基本プロフィール
いわゆる「羽生世代」の棋士の一人。
棋歴
3歳の頃、父から将棋を教わる。1982年12月、奨励会入会。1990年、19歳で四段(プロ入り)。
1992年度、第33期王位戦では、挑戦者決定戦で佐藤康光六段を破り挑戦権獲得。谷川浩司王位との番勝負では4勝2敗で制し奪取。初タイトルを獲得した。四段でのタイトル獲得は史上唯一の記録である。(現在は、規定上タイトル挑戦を決めると五段になるため、この記録を塗り替えるのは制度上不可能である)タイトル獲得という抜群の成績により五段昇段。翌年、羽生善治竜王に敗れ失冠。その後2年連続で挑戦権を獲得するも全て敗退している。
1993年度、第14回将棋日本シリーズで谷川王将を破り、棋戦初優勝。その後3連覇を果たす。
1998年度、第69期棋聖戦では、挑戦者決定戦で藤井猛六段を破り挑戦権獲得。屋敷伸之棋聖との番勝負を3連勝で制し、奪取。初の棋聖位を獲得した。
1999年3月、第57期B級1組順位戦では9勝2敗の成績でA級昇級と八段昇段を決める。しかし、翌年の第58期A級順位戦では、3勝6敗の成績で降級となった。
2001年度、第72期棋聖戦では、挑戦者決定戦で深浦康市六段を破り挑戦権獲得。羽生棋聖との番勝負を3勝2敗で制して奪取。棋聖復位を果たす。また、タイトル3期獲得により九段へ昇段。
2011年、通算700勝達成。
同年度、第37期棋王戦では、挑戦者決定戦で広瀬章人七段を破り、挑戦権を獲得。久保利明棋王との番勝負を3勝1敗で制し、奪取。初の棋王位を獲得した。
2013年、第63回NHK杯テレビトーナメントで丸山忠久九段を破り、自身初のNHK杯優勝を果たした。
2014年度、第64期王将戦では、挑戦者決定リーグで4勝2敗の成績となる。同率の羽生名人とのプレーオフを制して挑戦権獲得。渡辺明王将との番勝負を4勝3敗を制し、奪取。初の王将位獲得を果たした。44歳での初王将獲得は史上最年長記録。
2015年、通算800勝(将棋栄誉敢闘賞)達成。
2016年2月、第74期A級順位戦において3勝6敗となり、連続11期・通算13期在籍したB級1組への降級が決まった。
2019年3月、第68回NHK杯準決勝で森内九段に勝ち決勝へ進出。決勝戦で羽生九段に敗れ惜しくも準優勝。
棋戦優勝履歴
八大タイトル戦(登場予定も含む)
☆は永世称号資格保持
棋戦名 | 獲得数(年度) | 登場回数(年度) | 備考 |
---|---|---|---|
竜王 | - | - | |
名人 | - | 2回(2007年度・2009年度) | |
叡王 | - | - | |
王位 | 1期(1992年度) | 4回(1992年度~1995年度) | |
王座 | - | - | |
棋王 | 1期 (2011年度) | 3回 (1997年度・2011年度~2012年度) | |
王将 | 2期 (2014年度~2015年度) | 3回 (2014年度~2016年度) | |
棋聖 | 2期(1998年度・2001年度) | 2回 (1992年前後・1998年度~1999年度・2001年度~2002年度) |
計6期(登場18回)
一般棋戦
棋戦名 | 優勝回数 |
---|---|
NHK杯 | 1回 (2013年度) |
早指し選手権戦 | 1回 (1997年度) |
将棋日本シリーズ | 3回 (1993年度~1995年度) |
オールスター勝ち抜き戦 | 1回 (2001年度) |
大和証券杯ネット将棋・最強戦 | 1回 (2007年度) |
計7回
余談
棋風は相手の作戦を真正面から受けて立つことが多く、直線的な攻めを得意とする剛直な棋風である。その指し手は格調高いと評されることも多々ある。
若い頃は将棋界屈指のイケメンとしても知られており、「若武者」と呼ばれていた。また、棋界きってのプロレス好きとして有名であり、プロレス雑誌にもインタビュー記事が載ったことがある。
また、2007年に行われた第28回日本シリーズ2回戦において佐藤康JT杯相手に自身初の反則負け(二歩)を犯してしまったことがある。