概要
ウィザーディング・ワールドにおける英国純血・聖28一族の一つ。
ホグワーツの創始者の一人であるかのサラザール・スリザリンの末裔で、死の秘宝の一つ「蘇りの石」を作ったカドマス・ペベレルの血を引いている(正確にはサラザール・スリザリンの子孫とカドマス・ペペレルの子孫が婚姻し、両者の血が交わったのがゴーント家である)。
サラザールは東の湿地(東イングランド?)の出身とされるが、末裔たちの中にはリーニャ・ゴーントやゴームレイス・ゴーントのようにアイルランドで生活していた者たちもいた。
凋落
彼らは純血を重んじるあまり、いとこ間などでの近親婚を繰り返した。
かつては栄華を誇ったゴーントも、20世紀に入ってからは近親姦で生まれた精神の不安定なものたちが壮大なことに資産を浪費するようになったせいで、純血主義者たちの間での威信を失う。暴力衝動を抱えたゴーント家はマグルに対する犯罪行為なども安易に行い、魔法法執行部隊に逮捕されるまでに凋落していく。
そしてヴォルデモートの祖父マールヴォロが生まれる数代前に一族の遺産は使い果たされ、当主マールヴォロ・ゴーントの代にはマグルの村リトル・ハングルトンの外れでほとんど豚小屋当然の不潔と貧困にまみれた暮らしをしていた。
一族の特徴
- サラザール由来の蛇語話者。
- (近親姦の結果として)精神的・肉体的不具
他にも明言はされていないがそれと思われるものを挙げると
- あの人が示した激昂時に目が紅く変色するという特異体質
- サラザールとマールヴォロに共通する「猿のような」風貌
- 老年期に入ったメンバー以外のほとんどに見られる暗い色の髪
などはゴーント家のメンバーにおおむね共通する特徴である可能性がある。
家宝
スリザリンの杖
スネークウッドを杖材とし、バジリスクの牙を杖芯としている。
蛇語使いが話しかけると「眠る」ことができる特別な仕様があった。
ゴーント家の血を引くイゾルトにより眠らされ、イルヴァーモーニー魔法魔術学校の庭に埋められる。のちにそこから杖材のスネークウッドと類似した伐採できないほど頑強な樹木が生える。その葉には強力な薬効が備わっていた。
スリザリンのロケット
サラザール・スリザリンの遺品であるロケットペンダント。蛇語により開く。
ゴーントの指輪
カドマス・ペベレルの遺品である宝石のついた指輪。宝石にはヒビのような紋様が入ってあり、これはペベレルの家紋だと考えられていた。
実は中にはペベレルの死の秘宝の一つ蘇りの石が隠されていたが、それを知るものは少なくともマールヴォロ・ゴーントの代にはいなかった。
主な人物
- ゴームレイス・ゴーント:リーニャの姉あるいは妹。純血主義を裏切ったリーニャとその夫・ウィリアムを殺害し、姪であるイゾルトを誘拐・養育する。イゾルトにマグルを蔑む差別主義を教え込んだり、目の前で動物やマグルを呪ったり、ホグワーツにも行かせないなど姪に虐待を加える。スリザリンの杖を使っていた。
- イゾルト・セイア:養母・ゴームレイスの元から逃げ出し、アメリカで紆余曲折を経た後にイルヴァーモーニー魔法魔術学校の創設者の一人となる。夫はイングランド系のマグル(ノー・マジ)、ジェームズ・スチュワード。
- マーサ・スチュワード・ジュニア:ジェームズとイゾルトの娘で、リーニャの双子の姉妹。名前の由来は父方の祖母・マーサ。スクイブであり、マグルとして生活。
- リーニャ・スチュワード:ジェームズとイゾルトの娘で、マーサの双子の姉妹。イゾルトの母・リーニャの名を付けられた。イルヴァーモーニーのDADA教授となる。生涯独身だった。
- コルビヌス・ゴーント:18世紀の魔法使い。秘密の部屋の入口が水道工事で塞がれそうになったため、女子トイレへ移動した。
- マールヴォロ・ゴーント:純血主義が極まった異常者。娘のメローピーを虐待していた。サラザール・スリザリン同様「力強い老いた猿」的な風貌をしている
- モーフィン・ゴーント:マールヴォロの息子。狂気じみた男で、蛇語しか話さない。非常に暴力的で情緒不安定。妹やマグルはもちろん、家のシンボルともいえる蛇にさえ加虐的にふるまう。汚ならしい風貌と斜視が特徴的。
- メローピー・ゴーント:マールヴォロの娘。父と兄にくらべるとそれなりに身なりを気にしているように見える。兄と同じく斜視。父と兄から虐待を受けていたが、後に一目惚れしたマグルを魔法で操り、彼と共に出奔。
- 名前を呼んではいけないあの人:その正体はメローピーの息子。在学中にゴーント家に訪れると、ペベレルの指輪を回収。後にスリザリンのロケットも入手した。
- オミニス・ゴーント:ホグワーツ・レガシーに登場する19世紀末の魔法使い。スリザリン所属。幼少期の出来事の影響もあり、闇の魔術と純血主義には否定的な意見を持っている。
余談
パンジー・パーキンソンの映画版の演者(第3作目)の名前はジュヌヴィエーヴ・ゴーント。