「クククク…ハハハハハ」
「私を醜いと思うか?」
「…そうだろう。お前達はそう思うだろう」
「所詮、我々は進化の過程でその行く手を阻まれた者…」
データ
「デジモン達は長い年月の中で進化を繰り返して来た」
「その中で消えていった者がいるのを知っているか?」
概要
負の想念が、闇のパワーによって集まって出現した謎のデジモン。その正体を知るものは誰もおらず、この物体がデジモンなのかも解析することはできない。その出現理由は定かではないが、混沌とした電脳世界(デジタルワールド)を粛清し“無”に帰そうとしていると考えられる。一説には太古の予言書にアポカリモンの出現を予言しているものがあると言われている。
「黙れぇ!!仕方がない?その一言で全てを済ませる気か!?」
「貴様は我々を生き残る資格のない者だと決めつけるのか?」
作品での活躍
デジモンアドベンチャー
「そう、我々はデジモンの進化の過程で消えていった種の」
「その悲しい恨めしい無念の蓄積だ!」
CV:大塚周夫
第53話にて初登場した『デジモンアドベンチャー』における本作のラスボスにして、本作の全ての元凶。
名前の由来は、「アポカリプス(Apocalypse【黙示録】)」から。
「我々はお前達に出会えるのを楽しみにしていたのだ…!」
人間の負の感情や進化の過程で消えていったデジモンたちの怨念が集結した存在であり、デジモンなのかどうかすら不明。その出自上、一人称は「我々」。
「いいか、我々が冷たく闇から闇へと葬られていく時」
「その片方で光の中で、楽しく笑いながら時を過ごしているお前達がいる…」
「何故だ!?」
ダークマスターズなる存在も、この存在により生じた歪みが原因で誕生したに過ぎない。
「我々が何をしたというのだ!?」
「何故お前達が笑い、我々が泣かなければいけないのだ!?」
外見は、正十二面体の上方の一面に人間の様な上半身を乗せ、残りの各面に小さな五角錐台を載せ、それぞれにDNAのような二重螺旋状の触手を付加させた形状をしている。尚、体の各所は収納することが可能(右画像)。
「我々にだって涙もあれば、感情もあるのに…」
「何の権利があって、我々の命はこの世界から葬りさられていかねばならない」
「生きたかった!生き残って」
「友情を、正義を、愛を語り…」
「この躯を世界のために役立てたかったのだ…!」
「我々は、この世界にとって必要がないと言うのか!?」
「「無意味だというのか!!?」
「…この世界は我々が支配する」
「我々の場所を確立するのだ…」
「邪魔する者にはすべて消えてもらう」
「ククハハハハハハ…」
「光あるところに呪いあれ!!」
それまでのデジモンの必殺技を使うことができ、触手の先をそのデジモンの頭部または上半身に変異させて放つ。
「私の本当の恐ろしさはこんな物ではない」
「お前達に進化の過程で消えていく我々の気持ちを分からせてやる…」
「進化出来なかった我々の絶望を少しは思い知ることが出来たようだな」
「ナーミタデ-ハチターエーマーオ」(お前たちはデータみな)x2
更に、進化したデジモンを退化させたり、進化の鍵となる紋章の破壊、果ては相手のデータそのものを分解させる凶悪な技まで習得している。
「フフ…、それで勝ったつもりか?」
「そうかな?我々は滅びる」
「しかし、ただでは滅びぬぞ…」
自分達が為せなかった事を生きて行う、全てのデジモンや子供達を羨み妬み憎んでおり、消えて行ったデジモン達の必殺技を使って選ばれし子供達を追い詰めるが、互いの絆と心の中の光により輝いた「心の紋章の力」によって、デジタルワールドに復帰を果たした8人と8匹の連携攻撃を受けて敗北した。
「…貴様らも、この世界の巻き添えにしてくれる…!」
「見るがいい!究極の必殺技…!!」
しかし、後にその怨念を引き継いだ存在が、別の世界に災厄をもたらすこととなる。
『デジモンアドベンチャーtri.』では1999年秋の時点でメイクーモンに転生輪廻を果たしていた事がtri.第5章で判明する。
現実世界で望月芽心と出会いパートナーになるが、『tri.』設定の2005年にデジタルワールドをリブートしなければならない程の感染原因をもたらしたデジモンという正体が発覚する。
ニンテンドーDSソフト『デジモンストーリー超クロスウォーズRED/BLUE』ではサブクエストにダークマスターズを引き連れて登場。冗談抜きに強い他、メンバー全員の使う技が『デジモンアドベンチャー』に登場するパートナーデジモンの技ばかりである。
ゲーム『サイバースルゥース』では初期実装はされなかったが、後にDLCという形で実装。
進化元がダークマスターズの4体のデジモンとなっており、才能値を一定値にすることとレベルを99にすることで進化出来る。
なお作中のプロフィールでは超究極体扱いとなっている。
技
- デスエボリューション
- 触手で捕らえたデジモンを退化させる。
- 暗黒(ダークネスゾーン)
- 全てを暗黒に包み、無に帰する。
- グランデスビッグバン
- 他のデジモンの技(『アドベンチャー』で使用)
- プラグボム(ナノモン)
- 全身から撃ち出している。
- プラグボム(ナノモン)
小説版デジモンアドベンチャー
我 を る
が 念 思 知 が い
無 い い
アニメ版同様、ピエモンを倒したことで現れた最後の敵。
デジモンアナライザーで解析ができず、その名前は「デジモン黙示録に書かれていた」として、決戦に駆けつけたゲンナイから知らされた。
叫び声を除く通常の会話では上記のように3行に跨る喋り方をし、その声は「一人の声ではない、エコーのかかった無数の声」と描写されている。
ヒカリの身体を借りて現れたホメオスタシスによると、「進化という概念を拒む"進化しない"という概念」「進化の過程で死んだデジモンは転生するが、その際に残った"無念だった"という思いを吸収して実体化したもの」であり、その言葉は全て「吸収してきたデジモンたちの恨み言であり、デジタルワールドのリセットのための時間稼ぎ」に過ぎない。
金切り音のような叫び声で選ばれし子供たちの紋章を破壊し、立ち向かったピッコロモンを溶かし殺すが、ホメオスタシスの言葉で奮起した子供たちとそのパートナーデジモンが紋章なしでの完全体・究極体への進化を成し遂げ、彼らの一斉攻撃で肉体を破壊される。
が、元々概念であり肉体の有無をさほど気にしないアポカリモンはビッグバンの準備を進めており、現行の世界を破壊し自らが世界のルール…つまり神になるため「グランデスビッグバン」を発動。
しかし、その爆発は子供たちのデジヴァイスの光によって封じ込められ、消滅した。