CV:宮崎美子
皆さんようこそいらっしゃいませ!
えっ? わたしは誰かって?
それは おいおい語るとして
まずは……
──第1話冒頭のナレーションより抜粋
概要
『デリシャスパーティ♡プリキュア』では、プリキュアシリーズ初の語り手が採用されており、物語の要所で様々な解説をしてくれる。
ただ、このナレーションは単に物語の理解を助けるだけの存在ではなく、「ナレーションには秘密があり、その正体は作品の中で明かされていく」ということが事前に告知されている。
事実、第1話のアバンでは自身が何者なのかを「おいおい語る」とはぐらかしており、作中の登場人物と関係がある実態が示唆されている。
ちなみに、エンドクレジットでの役名表記は「ナレーション」である。
ナレーションが解説してくれるのはプリキュア変身者たちの普段の日常生活に関わるものが中心である。
クッキングダムやプリキュアの存在について当然のように知っている口振りをしばしば見せるものの、それらについての解説は一切行わない。そのあたりはローズマリーが作中で説明するのが常となっている。
正体についての考察
第2話の時点で声優が不明な人物として、主人公である和実ゆいの祖母・和実よねがおり、彼女が語り手の正体であると多くの視聴者から考えられている。
しかし、後の10話でゆいの祖母は、既に亡くなっている(であろう)ことを示唆するような描写があった(ローズマリーが「おばあさまにお目にかかりたかった」と過去形で発言したシーンがあり、その言葉と同時に和実家の居間に飾られている「よねの姿が撮影された写真立て」にカメラがフォーカスしたのだが、その写真の手前にはお供えが置かれていた)
ナレーションの正体が作中での秘密であると事前に言われている中で、「死者がナレーションをしていた」というのは特殊な設定がないと説得力がないが、今のところそれを示唆する描写が作中に出てきていない。今後に何かそのあたりで出てくることもあるかもしれないが、ナレーション=よね説はミスリードだとして「劇中ですくすくと成長しているコメコメの未来の姿がナレーションの正体ではないか?」と考える視聴者もちらほらといる。これは上述の通り、ナレーションが解説を行なってくれる範囲が意図的に限定的にされていることからの推測であり、「最終回までにコメコメが見た、もしくは聞いたこと」を未来の視点から解説しているのではないかということである。
この逆に、よねが故人であるという解釈の方こそがミスリードであり、本当はどこか遠くの街で普通に元気に生存して、ゆいと会う機会が少ないだけではとの推測もある。実際、現時点ではよねが亡くなっているということを誰一人明言していない。遺影のように見える写真立てから故人だと推測されているだけである。
なお、作中でのゆいの回想シーンでの祖母の台詞は、ゆっくり目の老人口調での演技が意識されているが、毎週のナレーションの口調はもっとハキハキしている。単にナレーションだから聞き取りやすくしているだけかもしれないが・・・
解説の節々にておいしーなタウンについて詳しく、第22話にて伝説のクレープに対して「あれってすっごく美味しいのよねぇ」と発言していることから、少なくともおいしーなタウンに行った経験のある人物ということがわかる。
そして第34話の終盤でのあるシーンのセリフから、その正体がよねである可能性が高くなり、更にはその後の第38のエンドクレジットで担当声優がナレーションと同じ宮崎女史である事が公開された。
余談
声優について
今作のナレーションを担当する宮崎美子女史は、プリキュアシリーズ初出演である。
実は宮崎女史は1983年に『日星ファミリースペシャル』の一遍で、東映アニメーション制作でもある『どくとるマンボウ&怪盗ジバコ宇宙より愛をこめて』でローラ役で出演した。
※北杜夫の代表作のクロスオーバー・アニメで、どくとるマンボウには岸部シロー氏が、怪盗ジバコには森本レオ氏が演じ宮崎氏と共演した。
尚『怪盗ジバコ』は、1967年に東宝+渡辺プロダクションとの提携合作で『クレージーの怪盗ジバコ』として実写映画化されている。初代としてクレージーキャッツの面々が7人1役で演じていた。
アニメ作品への出演経験も複数あるが、連続テレビアニメシリーズへの出演であれば本作が初。
キャストコメントでは「アニメの仕事をしたかったので嬉しい」趣旨を語っているが、しれっと「毎年、プリキュアのカレンダーを入手して大事にしていた」と、結構なガチオタめいた本心もカミングアウトしている。
会社に送られてきたデパプリのオーディション情報を見た時は、受けられるかどうか分からないのに、勝手に新プリキュアのセリフを練習していたとか。
また宮崎女史は「本業は女優であり不安も少しあるが、新人のような気持ちで楽しんでやってみようという気持ちでいる」とも意気込んでいた。尚、声優が非本業である者がプリキュアシリーズにレギュラー出演するのは、あのキャラを演じたあの人以来であるが、今作においては追加キャストであるキャラ達を一人二役で演じるこの人やある役を演じるあの人も加わることになった。
ちなみに、宮崎氏は女優のみならず多くクイズ番組で高い正解率を出すのでも有名であるが、自身がレギュラー出演しているくりぃむクイズミラクル9で、プリキュアシリーズに出演経験のある声優と度々共演している(だが、同番組で『プリキュアシリーズのキャスト』として紹介されているのは生天目仁美と上坂すみれの2名のみ)。
クレジット位置について
ナレーションでありながら、クレジット位置は第1画面の一番下、即ちプリキュアとエナジー妖精達の次になっており、第2画面に表示されるローズマリーや品田拓海よりも先行している。
ナレーションのクレジットはトメ(最後)やその周辺が多く、序盤でクレジットされるのは異例。
もっともプリキュアシリーズではクレジット順(主要人物→ゲストなどその他の人物→敵キャラクター)が決まっている都合で、ナレーションを最後には入れられず、ゲストキャラでも無いのでこの位置になったと思われる。
ここねやらんが覚醒していなかった第1話に至ってはゆいとコメコメに次いで3番目だった。
関連タグ
タッセル(仮面ライダーセイバー):ニチアサの正体不明のナレーション繋がり。
彼女の本職は声優であり、かつて朝ドラのナレーションもしていた。
今のキミはピカピカに光って:中の人ネタ。概要はおいおい項目を参照していただくとして、
最近は水着ネタが増えつつある。
ゴーストナビゲーター:同時期の30分後の番組のナレーション