概要
JR東日本が2021年より運行している直流一般型電車(製造は前年より)。
E235系とE129系をベースにした4扉のステンレス車。これは4扉のホームドア設置駅にも対応出来るようにしたもの。
1M方式を採用し、最短2両から編成を組める。
各車両に車いすやベビーカーを利用する人向けのフリースペースを確保するとともに、車いす対応の大型洋式トイレも設置し、バリアフリー化を推進、また客室内に防犯カメラも導入される。
さらに、車両側面にもカメラが設置され、乗務員が運転台から乗客の乗降を確認できるようにするなどワンマン運転に対応した機器が搭載されている。
案内装置ではフルカラーLED方向幕や車内案内LCDモニターおよび自動放送が搭載されており、駅ナンバリング案内にも対応している。
番台別解説
0・80番台(房総地区向け)
2021年3月13日より運行開始。2両編成で、幕張車両センターに12本(うち線路設備モニタリング装置付きの80番台は2本)が導入された。房総地区末端区間を走る209系2000・2100番台では最短でも4両編成しか組めず輸送力過剰となり、最短2両でも走行可能な車両の導入・開発が求められていた。
車内はこの線区のみ一部ロングシートのセミクロスシートで、運転席側がロングシートとなっている。80番台は機器の関係で配置が少し異なる。
なお同線区において他線区からの中古改造車ではない完全新製車両が直接投入されるのは、1987年の国鉄民営化よりもはるか以前、1969年からの電化時における113系から約半世紀ぶりとなる(首都圏に隣接している線区でありながらこのような状況になってしまった理由はこちらを参照)。
車両のデザインは、房総の海をイメージした水色と菜の花の色をイメージした黄色で、側面は帯、前面は房総の海の波飛沫をイメージした水玉模様としている。
主に内房線(木更津駅及び君津駅以南)、外房線(上総一ノ宮駅以南)、鹿島線、成田線(成田~香取間)で使用。
500・580番台(相模線)
2021年11月18日より運行開始。4両編成で、国府津車両センターに12本(うち線路設備モニタリング装置付きの580番台は2本)が導入される。編成はクモハ+サハ+モハ+クハ。
相模線を走る205系500番台を置き換える。車内はオールロングシート。
塗装は、205系より濃い青色で、湘南の海と相模川をイメージした濃淡2色の帯。前面は房総向けと異なるパターンの水玉模様とし、富岳三十六景のようなダイナミックな波のしぶきをイメージしている。
600・680番台(日光線・宇都宮線)
2022年3月13日より運行開始。3両編成15本(うち線路設備モニタリング装置付きの680番台は2本)が導入される。
日光線と宇都宮線(小金井・宇都宮~黒磯間)で使用されている205系600番台を置き換える。車内は500番台と同じくオールロングシート。
塗装は日光のレトロ調を継承し、側面の帯には火焔太鼓の山車をイメージした黄色と茶色の二色配置とし、世界遺産日光の社寺に施される文様にも通じる賑やかで高級感のあるデザインとなっている。