概要
ドラゴンクエストのナンバリング全作品で登場しているシリーズ皆勤賞のアイテム。
「雷に打たれて死んだキメラから採れる羽根を加工したもの」という設定で、実際キメラの羽そのものというよりもそれを素材にした装飾品とでもいった見た目である。
……が、貴重品どころか普通に道具屋で買えるし、大抵はそれほど高くない値段で売られている。安価な流通が可能なほど都合よく雷で撃たれるとは考えづらいので、乱獲か養殖でもされているか、「キメラがモンスターとして登場しない作品でもこのアイテムは登場している」という事実からして単にネーミングに用いているだけという可能性もある。ちなみにキメラは出ないがキメイラが登場する『ドラゴンクエストⅥ』では、スーパーファミコン版のガイドブックで「キメラが落とした」とあるが、ニンテンドーDS版のガイドブックでは「キメイラから取れる羽」と書かれているので、おそらくキメラ・キメイラ系統には類似した効力があるのだと思われる。
基本的には「ルーラ」の呪文と同じ効果であり、一度訪れた街などに再び戻る事ができる。しかし作品によって多少の効果の違いはある。
作品を重ねる毎にルーラの性能もよくなっていった事もあって、「キメラのつばさ」の存在意義というものが徐々に揺らいでいるのも確かであり、終盤になると袋の肥やしと化していることも少なくない。『ドラゴンクエストⅤ』からは「かぜのぼうし」というアイテムも登場しており、何度使ってもなくならないということもあって、ますます立場があやうい。ちなみに天井があるところで利用すると頭をぶつけるのも「ルーラ」と同じである。
ちなみに、漫画『ドラゴンクエスト 天空物語』では「大枚はたいてキメラの翼を買って~」というセリフがある。あの世界の住民からしたら、意外と高価な品物なのかもしれない。
作品別の解説
ナンバリングタイトル
ラダトームに帰還できるアイテムとして初登場。セーブをする際に重宝するアイテムである。
しかしながら後の作品と比べると値段が高く(70G)、浪費ができない。このころはルーラ共々、ファストトラベルの「移動手段」ではなく、万一の際に全滅の危険なく帰ってこられる「帰還手段」だったからである。
最後に「ふっかつのじゅもん」を聞いた場所に戻れるアイテムであり、『ドラゴンクエスト』に似ている。ルーラを使えるサマルトリアの王子は(適正レベル帯では)貧弱なので、終盤でも重要なアイテムなのだが、シリーズで最も高価となる80Gとなっている。
この作品から「ルーラ」と同様に一度訪れた街の中から自分で選択して移動するアイテムになっており、使い勝手が非常に良くなると同時に値段も25Gと一気にリーズナブルになった。
第3章武器屋トルネコにてある人物に渡すイベントがある。安価で売られている通り、日用品として一般人にも御用達のようだ。
この作品では、最後に立ち寄った町等に戻る使用に変更されている。シナリオ進行上、戻ると不都合な場所があることや、パパスが何年も祖国に帰らないことに不自然さを与えないことが理由として推察される。
とはいえイベントによるルーラ習得までは長いためそれなりにお世話になる。またリメイク版の名産品博物館では、飾ることは出来ないが固有のメッセージが出る。
上記の通り、「かぜのぼうし」が初登場した作品であり、使い勝手はそちらのほうが良い。
皮のぼうしと錬金することで、はねぼうしを作ることができる。次回作の『ドラゴンクエストⅨ』では「かぜきりのはね」に変更されている。
外伝作品
各種作業台で、キメラのはね5枚で3セット作ることができる。効果は希望の旗のある拠点に戻るものになっている。
移民を一緒に連れ帰ったり、「旅のとびら」の先の世界からも拠点に戻れるので、時短をしたい時に便利。ただし、病人を抱えた状態では使用できないので、そちらは地道に持ち帰るしかない。