概要
スクウェア(現スクウェア・エニックス)発売のRPG『ファイナルファンタジー』シリーズに登場するキャラクター。
派生タイトルを含み同名のキャラクターが複数登場しているが、ファンの中では主にシリーズ第一作目である『ファイナルファンタジー(FF1)』および派生タイトルである『ディシディアファイナルファンタジー(DFF)』シリーズに登場するガーランドのことを指す。
ファイナルファンタジー(FF1)
本作の主要キャラクターにして、物語の核となる人物の1人。
元々はコーネリア王国の名うてのナイトであった彼。
しかし、王女セーラを強引に我がものとすべく(リメイク版ではコーネリアの王の座を要求するため)誘拐し、カオス神殿に潜伏する。コーネリア王の願いをきき現れた光の戦士たちと戦い倒された。
その後、光の戦士たちは世界中でみられる自然の異変の原因を突き止めるべく、それぞれの持つクリスタルの輝きを取り戻す旅に出るのだが、かの神殿と同じく“カオス”と冠する4体の強力な魔物たちが、自然を狂わす異変を起こしていたことが判明。壮絶な戦いの末、全てのカオスが倒されたが、ことはそれで収まらなかった。
そこには、カオス神殿に戻ってきた光の戦士に話しかける蝙蝠がいた。
本来は蝙蝠ではない種族の人々だった彼らが、光の戦士と同じように自然の異変の原因を突き止める為に旅をしていたが、カオスの力で蝙蝠に変えられていた。それが、光の戦士のクリスタルに輝きが戻ったことで、会話が成立する程度には回復したのだと言う。そして彼ら曰く、4体のカオスを束ねる存在がおり、それは2000年前の現在地そのものにいるのだという。
光の戦士は4つのクリスタルの力で、2000年前のカオス神殿に潜入する。
世界中の自然に異変を巻き起こし、破滅に追いやろうとした者の正体は…
現在のカオス神殿で倒されたはずの、ガーランド本人だった。
ガーランド曰く、今から2000年後の現在で光の戦士たちに殺されたその瞬間、4つの力で命拾いをして、この過去の時代にタイムトリップさせられたという。過去に来たガーランドは、2000年後に記憶を失って同じように光の戦士に殺されることを知り、同じように命拾いさせるために、4体のカオスを生み出し、現代に送り込んだのだという。
光の戦士が倒した4体のカオスは、ガーランドによって生み出されたものであり、逆にガーランドを救った存在でもあった。
光の戦士に殺される⇒4体のカオスに救われ2000年前にワープ⇒保険のために4体のカオスを未来に送る⇒記憶喪失になった2000年後にセーラをさらう⇒光の戦士に殺される⇒無限ループって怖くね?(※)
この仕組みを作り上げたことを明かし、そして「光の戦士はここで永遠に死に、わしは永遠に生き続ける」と宣言、カオス本体となって襲ってくる。
最初のボスにして、最後のボスでもあったのだ。全ては光の戦士達があの時ガーランドを殺さなければ…このような負のループは起きなかったのである。
このループを断ち切る事こそがFF1の世界に真の平和を取り戻す為の戦いとなる。
カオスを撃破した後、一連の事件や戦士達の活躍の記憶は人々から消えてしまうが心のどこかに残った記憶がいつしか架空の物語として語られる事となったのだった。
このループが断ち切られた世界にもガーランドは健在であり、物語の初期の事件も起きなくなった。
※このループは一見、「卵が先か鶏が先か」のごとく「ガーランドが先かカオスが先か」の状態になっている。だが、エンディングによると「2000年の時を超えて巡るガーランドの憎しみ、それは些細なすれ違いから始まった」「このすれ違いによる憎しみが、世界を導くはずの4つの力に送り込まれて4つのカオスが生み出された」とある。ガーランドがすれ違いを起こす前はカオスが生まれていなかったので、必然「ガーランドが先」である。
ただガーランドは「光の戦士に倒される→2000年前へ移動→そこで未来の自分を助ける為に各カオスを作り出し時を待つ→2000年前にやってきた光の戦士に倒される」なのでループと言うよりは自分が主導する未来改変を阻止されたと言う方が近い。結果的に未来が変わりガーランドは生存しているので2000年前に飛ばされたガーランドが持った生き延びると言う目的は叶ったのだが
DFFシリーズ
『ディシディアファイナルファンタジー』にも、ウォーリアオブライトと同じく『FF1』から出典。カオス勢力所属のプレイアブルキャラクターとして登場。
原作でのドット絵に倣い全身を甲冑に身を包んだ、屈強な体躯を持つ武人。
性格は原作に比べ好戦的な性格が強調されており、セシル(FF4)やバッツ(FF5)からは「戦うだけが楽しみなのか?」と疑問を投げかけられる。
同じ勢力に属するケフカ(FF6)からも、対戦時は「戦うだけの単細胞め!」と罵倒されている(事実、原作のガーランドもこれといった特技はなく、通常攻撃=たたかうのみの単細胞なボスなので、言い得て妙)。
また、別人であるにも関わらずジタン(FF9)とクジャ(同)から一方的に敵視されている。
本作に登場するカオスはガーランド本人ではなく、完全に別人である。
カオス勢の人物達は下克上を狙っていたり世界そのものを破壊しようとするなど主であるカオスへの忠誠は皆無に等しいが、唯一ガーランドだけはとある経緯からカオスに対して純粋な忠誠心を持っている。
武器は己の身長を優に越えるであろう巨大な大剣を使用。
一見するとクラウド(FF7)の持つバスターソードのような無骨なデザインの片刃剣だが、刀身が蛇腹剣のようになっており、攻撃時には鞭のようにしならせたり斧のように変形させ豪快に叩きつけたりと、様々な形態に変化させる。
鎧着のため機動力こそ鈍重だが、近接戦闘にさえ持ち込めば反撃を許さない怒涛のラッシュで敵を叩き潰す事も可能。使用する技も攻撃範囲が広いものが多いので、遠くに逃げる相手をジワジワと追い詰める事もできる。
EXモードではWOLと同じクラスチェンジを行い、攻撃中に限りスーパーアーマー状態になってほとんどの攻撃に怯まなくなる。
2015年秋より稼働したアーケード版『ディシディアファイナルファンタジー』では、2016年4月のアップデートによりカオス勢で初めて参戦を果たす。
ただ、本来の担当であった内海が2013年に死去していたため、直弟子でもあった石井が役を引き継いだ。
その他のガーランド
ファイナルファンタジー9
前述の『FF1』のキャラクターと同名で、尚且つ本作には同じく4体のカオスが登場するなど共通点が多いが、飽くまでも名前をオマージュしただけで厳密には別人である。
異世界テラの管理者。黒い鎧とマントを身につけた屈強な老人。
テラの存続を使命とする「ジェノム」と呼ばれる存在の中でも最古の個体とされ、およそ5000年もの間生き続けているという。同時に、「ジェノム」であることが明かされたジタンやクジャの生みの親でもある。
わずか一撃で最強の召喚獣アレクサンダーを葬るなど凄まじい力を誇る。
メビウスファイナルファンタジー
CV:藤原啓治
知識と経験に富んだ騎士。赤と黒の禍々しい色味の大剣を携えている。
重厚な甲冑に身を包み、落ち着きのある身のこなしとは裏腹に傍若無人にずけずけと物を言う。
記憶喪失のウォルのことを目をかけており、光の戦士にすべく旅を導いている。
本作には同じく“カオス”の脅威が存在するようだが、関連性は不明。
関連イラスト
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闇皇帝:ガーランドと同様に保険を残していたつながり。