概要
『スライムもりもりドラゴンクエスト』は、スクウェア・エニックスが発売したゲームソフトのシリーズ。
ドラゴンクエストシリーズの人気モンスターであるスライムが主人公となったアクションアドベンチャーゲームのシリーズである。
モンスターのみが暮らす世界で様々な冒険を繰り広げる。
初代,2では資材を集めて しっぽ団に荒らされた町を復活させながら各フィールドに捕らえられている仲間のスライム100匹を救出するのが目的。
3ではしっぽ団に盗まれた7つの『にじのオーブ』を取り戻すことがストーリーの目的。
Vジャンプにてかねこ統によってゲーム版を基にした漫画が連載されており、最強ジャンプでも同時連載された。
こちらはゲーム版と違い、オリジナルストーリー。後に『スライム冒険記』との関連性も強くなっていく。
既に連載が10年以上続いており、かねこ氏の描いた作品の中では最長寿。Vジャンプの連載漫画の中で連載期間が『犬マユゲでいこう』に次いで長い。
キャラクター
登場するキャラクターはシリーズ共通である。
スターシステムが採用されており、それぞれのキャラクターが作品ごとに違った役回りを演じている。
スライム
スラリン(スライム)
主人公。特徴の無い、どこにでもいるスライムの子供。必殺技「スラ・ストライク」で戦う。
一度に多くの荷物を背負う事が出来るため、それを利用して戦ったり、資材を集める事ができる。
ミイホン(ホイミスライム)
主人公のライバル。赤いスカーフがトレードマークの熱血格闘ホイミスライム。
2まではホイミスライムなのに回復技が使えなかったが、3でとうとう回復技を使うようになった。
スラみ(スライムベス)
主人公の妹。白いリボンが特徴。
ドラお(ドラゴスライム)
主人公の友達。ゴーグルをかけたインテリ。
グランじいさん(グランスライム)
スーランの町の長老。
すっとび調査団(メタルスライム)
諜報活動を得意とする3人組の忍者。緑の鉢巻のスラまる、青い鉢巻で細目のスラかげ、赤い鉢巻で英語混じりの公家口調のトミーで構成されている。
スライバ
強さを求めさすらう瑠璃色のスライム。
時には主人公の前に立ちはだかり、時には主人公を助ける。
彼の愛機『エリスグール』と『スライバ船』はDQMシリーズでそれぞれギガボディのモンスターとして登場している。
ちなみにエリスグール戦のBGMは、ジョーカー以降のDQMシリーズのボス戦BGMとして使用されている。
しっぽ団
ドン・モジャール率いる軍団。
ももんじゃのみならず様々なモンスターが所属している。
団員はその証として、しっぽをおしりに付けている。
しっぽの数が多いほど階級が高い。
ドン・モジャール(ももんじゃ)
7本のしっぽを持つ最強のももんじゃ。しっぽ団を束ね主人公と対立する。
シドもじゃ(ももんじゃ)
しっぽ団に所属するメカニックだったが、失態を犯したことでしっぽ団をクビになり、その後主人公たちの味方サイドにつく。
ただし3ではフナデル出身であり、最初からしっぽ団には所属していない。
エニックスとスクウェア合併のコラボレーション記念として登場したキャラクターで、ファイナルファンタジーシリーズに登場するシドがモデルとなっている。
(ゴーグルなどから、おそらくFF7のシドだと思われる)
アニキとブッカ
二本兵のアニキと一本兵のブッカのももんじゃコンビ。アニキは1作目では尻尾が2本生えたももんじゃだが、2作目以降はダックスビルの体色になっている。
アニキの方が階級が上なので先輩風を吹かせているが、実際はブッカの方がしっかりしていて優秀であり、むしろアニキのワガママのせいで主人公に難所を突破されている。
しかし、アニキも二本兵なので、主人公に担がれてもすぐに脱出される。
しっぽ団四天王
1作目のボスを勤める。
構成員はゴーレムのゴレムス、ドラゴンキッズのドラハルトJr.、バンパイアのバットン、ほのおのせんしのモエールとブリザードマンのヒエール。(モエールとヒエールは2匹で1組の扱い。)
三大しっぽ兵
2作目のボスを勤める。
構成員はデンデン竜のデンべえ、じごくのもんばんのジャーク、ローズバトラーのベロバーラ。
オーブの怪物
3作目のボスを勤める。
ドン・モジャールがばら蒔いた虹のオーブによって命が与えられた各国のシンボルとなる物達。オーブを取り戻しても、残っていたオーブの力によって何度でも復活する。
用語
St(スラトン)
1作目や2作目にて、しっぽ団に荒らされた町に置かれた鉄球に書かれた単位。鉄球を持ち上げられるスライムの数を示しており、スライムを救出するごとに撤去される。
ただし、「主人公には仲間の救出をしてもらっているから、町の復旧ぐらいは自分達でやろう」という事で、主人公は数には含まれない。
トロッコ
ステージ各地にあり、これに仲間や資材、モンスターを乗せる事で町まで運ぶことができる。1作目では基本的に荷台1つにつき物を1つまでしか乗せられないが、2作目以降は最大4つまで乗せられるようになる。
しかし、荷台がトンネルを潜る、またはエリアチェンジするまで町に送られた事にはならないので注意。また、線路がトンネルまで繋がっていないと、エリアチェンジしても荷物が送られた事にならない。
基本的に荷台に乗せた物が崩れる事はないが、主人公のスラ・ストライクや、物を乗せたトロッコに主人公が乗り込むと荷台に乗せた荷物が落ちてしまうので注意。
種類も豊富で、水辺を走るイカダや旅の扉、1回だけ且つ1つだけ運搬できる風船、衝撃を与えると崩れる砂のトロッコ、物を乗せると自動的に運搬されるカタパルトなどもある。
キメラのつばさ
シリーズ恒例のアイテム。投げたこれに当てた物を、町まで運ぶことができる。使ったキメラのつばさも資材として運搬された事になる。
ガメゴンやうごくせきぞうなど、ガードが硬い相手を楽に町へ送る事ができる他、勇車バトルやふねバトルでは、当たった物を相手の陣地へ送り込む事ができる。
勇車スラリンガル
2作目に登場。サラスナ古墳で眠っている、巨大な戦車。勇車の笛を吹いた事で主人公を主として認め、以降に勇車の笛を吹くことで主人公の元へ駆けつける。
大戦車
2作目にて、しっぽ団が使用する兵器。モンスターを象った戦車であり、対抗するにはスラリンガルが必要である。
タンクマスターズや通信対戦にて、今まで戦った大戦車を使用できる(クリア後に再戦など、特殊な方法で解禁されるものもある)。
エリスグール
スライバが使用する大戦車。スライバ1匹が運用するためか、教会のある部屋とエンジン前の部屋に繋がるルートはなく、敵の侵入経路を限定させる事ができる。
とはいえ、この構造ゆえに、NPCが教会部屋とエンジン前部屋を行き来しようと無駄な行動を取ってしまうというデメリットが発生する。
勇車バトル
2作目における大戦車による戦闘。
大砲を撃ち合って相手の戦車のHPを0にし、乗り込んでエンジンを破壊した方が勝利となる。そのため、こちらの戦車のHPが0になっても、エンジンを守りながら攻撃し続ける事で逆転勝利できる事もある(特にスライバ戦やラスボス戦など)。
大砲は着弾までの時間が短いまっすぐ撃つものと、着弾までの時間が長い山なりに撃つものがあり、相手の動きを予測して撃ち分ける必要がある。
大砲の弾はシドもじゃに話しかける事でデッキを組むことができ、戦車内各所の滑り台から出てくる。これを大砲へ放り込む事で撃ち出す事ができ、主人公や仲間も発射させる事ができる。
戦車の入り口は外へ出る事自体は誰でも可能だが、外部から戦車の中に入る事ができるのは味方のみである。しかし、扉を飛び越えるプリズニャンやルーラで直接乗り込むひとつめピエロなどの例外もある上に、扉を攻撃し続けて破壊する事もできる(主人公でやるとかなり根気が必要だが)。破壊してもすぐに扉の機能が復活するが、扉近くにある機械を壊すことで開閉を繰り返すようになり、戦車のHPが0になると開きっぱなしになる。
砲弾を排出する滑り台も、近くにある機械をすべて壊すことで破壊され、排出された砲弾も燃えてしまいしばらく触ることができなくなる。
最初の頃は主人公だけで運用するが、ストーリーを進めると仲間を最大3匹乗組員として搭乗できる。仲間によっては大砲へ弾を運んだり、敵の戦車に侵入したり、仲間の回復やサポート、主人公や戦車の防衛などを行う。倒されてもしばらくすると教会で復活できる。
ただし、ある程度指示はできるものの、各々勝手に行動するため、場合によっては味方の足を引っ張る事もある。また、敵を見つけると命令そっちのけに攻撃したり逃げたりする上、主人公が運んでいる敵にも反応し、主人公ごと攻撃する事もある。また、味方の攻撃の他、味方が投げた砲弾にも当たり判定があるため、事故が起きやすい。
オバケだん岩
2作目から追加された砲弾。爆弾岩に似ているが爆発せず、相手の砲弾をすり抜ける事ができる。聖水や女神像など、聖なるもので相殺させる事ができる。
ステージで拾うことはできず、勇車バトルでの報酬や錬金などでしか手に入れられない。
イオナマイト
2作目から追加された砲弾。名前から察するにイオとダイナマイトをかけた武器。一度でも持ち上げるとカウントダウンが始まり、0になると爆発する。大砲で飛ばすと着弾した時に爆発がしばらく残り、あらゆる砲弾を弾き落とす。爆風にもダメージ判定があるため、自分の戦車の近くで爆発するとじめつする事もある。
こちらもステージで拾うことはできず、勇車バトルでの報酬や錬金などでしか手に入れられない。
船
3作目に登場。主人公達やしっぽ団などが所有する船。ふねバトルに勝利すると相手の船の設計図を手に入れられ、港にて購入できる。
各国への移動には主人公の船が必要になる。
ふねバトル
3作目における勇車バトル。基本的なルールは勇車バトルと同じだが、今回は海を隔てているため、ルーラなどでのワープ移動以外だと、互いの船のHPが残っている内は相手の陣地に乗り込むには大砲で発射されるしかない。しかも、相手の砲撃に当たると海に落ちてしまい、自分の船に戻るしかなくなる。
そのため、勇車バトルより敵地の侵入が難しくなった。どちらかの船のHPが0になるとロープが張られ、行き来できるようになる。
また、大砲で発射されると海の中から相手の船を攻撃するやりイカ系やぎょらい系の砲弾も追加された。
各作品情報
作数 | 1作目 | 2作目 | 3作目 |
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サブタイトル | 衝撃のしっぽ団 | 大戦車としっぽ団 | 大海賊としっぽ団 |
機種 | ゲームボーイアドバンス | ニンテンドーDS | ニンテンドー3DS |
ジャンル | アクションアドベンチャー | 同左 | 同左 |
発売日 | 2003年11月14日(金) | 2005年12月1日(木) | 2011年11月2日(水) |
価格 | 税込6,090円 | 税込4,990円 | 税込6,090円 |
販売元 | スクウェア・エニックス | 同左 | 同左 |
CERO | A(全年齢対象) | 同左 | 同左 |