概要
初出は1965年8月の『Strange Tales #135』。作者はスタン・リーとジャック・カービー。
数多のヒーローやヴィランが跋扈するアメコミ的世界を束ねる武装組織で、秘密裏に諜報や法施行を行う。ゴジラの対処に追われていたこともある。
当初はアメリカ合衆国、ある時期から国際連合の傘下にある組織として描かれている。
メンバー
ニック・フューリー(長官)
シャロン・カーター
正式名
1965年 | Supreme Headquarters, International Espionage, Law-Enforcement Division. |
1991年 | Strategic Hazard Intervention, Espionage Logistics Directorate. |
映画版 | Strategic Homeland Intervention, Enforcement, and Logistics Division. |
映画(MCU)版
2008年からの映画シリーズ『マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)』にも登場。
「S.H.I.E.L.D.」を主役にしたテレビドラマ「エージェント・オブ・シールド」(以下AoS)も制作されている。
上述の長い名前が『アイアンマン』でさんざんネタにされ、様々な人物に「長い」とツッコまれフィル・コールソンが「略称を検討中です」と返すやり取りが何度も繰り返された末に、『1』のラストでは現在の名前に落ち着いた経緯がある(しかし時系列で過去の話でも既にS.H.I.E.L.Dだったり、SHIELD(盾)にするための名前と言われたりと後の作品を見るに既に決まっていた、メタ的に見れば後の作品では扱いにくさから設定としては無視された可能性もある)。
元になった組織は戦時中に誕生した戦略科学予備軍SSRであり、ペギー・カーターらが創始者。
1990年代後半に、地球がクリー人とスクラル人の星間抗争に巻き込まれた(映画『キャプテン・マーベル』での出来事)ことでこれにより地球外の未知の勢力の脅威に対抗するヒーローチーム(後のアベンジャーズ)の必要性を痛感したニック・フューリーとその腹心であったフィル・コールソンが中心となって、ヒーローたちの活動のバックアップを行うことも目的となった。
こうしたこともあり、当初(主にフェーズ1では)はヒーローたちの活動をサポートする組織(日本でいえば、特撮ものの防衛チームに近い)として描写されていた。
……が、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』にて、結成当初から、第二次世界大戦中に結成されたテロ組織であるヒドラの影響下にあったことが判明。ヒドラは保安・安全と引き換えに人々から自由を奪うべく密かに暗躍しており、将来計画の邪魔になる恐れがある人物を特定してヘリキャリアで先制攻撃を加えるという恐ろしい計画(「インサイト計画」)を企てていた(この時、ある人物の名前が明らかになっている)。
この暴挙は、キャプテン・アメリカ、ナターシャ・ロマノフ、ファルコンやヒドラの影響下になかったシールドのエージェントたちの活躍により阻止されたが、この影響で「S.H.I.E.L.D」の世間からの信用は完全に失墜し、崩壊した。
その後、AoSシーズン1終盤に表向きは死んだことになったフューリーはコールソンに長官の座を譲りシールドは地下組織として活動を再開。
シーズン2では政府や軍から追われる身となっている。
また、秘密主義だったフューリーやその後継者であるコールソンに反発した者たちがもう一つのシールドを作りコールソンたちと対立した。
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』では残骸から復元したヘリキャリアに搭乗して、ウルトロンと戦うアベンジャーズの援護に回り、逃げ遅れたソコヴィアの人々を救命ボートで救出する活躍(キャップ曰く、「これこそが本来の「S.H.I.E.L.D.」だ」)を見せた。
この一件でコールソンはシールドを統合。
軍や政府とは衝突もあったものの再び政府に認可された組織となりヒドラやインヒューマンズの問題を解決していくことになる。
AoSシーズン4では存在を公表して再び表舞台に現れる。
シーズン3でインヒューマンズの部隊を政府に黙って結成したことからコールソンは長官から外される。
その交換条件として去ってしまったキャプテンアメリカのような象徴となる超人(インヒューマンズ)を新たに長官とすることをあげた結果ジェフリー・メイス(原作コミックでは3代目キャプテン・アメリカ)がその座に就くことになった。
しかしシーズン4終盤にメイスが実は薬物で強化されたただの人間であることが世間に明かされ、人々からの知名度が高かったエージェントのデイジーのライフモデルデコイが軍人のタルボットを襲撃したことで再び信頼が失われてシールドは追われる身となる。
シーズン5では荒廃した未来に歴史を変えるために連れ去られたり、サノスが地球を破壊する前にグラヴィトニウムを狙う宇宙人の連合とそれに対抗しようとするヒドラとの衝突があったりと明確にシールドの名誉を回復させることにはならなかったが終盤警察や消防と協力して民間人の救出を行なっていた。
シーズン4で一時的にゴーストライダーの悪魔と契約したことでコールソンに施された蘇生治療の効果が薄れ始めシーズン5にてコールソンは数日の命を残してパートナーのメイと共にS.H.I.E.L.Dを脱退し新しくマックが長官となっている。
なお、映画の方ではシールド壊滅後はエイジオブウルトロン以外のニック・フューリーはコールソンたちとの連絡を断ち独自の組織で動いてる他、国に所属するエージェントの存在も確認されているがこれらに元S.H.I.E.L.Dが関わっているかは不明である(大人の事情として映画とTVドラマでは連携が取りにくいことがある)。
関連タグ
エージェントオブシールド(ドラマシリーズ)