海道ジンは、メディアミックス作品「ダンボール戦機」の登場人物。担当声優は小田久史。
概要
主人公・山野バンのライバルで、世界に影響力を持つ海道財閥の御曹司。実はトキオブリッジ崩壊事故の生存者の1人で両親をその事故で失い、海道義光に引き取られ孫として育てられた。
一時的にだがバン達が通うミソラ二中にジェット戦闘機に乗って転校してきた。
性格は至ってクールだが、丁寧な言葉遣いで喋る。そのためか一人称も「僕」。山野バンのことも「バン君」と呼ぶ。
驚異的なLBX操作技術を持ち、「秒殺の皇帝」という異名を持つ。青島カズヤ・川村アミとのバトルでも圧勝するなど序盤最大の壁として圧倒的な存在感を示していた。操縦技術だけでなく反応速度とCCMの操作スピードも常軌を逸しており、本気を出すとLBXの動作スピードがVモードが発動したアキレスと互角以上にまで高まる。
ただし、余りにも入力速度が速過ぎるため、それに見合う性能でないとLBXの方が操縦についていけなくなるほどである。
最初は義理の祖父である海道義光のためにイノベーターの刺客として登場していた。しかし、バンとの幾多の戦闘とイノベーターの卑劣なやり方と裏で行っていることを知り、義光に疑問を持ち始める。その後、義光の衝撃的な事実を知り出奔。以降はバン達と行動を共にし、イノベーターに立ち向かった。
バンとは深い友情を築いており、バンが宇崎悠介の死のショックから立ち直れずにいた際には家に駆けつけ説得するなど、強い思いやりを見せている。
アニメ版での強敵との死闘では機体が半壊してからオルタナティブモードで仕留める展開が多いのが特徴。破損部位はほぼ毎回片腕で、そのような状況下でもハンマーを使いこなすジンのテクニックは流石という他ない。
ダンボール戦機W
ディテクターの暗躍が始まり、バンがその渦中に飛び込んだことを知り、仲間として駆けつけた。
バンと再会した際、お互い嬉しそうな表情をするなど、友情は相変わらず強い。
また、灰原ユウヤが全快し仲間となったことに喜んでおり、一緒に行動することも多くなった。
アングラテキサス大会ではジェシカ・カイオスの師匠を担当した。当初ジェシカは反発していたが、バトルを経て良好な関係を築いていった。今では一緒にティータイムをするまでである。
バンと共に数多くの実戦経験を持ち冷静な性格のため、チームでもブレイン的な役割を担当することが多い。
大空ヒロと衝突したバンの相談に乗ったり、師弟コンビとしての仲が上手くいかないユウヤと花咲ランに助言したりと、チームを取り纏めている。
なお、特別の思い入れがあるバン以外は呼び捨てで呼んでいる。
ダンボール戦機ウォーズ
アニメ第1話からシルエットで登場し、7話で本格的に登場。ジェノック司令官である美都玲奈にエルダーシティ攻略を勧めていたことからジェノックの関係者であると思われていたが、実際はハーネスの司令官であった。2年3組の副担任であり、秘密にされてきたハーネスの司令官「ドルドキンス」として、半年前から美都玲奈と密約をし同盟を結ぶ手はずを整えていた。
難しい宿題を出したり、アラタたちの尾行を酷評するなど生徒には厳しい模様。
上記のような性格だが、女子だけで構成されたハーネス第3小隊の小隊長・白小路オトヒメには一方的に惚れ込まれている。
海道ジン外伝
HIRO先生の公式外伝漫画では主人公として大抜擢。
「あんな小娘一人に」「すっぱいミカンども(※アドリブ)」など他メディアと比べて口が悪い。
装甲娘 ミゼレムクライシス
メインシナリオシーズン1では直接顔出しはしていないが、パンドラ(アミ)のキャラストーリーでアミの電話相手として登場。
LBCS適合者を育成する学校「神威大門装甲学園」の運営に関わっている。『WARS』では曲がりなりにも人が死なない代理戦争の為に設立された大門学園だが、こちらでは容易に命を落としかねない戦場にうら若い女子高生を送り込むことになるとは皮肉なことである。
対ミゼレム主力兵器である「LBCS」が現状思春期の女子にしか適合しないため、男性である自分では前線で戦えない事に歯痒い想いを抱いており、その事でLBCSパンドラを駆って戦えるアミを羨んでいる様子。
2020年11月から配信されたメインシナリオシーズン2において主要人物として『W』の登場人物たちと共に本格的に登場。それに先駆け新規のビジュアル、担当声優からのメッセージ動画が公開された。
神威大門装甲学園を率いる司令官としてパンドラ(アミ)率いる精鋭チーム神威αと共に前線に顔を出すことが多くなっている。
ダンボール戦機ウォーズ同様生徒たちに対しては厳しい裁定を下すこともあるようだが、ジ・エンペラーの求めに応じて「GO!ジ・エンペラー!ザコどもを一掃してこい!」と号令をかけるなど茶目っ気を見せることも。
LBXプレイヤーとしての腕前は未だ衰えておらず、試作型LCBSジ・エンペラーで神威αの装甲娘5人を同時に相手取り、同様の機体を用い古城アスカとの一騎打ちに応じた際には彼女を秒殺してのけた。
その後アスカに語った所によるとミゼレムとの戦闘が始まった直後にトリトーンと共に戦いを挑み敗北し愛機を失ったこと、無理を承知で装甲娘の適合試験を受けたことなどから自ら戦えない状況に忸怩たる思いを抱えていた模様。
しかし現在は「神威の装甲娘が闘うことは、自分が闘うのと同じこと」というまでに成長し、装甲娘たちをいつか元の居場所へと帰すために全力を尽すことを誓っている。
LBX
ジ・エンペラー
ナイトフレームのLBXで、殆どのLBXを数秒足らずで撃破してしまう戦闘力を持つ。
デクーなどの機体データをもとに、神谷重工が総力を挙げて作り上げた一点物。
攻撃力も凄まじく、部分的とはいえ必殺ファンクションなら強化ダンボールですら破壊可能。
アキレスとの初戦では圧倒的優位に立っていたのだが、バンの必死の抵抗に業を煮やしたジンの本気に、CPUが追従し切れなくなったのが原因で処理落ちを起したため惜敗。
後にCPUを更に高性能化し、エンペラーM2となったことでこの問題を克服した。だがジンには極秘で、アキレスを確実に破壊するための自爆機能が同時に組み込まれていた。
基本装備は大型のハンマー「ティターニア」、エンペラーM2時はハンマーとランチャーが一つになった「エンペラーランチャー」。
プロトゼノン
ジ・エンペラーと違い、サイバーランス製。ナイトフレームのLBX。
高速で移動するリニアトレインを1機で止めてしまうという、LBXの常識を打ち破る脅威的推進力を誇る。当然、単独飛行もお手の物。いや、単独飛行はいいが、リニアを止める程のパワーを何故つけようと思った?
高性能CPUを3基搭載しており、情報処理能力は通常のLBXの7倍である。
基本武器はティターニアの色違いである「オベロン」。
ゼノン
プロトゼノンの戦闘データを元に製作された完成形。ナイトフレームのLBX。
驚異的推進力こそ削除されたものの、機体性能を一定時間大幅に向上させるA(オルタナティブ)モードを搭載している。
基本装備は鍵鎚「ゼノンハルバード」。
トリトーン
続編ダンボール戦機Wでジンが用いるLBX。
暴走する地下鉄を1機で止めるという鮮烈なデビューをした次世代型LBX。
基本装備は錨型のハンマー「シーホースアンカー」。また、両手から粘着性のジェルを発射出来る。
「キャプテントリトーン」という強化版も存在する。
新月光丸
祖父の使用していた月光丸をジン専用にカスタマイズした機体。
DLCで獲得できる隠し機体で、赤い光背から青いバックファイアが出ているのが特徴。
エンペラーM3
イノベーター事件の裏で神谷重工が密かに開発を進めていたLBX。エンペラーM2の設計思想を引き継ぎつつ改良を加えた強化発展型。
M2は内部の演算処理能力の向上に特化したのに対し、M3ではコアスケルトンに「AX-03」使用する事を前提に外装の強度を全面的に見直し、デザインにも一部改修を加えている。
海道義光の暗殺によってイノベーターが崩壊、開発計画は凍結されていたが、神谷重工LBX部門はクリスターイングラムに吸収された後も研究を続けており、2056年に遂に完成させた。
スタンフィールインゴッドやコマンド解析システムこそ使われていないものの、プレイヤーの腕次第ではM5と比較しても遜色ない性能を発揮できる可能性を秘めている。
基本装備はジ・エンペラーと同じ「ティターニア」。
デストロイ
「海道ジン外伝(ダンボール戦機ウォーズ外伝)」で使用。
神谷重工試作LBX「トロイ」のカスタム品。同社のデクーをベースとした旧型だが、ジンの魔改造で全身にロケットが追加されており、いかなる姿勢、いかなる状態からも圧倒的精密射撃が可能となっている。