同調圧力

どうちょうあつりょく

同調圧力とは、地域共同体や職場などにおいて意思決定を行う際に、少数意見を有する者に対して暗黙のうちに多数意見に合わせることを強制することを指す。

概要

この言葉は英語ではPeer pressureと表現され、排他的な徒党集団( Peer group )にて意思決定を行う場合無言の圧力等により集団の意思を無理やり統一させる行為をいいる。

あなた方は日常生活において、以下のことに心当たりはないだろうか?

「こうじゃないといけない」「ああ言えばこう言われる」という強制感を感じ、本当に思っていることを表現しづらい
いくつかの選択が示されているにもかかわらず特定の判断を選ばされる圧力をかけられた
「自分は周りのようにはならないぞ」と思っていたのに、見ず知らずのうちに周りと同じキャラクターを強制されていた
メディアやフィクションに特定の性別、年齢、人種、世界観のテンプレート、イメージが存在し、身の周り（現実世界）にその法則に沿った人物や事象が一切見当たらないのに、そのテンプレート、イメージが王道、お約束と認識されている（そのため、簡単な単語で現実の事象を説明すると別の意味で伝わってしまう）　※フィクション単独、メディア単独にも被害が見られる

平たく言えばこれが同調圧力と呼ばれるものである。

ただしこのような状況がなくても、人の意見は平均的な意見「に近付く」集団心理や傍観者効果のようなものが存在するという話があるものの、たとえそのような状況に陥った場合、基本的にはその人が思ってない事を言う事態にはならないし、周りとまったく同じにはならない。

これらの行為はその意思が完全に正解であるならば大きな問題は発生しないものの、実際にはそのようなことはなく、人間の判断には得てして間違いを含むものであり、その場合「集団内部では誰も誤りを訂正できない」という状況が発生してしまう場合がある。

一個人による誤りは当事者のみを糾弾すれば済むのだが、集団による誤りの場合はたとえ一部の人間が原因だろうと「集団＝全員当事者」という図式で集団に属する人間全員が糾弾される可能性が高い。

いじめやセクシャルハラスメントの問題が悪化しやすいのもこのためではないかとの意見も存在する。