概要
時間と共に徐々にHPが減少していく(ダメージを受け続ける)状態。
ゲームによって、HPが一定値になるまで減るものから、治らなければスリップダメージが原因で力尽きるというものまで様々だが、バッドステータスを引き起こす関係上決して無視できる状態ではない。
この効果をもたらす代表的な状態異常は毒であるが、当然毒以外の状態がもたらす場合もある。
例えば、徐々に溶かされていく酸、徐々に蝕まれる病気や火傷、大怪我による流血、熱や炎などで焼かれていく炎上といったものがスリップダメージとなり、治す方法も毒とは異なる治療法が求められることが多い。
「スリップ」には、景気や性質などが「下降する」「悪化する」という意味も持つため、この名前が採用されたと思われる。
日本国外のゲームでは「Damage on(over) times」、略して「DOT」と呼ばれている。
日本におけるこの用語が有名になったのはファイナルファンタジーシリーズの影響があるとみられる。FF5にて登場したその名も「スリップ」というこの特殊な状態異常は、前作FF4で初登場して本作で命名されたもの。
特に、一定周期ごとにまとまったダメージが入るのではなく0.1秒単位などで小刻みにHPが減っていくFF4・FF5・FF12ではかなり油断できない。しかも作品によっては通常の状態異常回復では治らない。
同じシリーズではFF6などで毒と同様に一定周期ごとのまとまったダメージになったことなどから、RPG全般における継続ダメージ全体を指して、スリップダメージと呼ばれるようになった。
場合によってはHP以外のパラメータが対象になったり、状態異常ではなく地形経由などの外部要因で継続ダメージが入ることもある。
また、その継続ダメージ量も作品によってさまざまで、ゲームバランスが大きく変化する。定量制・最大HPからの割合・残りHPからの割合など基準も様々となっており、複数の基準を設けている事例もある。基本的には罹ってから治療するまでどれだけの猶予があるかが肝になる。
ただし、稀に治療の暇がないほどの大ダメージを受ける事例、ひどいものになると最大HPを遥かに超える継続ダメージを一発で受ける事例もあり、そうしたものに対しては異状そのものへの回避手段を模索させられる。
また、防御力などでダメージを軽減できないケースが多いため、途方に暮れるほど頑丈な敵が実はスリップダメージを与えたらあっさり倒れたという攻略法も中には存在する。
ダメージとは逆に、ターン経過で回復して行くグッドステータスも定番となっており、「自動回復」「自動再生」などと呼ばれる。
主なスリップダメージ
太刀の妖刀羅刹
双剣の真鬼人解放
アーマード・コアにおける熱暴走(AC4以前の作品、AC4以降は高濃度コジマ粒子領域下で同じ状況になる。ACVDでは水没時やN-WGⅨ/V第2段階時に同じ状況になる)
関連タグ
ソーン(グラブル):弱体化デバフをばらまくアビリティを持つが、スリップダメージに麻痺を追加できるトンデモ戦法が可能。グラブルの麻痺は他ゲームとは異なり、麻痺を決めただけで場合によっては敵が一定時間サンドバッグ化する位の弱体化デバフである。