概要
馬名 | ヴィブロス |
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英語表記 | Vivlos |
香港表記 | 強撃 |
生年月日 | 2013年4月9日 |
性別 | 牝 |
毛色 | 青毛 |
父 | ディープインパクト |
母 | ハルーワスウィート |
母の父 | Machiavellian |
競走成績 | 17戦4勝 |
獲得賞金 | 9億5374万6400円 |
馬主 | 佐々木主浩 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
管理・調教 | 友道康夫厩舎(栗東) |
ソーシャルゲームウマ娘における本馬をモチーフにしたキャラクターについてはヴィブロス(ウマ娘)へ。
馬主は元プロ野球選手で「大魔神」の異名をとった佐々木主浩氏。
父は説明不要の日本近代競馬を代表する競走馬にして大種牡馬ディープインパクト。母ハルーワスウィートは先天的に尻尾がないというハンデがありながら中央で5勝を挙げファンが多かった馬で、佐々木氏はそんなファンの一人であった。
全姉に2012年の牝馬クラシックで全てジェンティルドンナの2着に敗れるも2013年、14年のヴィクトリアマイルを連覇したヴィルシーナ、半兄に2017年のジャパンカップを勝利したシュヴァルグランがおり、彼女たちハルーワスウィートの産駒は全て佐々木氏が馬主となっている。
現役時代
2015年10月24日に新馬戦でデビュー。ここでは2着に敗れるが、その後未勝利戦を勝利して来季のクラシック路線へと順調に進む……はずであったが、勝利後に喘鳴症の一つである喉頭蓋エントラップメントを発症。治療しながらもチューリップ賞とフラワーカップに挑むがいずれも12着と敗れ、春のクラシックには出走することは叶わなかった。
休養を挟み、7月に条件戦で復帰。ここで2勝目を挙げる。
次走は秋華賞トライアルの紫苑ステークス。道中不利がありながらも2着と健闘し、秋華賞へと向かう。
牝馬クラシック3戦目の秋華賞。紫苑ステークスの勝ち馬ビッシュ、桜花賞馬ジュエラーに次ぐ3番人気であったが、道中は中団の馬群の中で進み、最後の直線で鋭く伸び、上り最速の脚で1着。初の重賞制覇とともに姉が掴めなかった3歳GⅠタイトルを見事獲得した。
明けて4歳、招待競走のドバイターフを目標に中山記念から始動。ここでは5着に敗れるが、渡ったドバイでは世界的名手のジョアン・モレイラ騎手を鞍上に迎えてレースに臨んだ。
スタートすると後方のインコースで進み、モレイラ騎手が最後の直線で一気に外へと持ち出すと軽やかに前の馬を差し切って優勝した。
日本馬のドバイターフ勝利は史上4頭目。前年のリアルスティールに続き日本馬の連覇となった。
帰国後は休養し、秋には府中牝馬ステークス(G2)とエリザベス女王杯に出走するがいずれも勝つことはできなかった。しかしドバイの勝利によってこの年のJRA賞最優秀4歳以上牝馬に選出された。
5歳になり、前年同様に中山記念(8着)から再びドバイターフに向かった。
ドバイターフでは再び後方からの競馬となり、地元のBenbatlに3馬身以上離されたが2着を確保。
帰国後、宝塚記念に出走。3番人気に推されるも最後の伸びがなく4着。秋の天皇賞も8着と沈んだ。
12月、現役引退レースとして香港マイルを選択。11番人気と低迷するものの、レース本番では地元香港の王者Beauty Generationの2着につける好走。これにより佐々木氏は引退を撤回、翌年のドバイターフをラストランとすることを決める。
そして迎えた6歳、前哨戦を挟むことなくドバイに渡る。ここでは同じ日本馬として牝馬三冠馬アーモンドアイ、前年の3着馬ディアドラとともにラストランのゲートに入った。レースでは最後の直線で大本命アーモンドアイが先頭に立って突き抜ける中で最後の脚を伸ばして詰め寄り2着に入線、ドバイターフの3年連続連対を達成して引退することとなった。
終わってみれば4歳のドバイターフが最後の勝利となってしまったものの、現役生活でドバイターフと香港マイルの海外レースを4戦して連対率100%。獲得賞金も海外だけで7億円以上獲得している。このように(国内ではパッとしないのに)やたらと海外で走った理由としては本馬が輸送に強かったことが挙げられる。
ドバイや香港の遠征で馬運車、飛行機等が同じだった1歳年下のディアドラとは仲が良かったらしく、ヴィブロスと一緒にいることでディアドラは落ち着いてレースに臨むことができたようである。