概要
『ファイナルファンタジーシリーズ』の新規派生タイトル。
「パラミティア」と呼ばれる惑星を舞台に「光の戦士」達と「カオスの軍勢」の戦いを描くという内容。「ナンバリング級クオリティのスマートフォン用FF」をコンセプトに、モバイル用RPGとしては破格のクオリティのグラフィックや、北瀬佳範や野島一成など歴代ナンバリングFF作品に携わったクリエーターの起用をアピールポイントとしている。
2016年8月3日より英語・中国語(繁体字)・韓国語に対応したグローバル版の配信を開始。またPC(Windows)版のリリースも決定し、同年11月1日より配信開始された。
2020年3月31日をもってサービス終了。
略称は「メビウスFF」と呼ばれることが多い。
本作のストーリーは章立てとなっており、アップデートによりストーリーが追加されていく。それぞれの章への移動はワールドマップから可能であり、ワールドマップには期間ごとのイベントや、探索リージョン、チャレンジリージョンなどの多くのマップが存在する。
舞台設定は FF1をベースにしているようで、「光の戦士」「ガーランド」「セーラ姫」など、初代 FF ゆかりのキーワードが多数登場する。
ストーリーもその初代を踏襲したような「予言により伝えられし光の戦士の到来とカオスを討ち滅ぼす物語」という王道な内容……のようであるが、本質は
「予言の物語」=「予め決めつけられた雑な物語」に無理やり付き合わされる歪なストーリー
というのが正しい。
FF1においてもその本筋は予言の通り光の戦士が現れ世界を救う、という割と王道な話ではあるが、それはファミコン時代だからであるシンプルさでもあるし、主人公たちはそもそもしゃべらないのでそういった流れにどう思っていたのかは想像でしかわからない。
しかし、今作においての主人公のウォルは非常に自我が強い。記憶が無いのはFF1の主人公と同じなので最初は言われるがままに予言を歩んでいくが、進むにつれてどんな出会いも別れも出来事も後から後から登場人物がこぞって「予言の通りだ」「これぞ予言の通り」「君こそ光の戦士だ」と言いだす上、「予言ではこうなるからこうしろ」というようにかなり無理やり予言に沿わされ動かされることに対して疑念や不信感を抱き、生き死にすら捻じ曲げていく世界そのものの構造に大して疑い、時には激しい怒りすら見せるようになっていく。
その中でこの「パラミティア・ルール」を生きる身の回りのものが果たして本当に自分の意志で動いているのか、それとも世界のシステムの歯車にすぎないのかを常に疑い続け、何も信じれないまま孤独にもがいていく――というのが中心のストーリーとなっている。
実際、予言は非常にざっくりしたものが多い上に強引で、ウォルはプレイヤーを代弁するかのように「雑な物語」と評する。特に4章後半のあるシーンにおいて初めてウォルが声を大にして「雑なんだよ!」と叫ぶシーンは展開も相まってまさに「プレイヤーが間違いなくそう叫びたくなる」シーンであるため必見である。
またソシャゲらしくコラボが豊富で、自社コラボ他社コラボとかなり幅広く頻繁に行っており、またコラボする際はコラボ先のシステムを無理やりゲームシステムに突っ込むためにわざわざ新しくシステムを作るほどリスペクトに満ちており、音楽や効果音はもちろんキャラも場合によっては原作より先にフル3Dモデルを制作してしまうこともある。さらには、それに沿ったストーリーも完全撮り下ろしのフルボイスが用意され、なおかつストーリー内容もきちんと「パラミティア」という世界観とコラボ先の世界観をしっかり混ぜ合わせたものばかりで非常に評価は高い。
……のだが所詮コラボであるためコラボ期間が過ぎればそこまでして作ったものは全部消えるという潔すぎる姿勢を貫いている。……が最近は復刻イベントも多いため完全に使い捨てというわけではない。
そして不遇というべきか、コラボ先とは大体相互コラボであるがそこまで徹底してコラボしてくれるコラボ先はほぼ無い。ひどい場合はキャラカードが一枚追加されるだけということもあったりする。そのためかコラボ先は多いにもかかわらずあまりコラボ先では認知されないことが多いというのが現状である。
ちなみに前述した本編ストーリーと違ってコラボ先で出会う人々は一応「予言の外」の人々であり、そのためあまり疑う部分が少ないため本編キャラよりウォルと親交を深めてしまうということが多く、結果としてウォルにとっては数少ない信頼を築けた友人は全員別世界に帰ってしまうという非常に切ない交友関係ばかりになってしまっている。
しかも本当にお互い本音で通じ合い友情を深めたと明言されてるのはまさかのテュポーン先生のみという偏りっぷりである。ある意味でテュポーン先生に明確に「フンガー(わかる…)」「フンガフンガ(お前もすごかったぞ)」と好意を寄せられたのも恐らくウォルたった一人だろうという点ではすごいのかもしれない。
システム
バトル
片手操作でサクサク楽しめる「ターン制コマンドバトル」となっている。画面をタップすることで「たたかう」が発動し、それによりエレメントが溜まり、アビリティ攻撃が可能になる。アビリティにより使える属性は火水風土光闇があり、それぞれ火水、風土、光闇が相対関係となっている。また、ジョブにより使える属性は3つ決まっており、「たたかう」で発生するエレメントの属性もそこで決まる。自分の扱える属性であれば、エレメントドライブという行動をした属性に対して耐性を持つことができ、エレメントドライブした属性は少しの間、その属性エレメントの発生率が減る。
ジョブ
本作にはジョブが存在し、ジョブは召喚というガチャでのみ手に入る。ジョブは大きく分けて戦士系、魔道士系、レンジャー系、モンク系に分かれている。戦士系には、暗黒騎士、竜騎士など、魔道士系には黒魔道士、白魔道士など、レンジャー系にはハンター、シーフなど、モンク系には拳闘士、グラップラー、仙術士などが存在する。ジョブはそれぞれ異なった必殺技を持っている。使える属性、必殺技などからジョブを使い分けてたたかう事になる。
FF3やFF5などでおなじみのジョブ変更による必殺技は見ものである。また、歴代ナンバリングキャラジョブやセフィロス・クラウド・ライトニングなどのアルティメット※1が続々登場し、これによりそのキャラクターも使うことも可能である。
ちなみにコラボジョブの場合はウォルの戦闘台詞がコラボ先をオマージュしたものとなりほのかに声真似までしている。
ジョブ一覧
- 戦士
戦士 ナイト 暗黒騎士 侍 竜騎士 パラディン バーサーカー ハイウインド 剣聖 たまねぎ剣士 エースストライカー 異説の騎士 ソルジャー1st ヘレティックナイト バラムの傭兵 女神の騎士 伝説の勇者 絶望の英雄 クラウド・ストライフ※1 セフィロス※1 エオルゼアのナイト
- 魔道士
魔道士 白魔道士 黒魔道士 赤魔道士 学者 導師 魔人 軍師 賢者 みならい魔道士 異説の賢者 きぐるみトンベリ 希望の先導者 伝説のまものつかい ヤ・シュトラ※1
- レンジャー
レンジャー ハンター シーフ アサシン 踊り子 バイキング ローグ 吟遊詩人 忍者 かけだしレンジャー 異説の忍者 ジャッジマスター タンタラスの盗賊 ラストハンター 伝説を継ぎし王子 きぐるみケットシー コクーンアビエイター ライトニング※1
- モンク
モンク 拳闘士 グラップラー 仙術士 スーパーモンク しろおびモンク きぐるみモーグリ 不屈のヒーロー 伝説の武闘家
- メイア
碧の魔女 フォーヴィスト エスメラルダ アマルティア サンタ・ルチア グラムヴァンプ ミッドガルの花売り ヴェスナクラスナ PSICOMオフィサー
- セーラ
エオルゼアの吟遊詩人 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
ストーリー
この世界は、君の故郷ではない。
君は、ここではない別の世界で生まれ育った人間だ。
だが何も思い出せない。
君は記憶を失って、この世界”パラミティア”に流れついた。
君の他にも、記憶のない異邦人たちが”ブランク”と呼ばれている。
過去をなくしたかわりに、君たちには未来がある。
パラミティアには、こんな予言が伝わっている。
「いつの日か”光の戦士”が現れ、世界を希望で満たす」
この世界は今”カオス”が率いる魔の軍勢に侵略されているが、
一人のブランクが魔を滅ぼし、世界を救うという。
君らブランクたちの誰かが―
いや、他ならぬ君こそが、光の戦士ではないだろうか。
未来をめざして戦い、パラミティアに希望をもたらしてほしい。
登場人物
本作の主人公。光の戦士候補としてパラミティアに召喚された記憶喪失の青年。名称は変更可能。冷静沈着であり相当なひねくれ者だが、正義感は持ち合わせている。
何故か記憶が無いのにギルガメッシュや飛空艇のことを常識と言うほどはっきり記憶している。
- セーラ・ロット・コーネリア(CV:原由実)
パラミティアに復讐するため、もちまえの美貌と魔力でブランク (光の戦士の候補)を手玉にとってあやつる異端の存在。
「碧の魔女」と呼ばれ恐れられている。
その他
関連動画
スタッフ
メビウス ファイナルファンタジー生放送
メビウス ファイナルファンタジー生放送では、「メビウス ファイナルファンタジー」の最新情報を北瀬Pと浜口L、初代MCあすなさん、二代目MCサンシさんがお届けする公式生放送を行っている。
1か月に1回くらいのペースで放送される。
pixivでは
ファンアート以外にも、公式の許可を得て公開している仕事絵等が投稿されている。
余談
FF生誕30周年イベントとしてFF7コラボをしたり、『FF7』さっぽろ雪まつりに雪像の作成の際のデーター提供をしたのもこのメビウスFFであったりする。