概要
『貸本版悪魔くん』にて、悪魔くん/松下一郎が召喚に成功した悪魔。リメイク『悪魔くん千年王国』ではベルゼブブが代理を務めている。
貸本版では登場してすぐに打ち切りになったため本名が明かされることは無く、名前が判明したのは続編の『世紀末大戦』。
吊り上がった瞳のない眼をして、髭を生やした男性の姿をしている。
金が大好きな怠け者で、卑怯かつ利己的な、まさしく「悪魔」そのものの性格。マガジン版のメフィストよろしくソロモンの笛で無理矢理従えられているが、メフィストとは異なり全く戦闘力は無く、保身と物欲しか考えていない。まあ言うなれば「ねずみ男から人情味を全カットしたようなやつ」と思えばよい。
悪魔くんが凶弾に倒れた後に、金を持ち逃げして会社を立ち上げ、佐藤を誘って金融会社を立ち上げるも、所詮はスケープゴートとしか見做しておらず、佐藤から搾り取れるだけ搾り取った後に彼を追放し、大富豪となった。
従って、打ち切りとなった貸本版における勝ち逃げを行った憎たらしい奴である。
『貸本版』から34年後が舞台の『世紀末大戦』では、世界的大企業ロソングループの会長となり、日本経済の1/3を支配している。本拠地のロソンビルを守っていた女教皇リリスがあっさり戦死したため、身を守るすべを失ってしまい、ソロモンの笛を突き付けられ情けなく命乞いしながら悪魔くんの使徒に戻った。
日本人を堕落させた罪滅ぼしの為に人脈と金を悪魔くんに拠出するよう迫られ、ひそかに裏工作を施して悪魔くんたちから金を取り戻そうとしたため、ソロモンの笛で折檻された。
最終回では悪魔くん退治を目論む深海人アンドリアス一派が東京湾に侵攻してきたため、悪魔くんから潜水服を渡されアンドリアスの黒幕である邪神クルールの石像を破壊するよう命じられる。アンドリアス全滅後は、悪魔くんからアンドリアス災害による復興資金援助を押し付けられ、そのまま日本に置き去りにされるという末路を迎えた。もはや悪魔くんからは使徒どころかただの金づるにしか思われていなかったようである。
ちなみに『世紀末大戦』における1万円札の肖像画はカネゴンである。いろいろとひどい。
