プロフィール
父エピファネイアは菊花賞やジャパンカップを勝利し、産駒に無敗三冠牝馬デアリングタクトや皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念を勝利したエフフォーリアを輩出している。
母ブルーダイアモンドは未勝利だが、兄弟に善戦マンとして知られたリンカーン、皐月賞馬ヴィクトリー、伯父に日本ダービー馬フサイチコンコルド、皐月賞馬アンライバルド、カンパニーの父として知られるミラクルアドマイヤなど牝系の近親に活躍馬がずらりと並ぶ。
そして母の父ディープインパクトというもはや語るまでもない超良血である。
経歴
2歳時(2019年)
9月28日、阪神芝1800mの新馬戦でデビュー。前目からレースを進め一度先頭に立つがゴール前外から一気に交わされ2着。
続いて京都1600mの未勝利戦に出走。後方から先団を一気に差し切って初勝利。
その後阪神1800mの1勝クラスに出走。好位からの競馬だったが先に抜け出したクリスティとの差がなかなか詰まらず、2着まで。
3歳時(2020年)
間隔を開けずに若駒S(L)に出走。上がり最速の末脚で追い詰めたがクビ差の2着。
更にすみれS(L)にも出走。一団に固まった競馬から直線勝負となった展開で、レクセランスとの追い比べになったが、クビ差交わされまたもや2着。
日本ダービーへの優先出走権を懸けてプリンシパルSに出走。しかしいいところなく6着に敗退。春未勝利で休養に入った。
始動は夏の出雲崎特別(1勝ク)。ゆったりとしたペースから上がり33.2秒の末脚を繰り出して抜け出し、久々の勝利。
続いて小牧特別(2勝ク)に出走。向こう正面で早くも先頭に立ち、そのまま粘り切って2連勝。
連勝の勢いに乗り、菊花賞に挑戦。無敗三冠の懸かるコントレイルが単勝1.1倍の圧倒的1番人気に推される中、3番人気からやや離された23.0倍の4番人気。レースでは終始コントレイルをびっしりとマークし、中団前目を追走。直線、コントレイルに併せるように馬場の真ん中に持ち出して激しい追い比べに持ち込む。一度は交わすかと思わせる脚色だったが、コントレイルが内からもうひと伸びして粘り切り無敗三冠を達成。クビ差の2着となった。年内はこのレースを最後に休養に入った。
4歳時(2021年)
春はAJCCで始動。ここではやや抜けた1番人気。好位から抜け出し、ヴェルトライゼンデの追撃を振り切って重賞初勝利を飾った。
続く阪神大賞典では菊花賞でコントレイルを追い詰めたことや、前走不良馬場で勝利していることから重馬場の3000mも不安なしと見られ単勝1.3倍の圧倒的な支持を得る。しかし。中団から伸びを欠き、7着と敗れた。
それでも次走の天皇賞(春)では2番人気。好位からしぶとく脚を伸ばしたが、前で粘るディープボンド、カレンブーケドールを捕らえられず、ワールドプレミアが差し切り勝ちを収めた中4着となった。鞍上のC.ルメールは「この距離は長いと思います。2400mまでがいいのかもしれません」とした。
春4戦目は宝塚記念。4番人気に推されたが、中団から伸びを欠き9着と敗れた。その後、休養に入った。
秋始動戦は京都大賞典を選択。ヒートオンビートわずかに抑え1番人気。直線粘るキセキを競り落とし勝利かと思われたが、外から伸びてきたマカヒキにハナ差交わされ、5年ぶりの復活勝利を見届ける2着となった。
秋2戦目はジャパンカップ。レース前から前に行くと明言しており、逃げることが予想されたキセキが出遅れた事もあって押し出されるように先頭に立つ。1000m通過62.2秒という超スローペースに落とし込んだが、やや折り合いを欠いたことや、向こう正面でキセキが一気に先頭を奪いペースが乱された事もあってか、直線力尽き9着。
年末の有馬記念に出走。前走から一転後方から進めるも伸びきれず、6着まで。休養に入った。
5歳時(2022年)
日経賞での復帰を予定していたがレース前の調教時に放馬し、外傷を負ったため日経賞を回避した。
改めて、目黒記念で復帰。トップハンデ57.5kgを背負い、中団後ろからレースを進める。しかし全くいいところなく後退しブービーの17着に惨敗してしまった。鞍上の武豊騎手は「本来の状態ではなった。怪我をして休んでいた分、追い切りの動きも気になっていた」とした。
その後、予定していた宝塚記念は回避し放牧に出た。
特徴・エピソードなど
バランスのいい流星鼻梁白と、綺麗な四角形をした小鼻白が特徴。
最も多く出走している競馬場は17戦中7回の阪神だが、1度も阪神で勝利を挙げたことがない。しかし、阪神での2着は4回ある。
また、東京競馬場で3回走っているが、1度も掲示板に入ったことがない。
一方で、中山競馬場ではAJCCの勝利、6着の有馬記念も展開と上位5頭の力量を考えれば高いパフォーマンスを発揮していると言えるだろう。小回りが得意なのかもしれない。