概要
ゴーント家の家宝として受け継がれてきた、大きな金の指輪。ペベレル家の紋章が刻印された黒い石が付いている(ゴーント家はペベレル家の次男の末裔である)。1925年(9月14日より前)の時点で、当時のゴーント家当主マールヴォロが所有しており、マールヴォロの死後は彼の息子モーフィンが相続した。
制作者はペベレル三兄弟の次男カドマス・ペベレルであり、指輪に付いている黒い石はカドマスが作った死の秘宝の一つ「蘇りの石」である。
ネタバレ注意
ヴォルデモートの分霊箱の一つである。ゴーント家は彼の母親メローピーの実家であり、ホグワーツ在学中に自らの出自を突き止めたヴォルデモートは1943年8月にゴーント家を訪問し、所有者であったモーフィン(ヴォルデモートの母方の伯父)を失神させて指輪を強奪。近隣のリトル・ハングルトンに住んでいたリドル家の3人(父トム・リドル・シニアと父方の祖父母)を死の呪文で殺害した際に、父の死を生贄にする形で分霊箱にした。
学生時代、ヴォルデモートは指輪を自分の指に填めて持ち歩いていたが、ホグワーツ卒業後は廃墟となった無人のゴーント家に隠していた。
しかし、1996年夏にアルバス・ダンブルドアによって隠し場所を突き止められ、彼の手によってバジリスクの毒の力を得たグリフィンドールの剣で破壊された(粉々にならなかったのはダンブルドアが上手くやったためとのこと)。ところが、ダンブルドアは指輪を破壊する前に「蘇りの石で今は亡き家族を呼び出して謝りたい」という贖罪の思いから指輪を填めてしまい、分霊箱を守る呪いを受けて致命傷を負ってしまう。スネイプの処置によってその場での死は免れたものの、この時点でダンブルドアの余命は1年となった。
なお、意外にもヴォルデモ-トは指輪に填められた石が死の秘宝の一つである『蘇りの石』であることには気付かなかった。これはヴォルデモートがマグルの孤児院で生まれ育ったことから魔法界に伝わる御伽話に疎かったことも原因だとされるが、ダンブルドアは「例えヴォルデモートが死の秘宝について知っていたとしてもニワトコの杖以外には興味を示さなかっただろう」「ヴォルデモートは死者を恐れ、他人を誰一人として愛さないので、死から呼び戻したい者などいない」と推測している。