「いい気になってるヤツは・・・オレのスタンドをのみ込んでくたばりやがれッ!」
CV:浜田賢二(アニメ第4部、かつてVOMIC版7部のジャイロ・ツェペリを担当した。)、演:山田孝之(実写版映画)
概要
「日本犯罪史上最低の殺人鬼」と言われる連続殺人犯。マスコミからの通称は「アンジェロ」。
1964年杜王町生まれ。IQ160。いい気になっている奴を絶望させて殺すのが大好きな男。「ムカついた」という、たったそれだけの理由であっさりと人を殺す。少年誌では忌避される性犯罪者でもあり、作中描写によれば両刀使いである様子。
12歳の時に強姦と強盗を犯して投獄。それ以降、全国を転々とし、あらゆる犯罪を犯して服役と出所を繰り返して来た根っからの悪人。34歳にして獄中での生活が合計20年と、人生の大半を犯罪と刑務所の中で過ごしてきた。
そして偶々出会った14歳の三人の少年の内二人を強姦殺人のうえ金品を奪い、三人目を局部を切り取って殺した後に、その家族に身代金を要求、身代金を受け取る際に逮捕された。この逮捕に尽力した警官の一人が東方良平であった。逮捕の際にも警官を一人刺殺している。
死刑宣告を受け絞首刑に処されたが、死刑執行の半月ほど前に虹村形兆にスタンドの矢で貫かれスタンド使いになっており、首を吊られて20分以上経っても死ななかった。その後脱獄し、形兆の勧める通りに生まれ故郷の杜王町に潜伏。スタンドを一般市民に取り付かせ、本体は安全な所から犯罪を楽しんでいた。
スタンド『アクア・ネックレス』
【破壊力 - C / スピード - C / 射程距離 - A / 持続力 - A / 精密動作性 - C / 成長性 - E】
水分に混ざり相手の体内に侵入して攻撃するスタンド。雨や水蒸気にも同化することが可能。簡単なものになら姿を変えることも出来る。大きさは同化した水の容量に比例する。また液体と同化していることの反映で直接攻撃への高い耐性を持ち、無敵のスタープラチナのパンチ攻撃がほとんど効果を見せなかった。
本来の姿は足の無い人型で、全身に無数の目を持つ。このためか本体と視覚共有が可能で、射程距離もA評価と高い。人間に取り憑いて支配し、操ることも出来る。これらの能力を上手く使えば、かなりの高い汎用性を誇ると思われ、(具体的な手法が述べられなかった)絞首刑逃れや脱獄もこれらの能力をフル活用したことが推測できる。しかし本体が殺人以外に興味のない人間の屑であったため、劇中描写の範囲ではそこまで有効活用されることはなかった。
弱点とされるのは、物質同化タイプのスタンドなので自由に消すことができず、閉じ込められてもガラスを破るパワーも無いという点。それでいて本体へのダメージフィードバックは発生するため、一旦スタンドを捕らえられると、本体も為す術がなくなってしまう。ただし人体に細かい裂傷を与えたり、体内に侵入して食い破って殺害することは可能。一方でゴム手袋も破れなかったことから、水を操る能力の応用で(水分を多く含む)人体のみ切断できるとの考察もある。もしそうなら、いかにも殺人鬼らしい能力と言えるが…。
また、珍しい「名称の明確な元ネタが無いスタンド」の一つ。一説にはSantanaの楽曲"Aqua Marine"(1979年発表"Marathon"収録)とも言われている。
活躍
犯罪を楽しんでいた際に東方仗助に遭遇、邪魔される。
このことを根に持ち手始めに母親・東方朋子にスタンドを取りつかせようとするが失敗。そこへ犬の散歩をしていた中年男性が通りかかり「いい気になっている」という理由で、飼い犬の口を食い破り、それを中年に押し込んだ後、スタンドで頭部を破壊して殺害した。その後、まんまと朋子の体内にスタンドを侵入させるが、仗助によってビンにスタンドを閉じ込められてしまう。
そこへかつて自分を逮捕した仗助の祖父・東方良平を偶然発見し、彼の趣味を利用して脱出し私怨により良平を殺害する。
その後雨の日を待ち仗助と空条承太郎を襲撃。
スタンド能力をフル活用して二人を苦戦させるが仗助の機転によって今度はゴム手袋に閉じ込められてしまい、居場所もバレてしまう。
粉々に粉砕した岩と融合させられ、承太郎によってスタンド能力を得た経緯を白状させられる。
白状している隙を突いて近くにいた子供を人質にして逃れようとするも、「チンケな髪なんかいじってんじゃあねーっ!」と仗助の頭をバカにしたため、キレた仗助の手でよりグレートに融合させられてしまい、未来永劫自分の犯した罪を悔い改め続けることとなった。
この岩は「アンジェロ岩」と呼ばれ、不気味な外見とは裏腹に杜王町の観光名所・待ち合わせスポットとして好評である。
時々「アギ・・・」と声が聞こえる。
実写版映画では
顔や服装が汚らしく青髭のように顔全体に薄くヒゲが生えており、浮浪者然としたルックスをしている。原作とは一変したキャラクターとなり、全体的に暗く陰鬱な性格となっている。
「悪いのは誰々だ」と口癖のように繰り返し、なにかと言えばすぐ責任転嫁するなど自己保身的な部分が強く描かれている。
最初に殺したのは父親ということになっており、その後7人を殺害、13人を殺人未遂(あくまで判明分)。
ナイフでオムライスの皮だけ剥いだり、チキンをズタズタにした挙句、骨を一本綺麗に取り出してじっと眺めている等、単に行儀が悪いと言うよりも異常性の目立つテーブルマナーをしている。
冒頭では誕生パーティを行っていた民家に侵入し、女性と男性を縛り上げて拘束。異常を感じ取った警察(東方良平ら)が駆けつけた時は、「男だけ」を殺して逃走する(祝われていたのが男の方だった)。その最中、謎の男に矢で射られ倒れていたところを警察に逮捕された。しかし、スタンド使いとなっていたため刑事たちを殺害して再び逃走する。
それからはスタンドによる殺人を繰り返し、一人の青年にアクア・ネックレスを憑依させコンビニ強盗を行う。だが仗助に邪魔されたため逆恨みし、殺すことを宣言して立ち去った。
その後、謎の男と接触し「あんたは恩人だ」「俺たちは仲間だ」と友好的に接し、食事の席で「俺がこんなになったのは父親のせいだ」と身の上話をする。望むのであれば男の父親も殺すと言ったところ、スタンドで脅されたため「アンタには逆らわない!」と命乞いしてしまう。
男と別れた後、執念深く登校中の学生たちを観察して仗助を発見。後をつけて住居を調べ、スタンドを母・朋子の体内に侵入させる。しかし仗助のスタンドによって瓶の中に閉じ込められてしまった。
原作同様の手口で良平を騙して瓶を開けさせると殺害し、そのまま承太郎&仗助の二人と戦闘を開始する。加湿器を使った罠で仗助の体内に侵入するも、ゴム手袋の中に閉じ込められる。
追い詰められた時はナイフを手に反撃の意志を見せるが、無力化されたため「悪いのは俺に能力を与えたあの男だ」と責任転嫁を計る。直後、人のせいにするなと仗助に殴り飛ばされた。すると仗助に掴みかかり「俺を殺せばお前も俺と同じ呪われた魂になる」と、自分の行いを棚上げして命乞いまでし始めた。聞き入れもらえるわけがなく、クレイジー・ダイヤモンドの怒りの拳打によって岩と同化させられ、アンジェロは永遠に岩として生き続けることとなった。
余談
- 第四部と同時期に始まった2016年春アニメには別作品にもアンジェロという名前のキャラが出演していた。さらにどちらのアンジェロも物語序盤から出ていたため、同じ週に違うアンジェロが出演していた事も話題になった。
- アンジェロというあだ名だけに限らず苗字の方もまた片桐とやたら2000年代以降のガンダムシリーズで見る名前のキャラだが、そんな彼の担当声優はコーラサワーである。
- 本Partにはもう一人の連続殺人鬼キャラとして吉良吉影が登場しており、主人公達にとって最初の敵とラスボスが“サイコパスのシリアルキラー”という点で符合している。ちなみに吉良の被害者の一人である杉本鈴美は吉良を止めてほしい理由として「杜王町を殺人鬼の生まれた街と呼ばせたくない」と言っていたが、何故か同じ杜王町生まれだったこのアンジェロのことは完全に無視されている。だが、彼女も生前は普通の学生であり、同郷といっても直接的な関わりの無い殺人犯の事は特に意識はしていなかったと推測される。
関連タグ
ジョジョの奇妙な冒険 4部 ダイヤモンドは砕けない 吐き気を催す邪悪
サイコキラー シリアルキラー 殺人鬼 いしのなかにいる アンジェロ岩
ンドゥール:スタンドが水と同化する能力を持つ
チョコラータ:良心が完全に欠落し、悪の限界がない者繋がり
羽伴毅:アンジェロと似通った能力を持ち、ほぼ同様の結末を辿った
花京院典明:主人公が初めて戦った敵であり、スタンドを使って他人を操る事が出来る繋がり