データ
生年月日 | 2013年1月28日 |
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欧字表記 | Makahiki |
性別 | 牡 |
毛色 | 鹿毛 |
父 | ディープインパクト |
母 | ウィキウィキ |
母の父 | フレンチデピュティ |
主戦騎手 | 川田将雅、クリストフ・ルメール、藤岡康太など |
主要勝鞍 | 日本ダービー・弥生賞・仏ニエル賞(2016)、京都大賞典(2021) |
馬名「マカヒキ」は11月に行われるハワイの収穫祭。母ウィキウィキ(wikiwiki)はハワイ語で「速い」「急いで」の意味。
ハワイのゴルフ場オーナーを務め、キングカメハメハやアパパネなどハワイに縁のある馬名を用いることも多い金子真人オーナーの所有馬である。
後述するように非常に長期間に渡って現役を続けたため、競走生活後半にはファンからはよく「マカヒキおじさん」の愛称で呼ばれていた。
なお、現役時に一貫してマカヒキを担当した大江祐輔調教助手は「マカ蔵」(たまにマカちゃん)と呼んでいたという。
戦歴
2015年(2歳)
2015年(2歳)10月、栗東トレーニングセンター・友道康夫厩舎からデビュー。
新馬戦(京都芝1800m)をミルコ・デムーロの騎乗で快勝するが、レース後に鼻出血(ただの鼻血ではなく肺からの出血に由来する可能性があり、慎重な経過観察が必要である)が判明し、2歳重賞に出走することができなかった。
2016年(3歳)
2016年(3歳)、1月の若駒ステークス(OP)で復帰、クリストフ・ルメールの騎乗で勝利。さらに3月の弥生賞を制し、重賞初制覇と共に皐月賞の優先出走権を確保する。
皐月賞・日本ダービーではルメールがサトノダイヤモンドに騎乗するため川田将雅に乗り替わり。
皐月賞本番では、最終直線でマカヒキは後方からよく追い込んだが、先に抜け出したディーマジェスティに届かず、2着に留まった。
続く日本ダービーでは、道中中段に位置取る。
最終直線では混み合った叩き合いになるが、馬群を割って抜け出したのはマカヒキとサトノダイヤモンドの2頭。ほぼ並んでゴールし、写真判定の結果わずかに8cm差で勝利しダービー馬に輝いた。
ダービー制覇後の3歳秋は凱旋門賞を目指しフランスに遠征、G2・ニエル賞を制した。ニエル賞後、どのレースも勝てなくなっていくと誰が予測しただろうか。本番も期待されたが、凱旋門賞本戦は14着に敗れ、帰国後の年内は休養。
最優秀3歳牡馬の座も菊花賞を制したサトノダイヤモンドに譲った。
2017年(4歳)以降
2017年、復帰戦の京都記念は3着。その後、上記の通り勝利から遠ざかることになる。最も勝利に近づいたのは2018年札幌記念。(ハナ差2着)
5歳、6歳、7歳、かつてのダービー馬ながら、いつしか2ケタ人気も珍しくはなくなっていた。
8歳を迎えた2021年、藤岡康太との新コンビを結成する。活路を見出そうと天皇賞(春)に出走するも(それまで3000m級の長距離戦は一度も出走したことがなかった)8着。
復活の京都大賞典
そして10月10日の京都大賞典。最終直線で、同じく復活勝利を目指すキセキとアリストテレスの競り合いに外から突っ込んできたのは、9番人気のマカヒキであった。
2016年ニエル賞以来、実に約5年と1ヶ月、日数にして1855日ぶりの勝ち鞍。感動の復活であった。
「1855日振りの勝利」はGⅠ馬として史上最長間隔勝利記録(1984年のグレード制導入以降)、また「日本ダービー馬が8歳で勝利」は史上最年長記録となった。
奇しくもこの日は東京11R毎日王冠で、弥生賞、日本ダービー、ニエル賞で騎乗したルメールとダービーで騎乗した川田のワンツー。ファンファーレもいつもの重賞ファンファーレではなく、先日に亡くなったすぎやまこういちの追悼としてGⅠファンファーレが演奏されていた。偶然とはいえ、奇跡のような出来事だった。
奇跡は続かず…。
次走はジャパンカップ。同レースには、勝利から遠ざかっているワグネリアン、このレースをラストランに選んだコントレイル、わずか10cmの接戦を制し、ダービー馬になったシャフリヤールも出走を表明しており、現役のダービー馬4頭が集結。もう引退してもおかしくない年齢でありながらも、復活を遂げたマカヒキ。今度は府中の地で5年ぶりのGⅠタイトルを狙うも、今回は競馬の神はコントレイルに微笑んだようで、マカヒキは見せ場なく14着へ沈んだ。とはいえ先行策をとって逆噴射して殿に沈んだワグネリアンよりは上であった。ワグネリアンはこれを最後に翌年1月に現役のまま病気で死亡、同じ馬主・同じダービー馬のマカヒキは9歳となり新たなシーズンを迎えることとなった。
2022年の始動戦は2月の京都記念。坂路調教では年齢を感じさせない動きを見せていたが、結果は11着に終り、その後出走した大阪杯と札幌記念でも大敗してしまう。
サトノダイヤモンドやミッキーロケットら同期の産駒がデビューするこの年、「もう歳なんだから怪我をする前に引退させてやってほしい」「いや、ここまで来たらサトノダイヤモンド産駒と対決するまで頑張れ」など、競馬ファンからはさまざまな声が囁かれ、彼の未来はどうなるのだろうか?と思われていたのだが…
遂に引退へ
10月21日、エイシンフラッシュなどを擁する種牡馬繋養牧場「レックススタッド」の種牡馬一覧になんとマカヒキの名前が確認された。それも「見学可」のマークがついていることから、既に引退して牧場に移動している可能性もあると噂されている。その後レックススタッドにて実際にマカヒキの姿が確認された証言と写真が複数上がっているため、少なくともスタッドインしたことについては確かな模様。
そして10月25日。
管理する友道康夫調教師が、マカヒキについて「近日中に競走馬登録を抹消し、現役を引退する」ことを発表した。
2015年10月のデビューからまる7年の現役生活。9歳まで現役を続けた日本ダービー馬は史上最年長記録である。友道師は「今うちの厩舎がうまく回っているのは、マカヒキがダービーを獲ってくれたことが大きい。長年脚元に問題がなかったのは本当に偉い馬で、それが子に伝わってくれれば」と労った。
今後は先出の通り、レックススタッドで種牡馬入りする予定である。
関連イラスト
美少女になった同期の菊花賞馬とセットで描かれることも多い。
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友道厩舎の仲間たち
シュヴァルグラン:隣の馬房。調教助手も同じ。
ヴィブロス:同期・同父の秋華賞馬。
ワグネリアン:同馬主・同父の後輩ダービー馬。併せ馬のパートナー。