場所
ジュラの大森林に存在する国。守り神、守護者とされていたヴェルドラが消失したと言う事から魔王や人間に手出しをされる前に共闘関係を作るために生まれた。
書籍13巻時点でも随時発展・拡張中。首都・リムルは人口にしておよそ三万人、冒険者・商人・観光客等の滞在人口も加えると常時数万人を擁する。国全体の人口はジュラの大森林に住む全部族を合計して少なくとも百万を超える。
主な住民や種族
住民の多くを魔物が占めるが、人族国家との国交を経てからは人間の住民も増え始める。異世界人であるリムルの嗜好に沿った現代日本的な文化を創り出している他、リムルの保有している知識を使い建造物の建築、インフラ整備が行われている。
リムルの前世にあった物が数多く再現された結果、舞台となる「基軸世界」としては非常に高水準な文明を擁することとなった。食文化や娯楽などといった魅力的な要素も揃っており、それを目当てにした他国からの来訪者も多々見られる。
盟主 リムル=テンペスト
この国を仲間達と共に創り上げたスライムで、異世界からの転生者。ヴェルドラとは友達。
「皆が種族問わず楽しく暮らせる国」を理念に、敏腕な仲間と共に内政・外交に辣腕を振るう。
守り神 ヴェルドラ=テンペスト
リムルの友達。表向きは魔国連邦の守り神とされている。
存在そのものが抑止力になるほどの強烈な存在感を放つ。
彼が自身に掛けられた封印結界を破る目的で一時的にリムルに取り込まれ、公の存在が消失したことが事の起こりとなる。
子鬼族 → 人鬼族
ヴェルドラの住処を出たリムルが最初に交流したゴブリン族。
牙狼族の襲撃を受けた彼らを保護する目的で行った街作りが、後の魔国連邦の礎となる。
牙狼族 → 嵐牙狼族
ジュラの森における勢力拡大のために子鬼族を急襲した、狼の外見をした魔物。
リムルに敗れたことで彼に恭順の意を示し、人鬼族のパートナーとしての地位を獲得。
大鬼族 → 鬼人族 → 妖鬼
豚頭帝(オークロード)によって滅ぼされたオーガの里の生き残りである六人。
絶対数こそ少ないが、個体全てが各々の得意分野において随一の能力を持つ。
豚頭族 → 猪人族
豚頭帝に率いられ、ジュラの森を侵攻していたオーク族。
リムル達同盟軍に敗れた後、生き残りが傘下に加わった。
蜥蜴人族 → 龍人族
ジュラの森の中央に位置する湿地帯を住処とする亜人種。
豚頭帝の一件でリムルに心酔した者を中心とした一団が、魔国連邦に身を寄せるようになる。
その他、樹人族・小人族・犬頭族・牛頭族・馬頭族・兎人族・長鼻族・耳長族など、多種多様な種族が加盟している。
首都 中央都市リムル
首都の名前「リムル」は、王の名から採られている。リムル自身は恥ずかしがり拒否していたが、
部下の満場一致で決定となった。
整然とされた区画整備と上下水道の創設により美しい景観を誇り、四ブロックに分けられた区域となっている。結界で守られており、住民の多くが戦闘能力の高い魔物のために城壁は存在しない。
居住地区
北東のブロックであり、テンペストの住民たちが住んでいる。商工業地区で働く者達はそちらで暮らしている者が多いため、主にファミリー向けの住宅が多く、寺子屋や某有名な魔法学校風デザインの学校もここにある。さらにシュナの織物工業や工房、商店、倉庫も一部はここにある。
迎賓地区
北西ブロックで外からの使者や国賓などのための宿泊、歓待するための迎賓館(洋風)がある他にも観光客のための和風高級旅館などもあるリゾート地区。庭園、池、温泉施設(露天風呂)、公園などがあり、ゆったりたっぷりのんびりできる。さらに、歌劇場、野外音楽堂、体育館、多目的ホールなどの大小様々な施設がある。
商工業地区
南西ブロック。建物は基本的に他国と同じ西洋風の建築。職人の工房を中心に工房や店が建ち並んでおり、日中は工房の煙突から上る煙が絶えない。クロベエやカイジンの工房もここにある。働いている職人たちやその家族の住居もある。労働者のための食堂も多数あり、冒険者や一般客向けの武器屋、各種装備、工芸品を売るお店や繁華街もある。
観光娯楽地区
南東ブロックであり、将来的には娯楽、観光地区としてテーマパークなどが作られる予定で今は、円形闘技場が作られておりその地下にはラミリスの迷宮があり、一代冒険エンターテイメント施設がある。
封印の洞窟
ヴェルドラが封印されていた洞窟で、街の北側から延びる未整備の細道の先にある。修行場として利用されている他、地底湖周辺には回復薬の材料の栽培と生産研究施設がある。街とは転移の魔法陣で結ばれている。
シス湖と蜥蜴人族の大集落
ジュラの森の中央あたりにある大河を源とする湖の周辺には湿地帯が広がっている。その付近に存在する無数の鍾乳洞の最奥が蜥蜴人族の住まいとなり、洞窟は天然の迷路と化している。
トレントの集落
樹妖精達が住む集落。かつては希少な華が咲き乱れており、蟲型の魔物がリムルの命令で蜂蜜集や集落の警護を行っていた。のちにラミリスの配下となり迷宮の九十五階層へと移動している。
街道
リムルによって造られた、歩きやすく舗装された街道。さらに十キロごとに魔物の侵入を防御する結界がある。二十キロ地点ごとに警備をする交番、四十キロ地点に宿屋がある。将来的には軌道を敷いて列車を走らせる予定となっている。
地下迷宮
ラミリスが能力で造り上げた迷宮。地下百階層まであり、最深部にはヴェルドラが精霊の住処への門の番人をしているが、実質はただの魔素抜きのための部屋。
逆ピラミッドの形をしており、下へ行くほど魔物が強くなっていくのはヴェルドラが放つ魔素の影響である。ラミリスの力により、ラミリスの配下あるいはラミリスが与えた腕輪の持ち主はここで死んでも外で生き返るという仕組みである。
魔国連邦で最も安全な場所であり、最下層手前には機密の研究施設もある。また戦時中は通常時には存在しない101階層目を作り、表の街ごと避難させている。
軍事力
トップは大元帥のスキルを持つベニマルが勤めており、人鬼族、大鬼族、猪人族という主力部隊の他、シオンやガビル指揮下の精鋭部隊が存在する。諜報・隠密担当のソウエイの配下、さらにハクロウは技量だけなら魔王とも渡り合える。さらに、各種族から編成した部隊を予備戦力とし、同盟関係にある国の助力を考えると規模はとんでもない。
第一軍団
ゴブタ自身が隊長を務める*狼鬼兵部隊(ゴブリン ライダー)*があり、この部隊は同一化により星狼 族と共に向かう百名の人鬼族。合体時の強さはAーランクとなる精鋭部隊。
緑色軍団(グリーンナンバース)
ジュラの大森林からの魔物達約一万二千名で構成 されている。ゴブタが狼鬼兵部隊の指揮に手一杯 の際はハクロウが指揮をとる。
第二軍団
ゲルドが軍団長を務める。
以前からゲルドの配下だったB+ランクの猪人族 ニ千名からなる黄色軍団(イエローナンバーズ) と
Cランクの猪人族の志願兵三万五千名からなる
橙色軍団(オレンジナンバーズ)という構成。
身体強化と防御に特化した軍団であり、 前線で高い守備力を発揮する。塹壕も作れる工作隊としても優秀で普段は各地で建設作業に従事している。
第三軍団
ガビルが軍団長を務める、龍人族・蜥蜴人族で構成された遊撃飛空兵団。
種族能力が高く、各人がAーランク担当でブレスにより遠距離攻撃が可能であり、竜戦士化もある上に飛行能力まであるため速度、攻撃、防御の三拍子が揃った万能急襲部隊である飛竜衆百名と
C+ランクの蜥蜴人族の志願兵三千名が飛空龍に騎乗する青色兵団三千名からなる。
第四軍団
軍団長はベニマルが兼任し、紅炎衆が千人長としてまとめる、元クレイマン配下の戦闘を得意とする魔人及び、ジュラの大森林から志願した者達三万名で構成されています。
義勇兵団
軍団長はマサユキが担う、魔国連邦や近隣諸国の冒険者や傭兵二万名で組織されている。
西方配備軍
軍団長はテスタロッサ。
評議会の所属であるが、軍権は魔国連邦が握っている。元からあった小規模軍隊に雇った志願兵が加わっている。西側諸国各地で運用されており、災害救助・土木工事・治安維持・後方支援等が主な任務。
紅炎衆(クレナイ)
ベニマル直轄の親衛隊。 ベニマルに憧れ大鬼族に 進化した三百名からなる精鋭部隊。個々がAーのランクであり、現在は参謀本部も兼ねている。
紫克衆(ヨミガエリ)
シオンが率いるリムル親衛隊。死亡から蘇生した百名で構築されており、不死性を所持している。シオンの扱きにより成長中し、B+ランクとなっている。リムルの命を守るための部隊のためリムルの命令は聞かない。
シオンファンクラブ(非公式)
ダグリュールの息子達が隊長を務める非公式部隊。なぜかB+ランク以上の実力者が1万名ほどいるらしい。
藍闇衆
ソウエイが率いる諜報活動を務める部隊。
ソーカとその部下四名の隊長が百名の人員を纏めている。Aランクや特Aランクの実力者が所属している謎多き部隊。
黒色軍団(ブラックナンバーズ)
軍団長であるディアブロ、及び、テスタロッサ、 ウルティマ、カレラからの命令しか受け付けない上位悪魔達からなる軍団。団員は七百名しかいないが全員がAランクオーバーであり、膨大な戦闘経験がある魔国連邦での最強部隊。軍の内部では唯一ベニマルの指揮下になく、リムル直属の完全独立部隊である。
さらに、ラミリスの迷宮を戦力に加えられるため、凄まじい戦力となっいる。
関係他国
友好関係を築いている国もあるが全てではない。
ドワーフの王国
正式名称は武装国家ドワルゴン。中立の自由貿易都市であり、王国内での争いは王の名において禁じられている。国王とリムルは浅からぬ縁があり、最初に国交を結んだ。技術大国とされており、高い技術力と生産量は他国の追随を許さない。食物自給率は低いために食料品は他国からの輸入に頼っている現状。テンペストの発展にも多大な貢献を果たした。
ブルムンド王国
ジュラの森に接する小国で、テンペストがドワルゴンに続き友好条約を結んだ西方評議会の加盟国。農耕や牧畜が行われているも自給自足程度の生産量しかない故に、交易品と呼べるものはない。小国故に貴族すら領土を持たない地方管理者か行政担当のみで領土を持つのは国王のみ。一方で情報収拾に優れており、国王は意外としたたかである。テンペストと近い事から、テンペストとの街道も設備され交通の便とテンペストの外での商売の最初の窓口となる。
ファルムス王国→ファルメナス王国
西方諸国でも一、二を争う大国で、西方諸国からドワルゴン、東の帝国方面を繋ぐ交易の拠点として栄えていた。一方で交易と観光以外の主だった産業を持たず、加えてテンペストの台頭によって自国の権益がおびやかされる事を畏れた事から(元々交易で暴利をむさぼっていた事も手伝い、ドワルゴンからは良く思われていなかった)、悪しき魔物の国を打倒する大義名分を掲げてテンペストに侵略戦争を仕掛ける。
だが少なくないテンペストの国民が犠牲となった事でリムルの怒りを買い、国王ほか二名の捕虜を除いた侵攻軍全てが全滅。結果的にリムルが魔王へと覚醒する切っ掛けを作る事になった。
この戦争の責任を取る形で国王は弟に王位を譲り退位。その後、和平交渉においてテンペストから請求された多額の賠償金に対し、新王は前王に責任を押し付けて再び対立する構えを取るも、結局テンペストに屈することになった。新王の廃位後は国名をファルメナスと改め、英雄ヨウムを王に戴く新王国となった。
ちなみにこの国家転覆劇の影でディアブロが暗躍していた事を知る者はごく一部しかいない。
シルトロッゾ王国
北海に面した小国で冒険者がいない。主な産業は、金融や工芸などので貿易の中継国。ロッゾの一族が世界経済を支配しようと動いていたが、リムルによって排除された。極秘に、異界人の召喚を行っていた様子。また、西方評議会を支配していた。
イングラシア王国
大陸のほぼ中央に存在しており、交通の要であり諸国の調停機関である評議会の本部もある。また自由組合の本部や西方聖教会の実務拠点もある。王都中央は美しく荘厳な白亜の城がある。野外コンサートやガラス張りのショーウィンドー、図書館に学園など文化的施設が充実している。そのため テンペストを除くと文化的に優れた国でもある。
神聖法皇国ルベリオス
大陸西部に位置する国。唯一神ルミナスを崇める宗教国家。ほとんどがルミナス教の信者であり、自由人がいない。雨量が少なく乾燥しているが乾燥に強い小麦が生産されており、恵みをルミナスの賜物とされ取り立てて産業がないが国を安定させている。実は魔王ルミナスが人間のエネルギーを吸うための場所である。寺院の奥の地下には本当の都市がありルミナスが君臨している。地下に隠して居るのは、ヴェルドラに過去に破壊された事から二度と無いように隠して居る。ちなみに、この事実は一般信者は元より高位の聖職者まで知らない。そのため、貴族たる吸血鬼を覗けば知って居る人間はごく少数。当初、宗教概念から魔物の国を滅ぼそうとする動きがあったがルミナスがリムルとの関係を友好的にすると言う事から友好国家となっており、教義も一部が変更された。
魔導王朝サリオン
古き王朝国家。エレン達の母国であり、エレンはこの国のかなり高位の貴族でもある。国民はエルフの血を引いている。首都は巨大な神樹の内部に形成している。皇帝はエルフの血が強く出ており、大変に長命かつ不老。テンペストと国交を結んだが街道利権に干渉が出来なく成る設置をテンペスト任せとなってしまう。魔法に長けておりドワーフ王国とは付き合いが長いが、王同士は軽口を言い合い喧嘩する仲。
ウルグレイシア王国
国民全員が精霊魔法の使い手と言う国。そのために小さな国だが安定した農耕をやっておりサリオンとの交易も可能。ラミリスが住んでいた場所への入り口もあった。
東の帝国
正式名称:ナスカ・ナムリウム・ウルメリア東方連合統一帝国。大陸北東を支配している国。統一皇帝ルドラ・ナム・ウル・ナスカの名の下に覇権主義・世界支配を掲げ圧倒的な武力と権勢を背景に完全統治を成し遂げている。未だに謎が多く油断が出来ない国であり、テンペスト及び西側諸国における最大の宿敵国。
失われた竜の都
ミリムが支配する領地。国家としては機能しておらず、住民による共同体である。住民は一見すると人間だが実は龍人族であり実力も高く軍隊がないのではなく国民全員が戦えるため必要が無いだけだった。また、閉鎖的なために料理と言う文化(概念)がまったく無かったがテンペストとの交友で文明の遅れを自覚した模様。
獣王国ユーラザニア
カリオンが支配していた獣人族中心の王国。クレイマンの企みのとばっちりでミリムに吹き飛ばされたが、ミリムの支配領地となりまた直前に友好国となっていたテンペストの手助けもあり、ミリムの領地となり新たな首都として摩天楼が建設される予定が立っている。果物が名産品。
天翼国フルブロジア
フレイが支配したいたハーピィ中心の国。希少金属や宝石がよく取れる。天を貫く山脈の中心部をくりぬいた都市では翼を持たない者は入れない。フレイがミリムの配下となったために現在はミリムの領地となっている。
傀儡国ジスターヴ
クレイマンが支配していた国。ダークエルフを初めとした魔物が住んでいたが、大半が奴隷階級。元々は、魔王カザリームの支配地であったが、レオンに倒された後に配下のクレイマンが継承した。現在は、クレイマンがリムルに敗北した事からミリムの領地となった。遺跡がありその奥地には、ミリムの友であったドラゴンが封印されていたが現在は解かれている。
白氷宮
永久凍土の氷原に存在する魔王ギィの領地に建つ城。普通の生物は生きていけないので、悪魔族のギィやその配下、及び魔王級に相当する人物以外は足を踏み入れることすら出来ない。そのため国民は居ないため国家ではない(もっとも配下一人だけでも軍事力としては十分であるのだが)。ヴェルドラはある理由からここには足を踏み入れない。
黄金郷エルドラド
海を隔てた別大陸にある、魔王レオンの領地。面積は地球のオーストラリア以上。中央に年中噴火している巨大な火山があるが、魔法による気流操作により都市に噴煙や火山灰が降り注ぐことはない。
金属鉱床が多く、特に金鉱脈が豊富。人間社会とも密かに取り引きを行い、栄華を極めている。
ルベリオスにおけるグランベルの反乱騒動後、魔国連邦と友好的に交流が開始された。
不毛の台地
ルベリオスの西に位置する、巨人族の魔王ダグリュールの領地。他国との交流に乏しく、東の帝国以上に謎が多い。
関連タグ
迷宮都市オラリオ(ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか):地下に巨大な迷宮を擁する国家であり、多様な種族が住まう他に他国の追随を許さぬ強大な軍事力を持つ点が同じ。
しかしながら、無法者による犯罪やテロ、派閥間の抗争など血生臭い事件が頻発しているため、魔国と対象的に治安は悪い。そして何より重要なのが、ほぼ全ての住民にモンスターへの恐怖が染みついているということ。具体的には、喋る魔物が一体いるだけで都市全土が大パニックに陥るほどである。実際、ミリムと声が同じ竜の娘が街中に現れたことで国を揺るがす大事件に発展した。
この魔物に対する恐怖については、宗教ではなく太古の時代から魔物の脅威に晒された経験からくるものであるためルベリオス以上に根が深い難問となっており、共存への糸口が未だに見えていない。中にはヒナタ以上に魔物への怒りが突き抜けた人物もいる(しかもこの人物、魔物に対しては攻撃力が超向上するスキル持ちという徹底した魔物キラーである)ほどで、魔国連邦にとっては最も仲良くするのが難しい国と言っても過言ではない。