概要
黒の組織に「スコッチ」のコードネームで潜入していた警視庁公安部の警察官。享年26〜27歳(作者が『あつまれ どうぶつの森』にて「ヒロが死んだのは松田の後だよ」と明言)。
長野県警捜査一課警部・諸伏高明の実弟。降谷零とは幼馴染の大親友で、降谷からは「景(と書いて『ヒロ』)」と呼ばれ、景光は降谷を「零(と書いて『ゼロ』)」「降谷」と呼んでいた。恐らく小学校〜大学と一緒で、警察学校ばかりか潜入先まで同じ。また、降谷と伊達航・松田陣平・萩原研二とは警察学校の同期で、同じ警視庁警察学校鬼塚教場に在籍していた。
幼い頃に両親が殺害され、兄・高明とは別に東京の親戚に引き取られ疎遠になるも連絡や手紙のやり取りは行なっていたが、公安に配属された事で「警察官を辞めた」と告げて音信不通となる。
公安としての潜入先である黒の組織でスコッチとして活動するも、NOCとバレたことで情報漏洩を防ぐために拳銃自殺をはかって殉職した。
死亡自体は表沙汰になっていないため、法的には存命状態にあるが、数年後に降谷経由で景光の遺品であるスマホが高明に渡り、スマホにある黒いシミ(=血痕)と銃弾の跡、裏に彫られていた独特の「H」の文字(=景光が自身のサインで使っていたもの)から、高明は景光が公安に配属され殉職したことを悟っている。
なお、上京前に偶然出会った山村ミサオとは親戚に引き取られるまでのわずかな期間を共に過ごした幼馴染であり、会えなくなって10年以上経っても彼のことを忘れずにいるなど、零や同期たちと同じように大切に想っていたことが窺える。
過去
22歳で警視庁警察学校に入校。降谷零・松田陣平・萩原研二・伊達航は、同じ鬼塚教場に在籍していた同い年の同期。
降谷が松田のことを調べていた際、事前に萩原から松田の過去を聞きに行くなどのサポートをする場面があり、それ以外にも、降谷が美味しいと評価したお通しを「これくらいならオレでも作れるから」と料理を教える約束をしたり、降谷がRX-7に興味を持っていることにすかさず気付くなど、彼との付き合いの長さと仲の良さが窺える。
正義感は強いが、幼少期に両親が殺害される現場を目撃したことによるトラウマを抱え続けている。トラウマはかなり根深く、警察学校に入学してからも夢で見たり、犯人の可能性がある男について聞き回ろうとするもフラッシュバックにより恐怖で固まって喋れなくなった事もある。警察学校入学当初はその事件の犯人は捕まっておらず、1人で犯人について調べていたり、松田達の会話で犯人の特徴に当てはまる人物が出てきた際は血相を変えて問いただす場面もあった。
街中で幼い少女とすれ違ったことでその少女と似た少女の葬式に参加した記憶を思い出し、その後、以前フラッシュバックで固まってしまい犯人探しがうまくいかなかったバイク店へ1人で向かうが……。
余談
赤井と降谷の確執の原因として存在そのものはかなり以前から示唆されていたが、彼自身のデータは驚くほど少なく、アニメ登場後も長らく本名が不明であった。
「景光」の由来は、担当声優の緑川光と彼がガンダム作品で演じたヒイロ・ユイ(ヒイロ→ヒロ→景)からではないかと噂されていたが、後に警察学校編の単行本下巻での「青山剛昌への質問」欄において原作者の青山氏から「古谷さんからヒイロと緑川くんの両方に関係する名前を入れて欲しいと頼まれた」からという答えが出され、噂通りの結果となった。
また、登場当初から「高明と目つきがソックリ」などの指摘が上がっており、彼と何かしらの関係があるのではと一部で囁かれていたが、こちらも指摘通り血縁であることが判明。
立ち位置上のモデルとしては、高明のモデルである諸葛孔明の兄弟・諸葛瑾であると推測される(あちらが兄であるのに対し、こちらは弟であるが)。
人柄
穏やかで優しい好青年。特技はベース演奏(降谷と学生時代から合奏していたものと思われる)で、兄に怒られ泣きそうになっていた世良真純に教えたこともある(ドレミぐらいの短い時間だったが)。
特技
前述のベースの他に料理も得意で、降谷が美味しいサンドイッチやケーキを作れるようになったのは景光のおかげ。得意料理はビーフシチュー。また、劇場版第26作ハロウィンの花嫁では高い身体能力を見せた(犯人を蹴飛ばし、犯人がその拍子に落とした拳銃をキャッチしたり、犯人の利き腕に銃弾を撃ち込むなど)。「警察学校編」によるとモールス信号も理解しているらしい。
黒の組織での立ち位置
世良によると「ケースはソフトケースだったのに楽器を抜いてもケースの形は崩れてなかった」らしく、コナンはケースの本当の中身はライフルではないかと予想している。このため、組織では赤井同様、狙撃手として潜入していた可能性が高い。
他キャラとの関係
降谷零 幼馴染で親友。お互いに通じあった関係で、降谷は景光のことを本当に大切に思っていた。景光の死をきっかけに、降谷は赤井を激しく憎悪するようになる。
諸伏高明 実兄。幼い頃に両親が亡くなった後、高明は長野の親戚、景光は東京の親戚に引き取られたため疎遠となっていたが、電話や手紙でのやりとりはしていたらしい。
山村ミサオ まだ長野に住んでいた頃、一時的に友人関係にあった。後に山村に会いそのことを知った高明は、弟の友を悲しませまいと「連絡がない理由は、恐らく公安に異動したからであろう」という推測だけを語り、殉職の件は伏せた。
赤井秀一 同じ時期に黒の組織に潜入していた。狙撃手ということも共通している。滅多に人を褒めない赤井だが、景光のことは「さすがだな」「お前はここで死ぬべき男ではない」とべた褒めしている。また、拳銃を抜かせ、更にはリボルバーを放してしまい景光を自殺させてしまったことを赤井はひどく悔やんでおり、緋色シリーズ完結の頃まで(恐らく贖罪の意味を込めて)スコッチを飲み続けていた。
また、同じ警視庁公安部の風見裕也との関わりがあるかどうかは2022年7月現在不明。
呼称
関連人物への呼称
関連人物 | 呼称 |
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降谷零 | 零、ゼロ、降谷 |
諸伏高明 | 高明兄ちゃん、兄さん |
伊達航 | 班長、伊達班長 |
松田陣平 | 松田 |
萩原研二 | 萩原 |
山村ミサオ | ミッちゃん |
赤井秀一 |
関連人物からの呼称
関連人物 | 呼称 |
---|---|
降谷零 | ヒロ、景(ヒロ) |
諸伏高明 | 景光 |
伊達航 | 諸伏 |
松田陣平 | 諸伏、景の旦那 |
萩原研二 | 諸伏ちゃん |
山村ミサオ | ヒロちゃん |
赤井秀一 | スコッチ、彼 |
関連イラスト
高明や安室ら警察学校組と一緒のイラストが多い。