕われている。
関連動画
- ONE PIECE 第922話予告「任侠伝!ゾロとトの康二人旅!」
このアニメ922話で行われたゾロとトの康の宿場での大暴れは本来は原作にない描写。原作でも同様の事件が起きてはいたが、アニメは尺の都合上か原作ではトの康の口から語られるだけの場面であった部分をアニオリで再現した。ちなみに、トの康がアニメでしゃべったのはこの回からとなる。
ネタバレ
その正体は光月おでんと同じく白舞の元大名である霜月康イエ。
プロフィール
正体
- 変貌
20年前は覇気がある風貌と性格をしておりその厳格さは、とても現在のひょうきん者の姿からは想像できない程。実際カン十郎やしのぶに親し気に接したのにも関わらず、余りの変わりように気付かれることが無かった。
- おでんとの関係
若い頃からおでんの事を未来の将軍と見込んでおり、当時はおでんが破天荒が過ぎるあまりに民衆から彼を差し置いて次期将軍と呼ばれながらも、おでんを真正面から叱り付け将軍になるように鼓舞していた。傾奇者のおでんのことを叱責できる数少ない人物の一人でもある。
「お前こそが『光月家』を背負って立つ男!!」「スキヤキ様の勘当は“愛のムチ”にすぎぬ!!」「応えてみせねェか!!」
- 赤鞘との関係
おでんの家臣となった赤鞘九人男こと若かりし頃の錦えもんたちが、おでんのために大金を盗もうとした時は彼らにそのまま金を(上乗せして)譲り、「(おでんが好きなの)だったらこの金で身なりを整え礼儀を学び本を買い学問を身につけろ」と諭した。
「お前たちは都の」「いや ゆくゆくはこの『ワノ国』の守り神となれ!!!」
- 経歴
スキヤキ存命時~おでん処刑後の反逆
光月スキヤキの政権下では霜月の大名として次期将軍と目されるほどの評判となる。この時期に当時まだ肩書も何もなかった黒炭オロチを自分の下で召し仕えさせた。その後、オロチがスキヤキからワノ国の実権を任された際は納得いかないながらもそれに従う。
九里の大名にして光月家の当主であった光月おでんが処刑され、完全にワノ国の実権を握った黒炭オロチが各郷の大名に「黒炭に仕えるか戦うか」を問うたところ、残る四人の大名は全員オロチとカイドウに仇討ちをせんとする。しかし、カイドウとその軍勢はあまりに強く仇討ちは叶わず大名は彼一人を除き無念のまま死ぬこととなった。その後、トの康と名前を変えてえびす町に隠れ住むようになる。
えびす町での生活~自身の処刑
えびす町には黒炭オロチの手によって用無しになったSMILEが廃棄されており、生きるためにその残飯を食べたえびす町の住民たちは、笑顔以外の表情を浮かべることのできない中毒状態にされる。しかしそんな中、自分自身でさえもその被害に遭いながらも、そのことを無理矢理前向きに受け取り、「笑っている顔はえびす顔、だからこの町もえびす町」と言って住民たちを励ましながら上記の様に自分の少ない財産でさえも住民たちに分け与えるなどの行動を見せ続けた。
偶然遭遇したロロノア・ゾロの寿司代を肩代わりして登場。その後に立ち寄った宿場の賭けでゾロと共に大勝ちしするも、それに怒った狂死郎一家に絡まれる。その際に寿司の縁からゾロに助けられた。それから、お礼としてゾロをえびす町に招き、住民たちと一緒にもてなす。
錦えもんの判じ絵が露見したために多くの同志が投獄されたことを知ると、ワノ国で手配されている大泥棒丑三つ小僧の名を借りて盗みを働き、捕まって羅刹町で磔にされるが、そこで大衆の面前で判じ絵はいたずらで自分が作ったと偽証し、同志たちには密かに新たな集合場所を示す。
そして、オロチを「害虫」と強く非難しながら、モモの助や錦えもん達にカイドウとオロチの討伐を託し、最後はオロチとその部下の手によって処刑される。
遺体は、フランキーとカン十郎に回収され、供養のため九里に送られた。
余談
- 異名
その経歴から彼はハリネズミの康(当時は大名)とヤス(当時は町人)以外にも多くの異名(呼び名)を持つ。
- ヤスさん・康さん(過去。光月おでんから呼ばれた)
- カス(現在。ロロノア・ゾロから呼ばれた。悪意あってのものではなく純粋に間違えた。後にゾロはトノヤスと呼ぶようになる)
- ヤス・ヤスさん・トのヤっさん・トノヤスさん(現在。他のえびす町の町人から呼ばれた)
- ドブネズミ(過去。処刑が終わった後に黒炭オロチから呼ばれた)
- 死者
前述のとおり彼はオロチに処刑されているが、実のところONEPIECE作中においてこういったシーンはあまりない。
これは作者である尾田栄一郎が「少年漫画なので死亡シーンや殺人シーンをなるべく描かない」という制約を課しているためで、既に存在する死者の掘り下げを行う回想シーンを除けば本編内における死者からしてそもそも極端に少ない(一見明らかに死亡しているキャラクターでも、何らかの方法で生き残って扉絵や本編でその後の活躍が描かれるのがお決まりのパターンである。アニメなど、ある程度視聴者が先の展開を把握しているであろう別のメディアで生存描写が差し込まれることも少なくない)。
そんな中で、頂上戦争で死亡したエース並びに白ひげ、黒ひげ海賊団に殺されたアブサロム(黒ひげ陣営で死体が確認され、スケスケの実の能力も他キャラが使っているので確定と思われる)に続き、作中リアルタイムで死亡が確認された珍しいキャラクターでもある。
関連タグ
赤鞘九人男…錦えもん カン十郎 雷ぞう ネコマムシ イヌアラシ お菊 酒天丸 河松 傳ジロー イゾウ
霜月牛マル…同じ霜月性を持つ元大名。
徳川家康…名前の由来と思われる。
田中正造…栃木県の英雄。人格や出自が似ており、公害に反対したのも共通。
変なおじさん…メイクや口調が酷似。