概要
バラドルとは、歌やドラマ、グラビアなどをこなしつつも、バラエティ番組を主戦場として活躍するアイドルを指す言葉。
「バラエティ(番組)」+「アイドル」による造語。
1980年代後半〜1990年ごろよりテレビを中心として呼ばれるようになった。
「アイドル」と呼ばれる存在が現れ始めた1970年代から、お笑い番組やバラエティ番組にゲスト扱いで出演し、台本ありきで芸を披露するような(お笑いが活動の主体でない)若手の歌手、俳優は存在しており、彼ら・彼女らを「元祖バラドル」とすることもある。
今のような「バラドル」の方向性が定まったのは1980年代後半からとされ、この時期からバラエティ番組が「素の笑い」を意識し、台本抜きのアドリブで笑いをとるような方向性に変化して行ったこと、アイドルの数の増加により多種多様なキャラクター性をもったアイドルが増えたことが重なって生まれたといえる。
また、歌や容姿だけで聴衆を魅了するような正統派アイドルがあまり支持されなくなり、バラエティでのトーク力やリアクション、コメントなど「タレント」としての側面が強く求められるようになったというのも大きい。
いわゆる天然ボケで笑いがとれるタイプのほか、中には芸人顔負けの計算づくしのボケ倒しで、時として汚れ役すら厭わない、プロフェッショナル精神に溢れたアイドルも居る。
近年ではバラドルの立ち位置が明確になったこともあり、(特にグループアイドルなどで)初期から「バラエティ志向」「お笑い志向」を打ち出して活動するアイドルや、グループ内で「お笑い担当」と名乗ってキャラクター性をアピールするアイドルもいる。
バラドルの例
『8時だョ!全員集合』のセミレギュラーとして活躍、トップアイドルに上り詰めた。ただし肝心のコントではゲストと同じく優等生役ばかりだが。
すでにトップアイドル(山口百恵、森昌子と共に花の中三トリオと呼ばれていた。キャンディーズより先輩)だったが、『全員集合』では志村けんとの夫婦コントでボケ役(何かと言うと直ぐ悲劇ぶる妻役)をこなした。「何時もボケ役だった志村がツッコミ役なのは珍しい」と言う見方も。
『笑点』の「ちびっこ大喜利」の賞品としてデビュー。そのためかバラエティでの活動が多い。後に元メンバーの山田隆夫が笑点の座布団運びになったのもその縁だろう。
1980年代から活躍し、現在では「元祖バラドル」と言われることも。元々は普通のアイドルとしてデビューしたが、バラドルに路線変更して人気に。
『夕やけニャンニャン』などが知られる。あえて「素人っぽさ」を生かした方向性で、後進のアイドルに影響を与えた。
2010年代におけるバラドルの筆頭格。天然か計算か測りかねるようなボケ、卓越したトークスキルと徹底したプロ根性で業界内外でファンからの支持を多数集める。
「正統派」を自称するナルシストキャラであったが、バラエティ番組での扱いのギャップで人気を博す。高いプロ意識と洗練されたワードセンス、アイドルとしての優れたテクニックが評価された。
アイドルでありながら「ドルオタ」であることを打ち出し、ぶっちゃけトークを披露している。
グループ自体が元々バラエティ番組発ということもあり、ある意味「正統派バラドル」といえる。ピュアで飾らないキャラクターのトークが特徴。また、本人は目標として「バラエティタレントになること」を掲げている。
フィクションのバラドル
詳細はキャラクターの各項目を参照のこと
「面白い人になること」が目標。「DA・YO・NE☆」のようなローマ字を区切った語尾が特徴。
着ぐるみ(鏡餅、カボチャ、おでんなど)を着こなす。博多弁が特徴。
コテコテの大阪弁に、趣味はお笑いライブ巡りにモノマネ、ノリツッコミを難なくこなすお笑い大好きっ子。
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