概要
『ドラゴンボール』の主人公・孫悟空が独自に編み出した、アニメオリジナルの必殺技。
ゲーム作品では元気玉同様、孫悟空の究極技として登場することが多い。
拳を突き出して黄金に輝く龍と化し、相手を貫く技。
数少ない悟空独自の技だが、その原理や演出等は不明瞭で曖昧な部分が多い。
特徴的な黄金の龍も実際に作りだしているのか、あくまで演出に過ぎないのか定かではない。
単行本(レッドリボン軍編の頃)の巻末コーナーにこの技の原型になりそうな読者投稿のイラストが掲載されていたらしい。
原型となった技
「オラの全てをこの拳にかける! つらぬけー!」
幼少期の悟空がピッコロ大魔王との最終決戦時に放った最後の一撃。
右手以外動かせなくなった悟空が真下に気功波を放って飛び上がり、大猿の幻影を纏って拳を突き出しながら突進。
ピッコロ大魔王の体を貫いて戦いに終止符を打った。
一部のゲームシリーズでは「逆かめはめ波」とも「龍拳」とも扱われている。
劇場版での初披露
「俺がやらなきゃ…誰がやる! 龍拳ー!」
劇場版アニメ『ドラゴンボールZ 龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる』で初披露。
拳を突き出すと同時に爆発が起き、その中から黄金の龍が出現してヒルデガーンの胴体を貫いた。
さらにヒルデガーンの足元から爆炎が広がり全身を包み込んだかと思えば、それが黄金の龍に変化してヒルデガーンの全身に絡みついて締め上げ、次の瞬間には閃光と共にすべてが光の粒となって消え去るという絶大なインパクトを与えた。
『ドラゴンボールGT』での使用
超17号戦
「龍拳! 爆発!」
18号の援護により身動きがとれなくなった超17号に向けて放った。
この際は黄金の龍が悟空が纏っているイメージとして扱われている。
悟空が幼少期まで若返っていた事もあって、ピッコロ大魔王戦を意識した演出となっていた。
ただしこの技では倒しきれず、背後からのかめはめ波でトドメを刺した。
この際、映像は使いまわしで音声は別撮りという不自然なループ演出になっており、かめはめ波を連射しているようにも見える。
後年のゲーム演出では単発のかめはめ波と解釈された。
三星龍戦
「龍ー拳ー!」
既に腹を貫かれて倒れている三星龍に対してのトドメとして使用。
腹に空いている穴めがけて拳をねじ込むように突き入れると、そこから噴き上がった爆炎が黄金の龍となり街全体に絡みつきながら飛び回った後、元の場所に飛び込んで三星龍と共に消え去った。
龍拳の外見が神龍と少し似ていることもあり、神龍によって邪悪龍が討伐されるようにも見える皮肉な演出となっている。
一星龍戦
「もらったー! 龍拳! 爆発ー!」
ノーモーションで放ったかめはめ波を一星龍が受け止めた後、その中に飛び込むように使用。
真横から殴り掛かったまま押し込んで、巨大な黄金の龍と化して食らいついて持ち上げ、全身に絡みついて締め上げたあと胴体を貫いて悟空に戻るという、今までの龍拳の集大成のような演出となっている。
この時点の一星龍は全ての邪悪龍の力を兼ね備え、通常時の10倍の戦闘力を持っていたにもかかわらずに粉々に吹き飛ばした事から龍拳の破壊力の凄まじさが窺える。
余談
実写映画『DRAGONBALLEVOLUTION』ではピッコロ大魔王との決着の際、かめはめ波を浴びせながら飛び上がって貫くという「逆かめはめ波」とも「龍拳」とも扱えない演出で視聴者を驚かせた。
『ドラゴンボール超』で龍拳を使用するシーンはないが、格闘ゲーム『ドラゴンボールファイターズ』では超サイヤ人ブルーの悟空のメテオ超必殺技「進化を遂げた一撃」が龍拳を彷彿させるモーションとなっている。
また、『ドラゴンボールゼノバース2』ではブルーの悟空がミラを相手に使用している。
PS2ゲーム『Z3』『インフィニットワールド』では、超サイヤ人状態(2~4でも可)で究極技のコマンドを発動すると使用できる。少し違うのは、劇場版で13号に対してそうしたように、元気玉を発動するために集めた元気を吸収して龍拳を放つという流れになっている。
『スーパードラゴンボールヒーローズビッグバンミッション』では超フルパワーサイヤ人4・限界突破の状態で孫悟空:ゼノだけではくベジータ:ゼノも使用している。