ストーリー
主人公である「メイル」はエルフの女賞金稼ぎ。
しかし失敗続きで賞金稼ぎを止めようかと思っていた矢先、高額の賞金首を発見する。
最後に一花咲かせようと、メイルは意気揚々と賞金首を追う旅に出かける。
概要(原作ゲーム)
元々はパソコン用のソフトとしてPC-88、PC-98版が製作された。
後にコンシューマー機にも移植され、メガCD、PCエンジン、スーパーファミコンなどでも発売された。
元々はイースのように体当たりで攻撃を行うタイプのゲームだったが、移植される度に内容は大きく変更され、能動的に剣や盾を使用するようアクションが強化された。
ついでにパッケージイラスト(とドラマCDブックレット・コミック版)の担当絵師が全員違い、画風も全く違うため誰てめ状態になっていた。
メガCD版では林原めぐみがメイル役を担当。(PCエンジン版は國府田マリ子)
後に展開されたドラマCD・ラジオドラマにおいても林原めぐみがメイル役を担当した。
一方、國府田マリ子は後述のカチューシャ担当になっている。
メディアミックス展開
ドラマCD・ラジオドラマ
ドラマCDは『ぽっぷるメイルパラダイス』のタイトルでまずキングレコードから第1巻・第2巻が発売された。
文化放送の『TARAKOファルコムぴーヒャララ』というファルコムスポンサー・TARAKOがパーソナリティーの番組内において、同タイトルでラジオドラマとして全12話が放送された。
ラジオドラマ分も後に第3~5巻としてCD化された。
ゲームの主要キャラの他、新たなレギュラーキャラクターとしてコーム、カチューシャが追加されている。
1年のブランクを経た後、『ぽっぷるメイル THE NEXT GENERATION』(以下『NG』)のタイトルで第1巻・第2巻が発売された。話の時系列としては、『パラダイス』からの続きとなる。
コミック
CDブックレットのおまけマンガ担当だった藍崎ゆうが読み切り連作の形で、『ぽっぷるメイル』のタイトルで2本、『ぽっぷるメイルパラダイス』のタイトルで3本が執筆された。後に電撃コミックス EX のレーベルで単行本化されている。
主な登場キャラクター
原作ゲーム
メイル
主人公。赤い髪をした女剣士で賞金稼ぎ。エルフでありながら明るくて勝気でワガママな性格、お転婆でドジっ娘。賞金稼ぎをしている守銭奴など、従来のエルフのイメージ(PC版発売当時はエルフと言えば「フォーセリアのエルフ」像が一般的だった)を打ち壊す型破りなヒロイン。ハイレグアーマーキャラの嚆矢(の1人)ともされる。賞金首を追ってタット・ガウと出会い、その後行動を共にするようになる。
タット
とんがり帽子にマントを羽織った魔導師。PC版では青年にも見えるがコンシューマー機以降は少年で統一されている。真面目な性格で穏やかだが正義感は強い。メイルが追う賞金首であるマテリアル・ホルンの弟子であり、その縁からメイルの旅に同道するようになる。メイルとはお互い異性として意識しあっているが、所謂双方向片想い状態。
ガウ
丸い体に角とドラゴンのような羽根を持つ怪獣。語尾に「ガウ」とつくのが特徴。賞金首を追って住んでいた洞窟に入り込んできたメイルと出会い、意気投合してメイルと行動を共にするようになる。腹ペコキャラでマイペースでときに短気を起こすなどメイルとは類友なのだが、メイルよりは良識があるので苦労を背負い込むことも多い。また、洞窟で生活していたため金銭感覚に疎い。
ブラッキィ
新時代のエルフを志すトラブルメーカー。行く先々に現れては、思い込みと身勝手な行動でメイルに迷惑をかける。また手製の爆弾を濫用する癖がある。
ドラマCD以降は、ゲームでの出来事の思い出からどこからどうやったらそうなるのかメイルと男女の関係に発展したいと考えるようになっている。
また爆弾の手持ちが少なくなると冷静な思考ができるようになり、魔法こそ使えないもののタットより遥かに冴えた人間になる(本人曰く「不安だから」だが、実はこのときの性格が彼本来のものらしい)。しかし爆弾の手持ちが全くなくなると、不安が限度を超えて幼児退行してしまう。ちなみに冷静な思考をしているときでも、メイルへの思慕は変わっていない。
ヤコブ
ブラッキィの親友である、自慢のひげをそり落とした自称「最先端を行くドワーフ」。
開放的でお人好しな性格で、細工師としての腕前も非常に優秀。しかし本編ではそのお人好しな性格が災いして危機を招くことになる。
マテリアル・ホルン
老年の魔導師でタットの師匠。偉大な大魔導師ともされるが、わけのわからん野望を持った末に高額賞金首になってしまう。ゲーム版におけるラスボス。ドラマCDには『パラダイス』2巻にのみ登場(他に『NG』1巻にタットの妄想として登場)するが、このときは賞金は外れている。
マリル
マテリアルの孫娘で、自称タットの許嫁。フルネームは不明。ゲームはスーパーファミコン版のみの登場のため、声はない。ドラマCDは『パラダイス』2巻にのみ登場。CVは横山智佐。祖父からは想像できないような美少女であり、しかもスタイルもいいらしい。
『パラダイス』/『THE NEXT GENERATION』
コーム
CV:椎名へきる
エルフの剣士で賞金稼ぎ。賞金首を追ってメイルとかちあい、以降対立するようになるライバル。
普段は勝ち気ながらも姉御肌の気のいい女性だが……実はブラッキィの妹で彼女自身も手製爆弾を持ち歩いており、普段は兄のように濫用はしないが、プッツンいくと周りを巻き込んで爆弾の投げ合いを始めてしまう。カチューシャにとっては双子の姉だが、あまり似ていない。ちなみに体つきはスレンダーとのこと。スパルタンな性格の持ち主のように見えるが、実は可愛い物好きで、ガウを愛くるしいと言ってベタベタしたがる。とは言え、兄妹の中では一番常識人で、暴走することは少ない。
カチューシャ
CV:國府田マリ子
コームと行動を共にするエルフの魔導師。コームの双子の妹で、やはりブラッキィの妹。賞金稼ぎをしているものの、普段の性格は根無しの旅人と言うより、おしゃれやショッピングがしたいという、良かれ悪かれ都市部で生活する少女のようであり、行動もそれに伴うためコームやブラッキィ(!)の足を引っ張ってしまうこともしばしば。ちなみに水の抵抗が大きいプロポーションをしている。魔導師としては、補助系・支援系の魔法に長けている反面、直接的な攻撃魔法は少々苦手としている。メイル一行と出会ったときにタットに一目惚れしてしまい、その人柄を知ってからは尚更入れ込んでしまっている。当然のように彼女も爆弾を持ち歩いており、プッツンいくと投げ合いを始めてしまう。
ナイル
CV:TARAKO
メイルのパチモン。やはり赤髪の女剣士でハイレグアーマー、エルフ耳をしているがエルフと明言されたことはない。またプロポーションはメイルより良い。悪徳賞金稼ぎで商売敵に対しては命に関わるほどの妨害行為をする他、行く先々の街で借金を踏み倒したりしている。自分に賞金がかかってしまったことも。ブラッキィをして「知ってはいるが知り合いではない、とんでもない奴らだ」と言わしめるほど。
トット
CV:岩永哲哉
タットとよく似た衣装スタイルの少年魔導師。しかしタットに比べると明らかに悪人ヅラをしている。口も悪い悪党ではあるが、ただただ享楽的に生きるナイルやダウと異なり、冷静な判断をする人物である。カチューシャと対象的に補助系・支援系の魔法を不得手としている。
ダウ
CV:矢島晶子
ナイル達と行動を共にしている怪獣。ガウとは同族ではあるが角や牙の形が少々攻撃的な形をしている。ナイル同様享楽的に生きるためにあくどい事を平気でやる性格をしており、他人に対して挑発的な態度をとりがちである。反面、ナイルに振り回されて苦労を背負い込むこともあったりする。
ライム・ライト・キッド
CV:川菜翠
タット達と比べてもまだ年端の行かない少女盗賊。20年ほど前にその名を轟かせたという大怪盗マッハ・キッドの孫娘であり、その祖父の遺した財宝を探して旅をしていたところ、マッハ・キッドのダンジョンで罠にかかったメイル達と遭遇し財宝の分け前を条件に同行することになる。従兄弟のマッハ・ヤマト(CV:折笠愛)と共に『パラダイス』5巻収録分のゲストキャラクターだったが、『NG』1巻にもチョイ役で登場している。ちなみにヤマトはコーム達兄妹と行動を共にすることになる。