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クェス・パラヤの編集履歴

2023-08-18 04:09:38 バージョン

クェス・パラヤ

くぇすぱらや

クェス・パラヤとは、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の登場人物。

大佐!あたし、ララァの身代わりなんですか!?」

プロフィール

年齢13歳
髪型ツインテール
主な搭乗機
声優

人物像

地球連邦政府の参謀次官アデナウアー・パラヤの娘。

髪型は左右で長さの異なるツインテール


ニュータイプの資質を持ち、劇中では敵味方の陣営を転々とする。地球生まれの地球育ちだが、誰もがニュータイプになれれば人は分かり合えるという考えを持ち、かつては家出をしてインドでニュータイプになるための修行をしていた経験を持つ。

一方でシャアからは『宇宙世紀を生きる新人類であるニュータイプに誰でもなれる』と言う理念をシャアから聞かされており、ギュネイ・ガスの裏事情もある程度は聞かされている。

感受性が強く、他人の心情を敏感に読み取ったり、鋭い直感力を持つ一方で、情緒不安定で感情の起伏が激しく、直感任せに自分勝手な行動をとってしまったり、思ったことを包み隠さず口にしてしまったりするような面もある。


ハサウェイ・ノアギュネイ・ガスの2人から好意を寄せられるものの、愛のない家庭で育ったことで父性に飢える甘えたがりのファザコン気質であったため、同年代の少年との恋愛には興味を持たず、代わりにアムロ・レイシャア・アズナブルに年上男性らしい包容力を求めていた。


反面、人間が持つ弱さや汚さを嫌い、大人には「大人らしい分別と正しさ」をやや過剰かつ一方的に求める潔癖な一面を持ち、凡庸な大人や「大人のくせに正しく振る舞えない大人」を受け入れられずに見下してしまう狭量な面がある。


母が父に愛想を尽かして自分を置いて家を出奔したこと、さらに父の愛人・キャサリンが父の前では淑やかに振る舞いながら、自分を邪険に扱っていたこともあって、大人の女性の持つ二面性を特に嫌悪しており、アムロとシャアのパートナーであるチェーン・アギナナイ・ミゲルには嫉妬混じりの激しい嫌悪感を向けていた。


劇中では

第二次ネオ・ジオン抗争の始まった頃に父と共に宇宙へと上がり、相席したハサウェイと知り合うが、この際に自分たちの搭乗するシャトルが、落下中の5thルナとニアミスすることを予知している。

宇宙ではロンド・ベルに身を寄せて、ニュータイプであるアムロやMSの操縦について興味を持つが、チェーンとアムロの関係を察した際には彼女と衝突し、自分はアムロの傍にはいられないと感じるようになる。

その後、サイド1のコロニー・ロンデニオンでシャアと出会い、アムロとシャアが格闘するのを目撃したクェスは、シャアの味方をして彼を助け、彼の誘いに応じてネオ・ジオン側へと身を寄せた。


ネオ・ジオンに身を寄せて以降

クェスはシャアが掲げる思想や自分と同じような孤独感に共感し、同時に彼に対する独占欲を抱く。


しかし、シャアは次第にクェスのことを持て余していき、優しく振る舞いつつも(にこやかなクェスに対してシャアは険しい表情の場合が少なからずあったが)、彼女を戦争の道具として扱うだけであった。

これはシャアがクェスに「ララァの代用品」(=自らを導く「母性あるニュータイプ」)となることを期待していたのに対し、彼女自身はまだ精神の幼い「13歳の子ども」でしかなく、逆にシャアに父性を求める彼女を無意識に疎ましく感じるようになったためであった。クェスの自称する「子ども嫌い」は、自分自身もまた子どもでしかないことに対する、苛立ちと自己嫌悪の裏返しでもあった。

また、思ったことをストレートに言ってしまう性格が災いし、シャアを振り向かせるために「自分がララァに成り替わる」と人前で明言してしまったことが、シャアのトラウマを穿り返す結果となり、疎まれてしまったことも原因の一つと思われる。


このことはクェスに恋心を寄せるギュネイの反発を招くが、クェス自身は、自分がシャアからそのように扱われていることには気がつかなかった。

クェスとしてはシャアに守って貰っておきながら大佐の理念をまともに理解しようともしない姿勢を嫌悪していた。当然だがすでにギュネイが大佐の理念を実現するための実験的な強化人間である事はすでに聴かされており知っている。

さらにギュネイの方も、人間としての彼女個人の内面にきちんと目を向けることはなかった。

それどころか、クェスの憧れるシャアの悪評を彼女の前で吹聴したり、自分の優秀さを過剰にアピールしたりと、一方的に自分の感情を押し付けるばかりの最悪の口説き方だったために、クェスはギュネイについては「煩わしい」という感情しか持たなかった。


ニュータイプ研究所で訓練を受けたクェスはファンネルを使いこなすなど、非凡な才能を見せ、ヤクト・ドーガα・アジールの性能を発揮していく。だが、初陣となるルナツーでは、自らが攻撃した巡洋艦のブリッジに父がいたことに気付かないまま父親を手にかけることになり、それを期に感情のバランスを失っていく。

「すべての人類が宇宙に出れば、人は誰もがニュータイプとなって分かり合える」というシャアの思想を信じ、連邦軍を相手に戦い続けるが、最終的には戦場で彼女を慕うハサウェイと再会し、彼の身を挺した説得を受けるもそれを拒み、彼女の存在を危険と感じたチェーンの攻撃を受けてα・アジールもろとも撃墜され、戦死した。

クェスが死の間際にとった行動は、チェーンからの攻撃にハサウェイを巻き込むまいと遠ざけ、彼を助けようとするものであった。


クェスが求め続けていた父親を得られなかったことは、映画の終盤における、アムロとシャアの最期の会話でも触れられることになる。

アムロはクェスが何を求めているかを理解した上で、自分には荷が重いと彼女の父親代わりを避けていたのに対して、シャアはそもそもそれを理解できておらず、アムロから指摘されて初めて自分の所業を自覚するのであった。


クェスが描いたもの

クェスにとって悲劇だったのは、自分を受け入れ、正しく指導してくれる善い大人に巡り合うことができなかったことだろう。

ニュータイプとして破格の才能を持ちながらも、彼女のあまりに鋭く過敏すぎる感性は精神的な拠り所の無い険悪な家庭環境の中ではむしろ災いにしかならず、不安定で反発的な精神性を育ててしまった。

そして宇宙に上がった後も、戦争という緊張感の高まる状況下では人々はクェスに余裕を持って目を向ける暇など無く、彼女の言動はわからず屋でわがままな少女にしか見えなかった。その結果、クェスはストレスを受け流す術も他者との望ましいコミュニケーションも学べず、「他者に共感はできるのに(視聴者も含めた)他者からは共感してもらえない」という、孤独に追い込まれて破滅していった。

クェスの生きづらさと孤独の正体をかなり正確に見抜きながら、助けの手を差し伸べようとせずに早々に見限ってしまったアムロもまた、決して「善い大人」とは言えなかったが、アムロにしてみればクェスは「古い戦友の息子の友だち」というほぼ他人も同然だったので、そこまで義理立てする必要があったのかは難しい所である。ましてや「地球にアクシズが落とされる」という喉元に刃を突き立てられたも同然の最悪な状況であった以上、「構っていられない」のも当然で、α・アジールという強力なモビルアーマーに乗っていた以上、撃墜されて死ぬ事は無いだろうと思っていたのかもしれない(皮肉にも、彼女を殺したのは恋仲になっていいてアムロの事で殺意を覚えたチェーンであった)。

シャアがクェスを成長させることなく死なせてしまったことは、シャアがクワトロ・バジーナであった頃に、彼女と同じような不安定な精神と無軌道な嗜虐性を持っていたカミーユ・ビダンを、紆余曲折あれど「究極のニュータイプ」として人間的に成長させたような「他者をより善く導く力」を既に喪ってしまっていたことを浮き彫りにしてもいる。


「大人」ではない同じ10代の人物でも、ギュネイの場合は「ニュータイプ」としてのクェスにしか関心が無く、彼女の抱えていた「孤独」については関心が無い以前に気付いてすらいなかった。それどころか、夜郎自大なまでに自分の自慢話ばかりをしたり、理想の大人の男性であるシャアの悪口を言って印象を下げようとする等、クェスに嫌われて「当然」としか言い様のない態度しか取らず、終始相手にしようとはしなかった。

逆にハサウェイの場合は、怯える父親に対するクェスの態度や、周囲の迷惑を省みずアムロに構ってもらおうとする振る舞いから、自身の内側に抱えていた「孤独」について理解される事になっている。大人達からは次々と見放され、どんなに自分が冷たく辛く当たろうとしても、劇中では最後の最後まで自身を見捨てようとせず呼びかけ続けるその姿は、子供ながらもクェスよりずっと大人びた物であったが、逆にそれが自分の幼さを痛感させてしまったのか、「図々しいから!」と叫んで拒絶する事になっている。しかし、それでも尚、チェーンの攻撃から自ら盾になってまで守ろうとした彼の行動から、ようやくその心を動かすに至ったのだが、その直後に待っていたのは、「ハサウェイを庇って自らが命を落とす」と言う悲劇的な末路であった。

「奔放過ぎるが故に、大人達に手を差し伸べて貰えなかった、あるいは見捨てられてしまった子供(若者)が、思い違いと行き違いの連鎖の末に悲惨な末路を遂げる」という、クェスとハサウェイの一連の悲劇は、『逆シャア』における主要なストーリーラインの一つとなっており、「ニュータイプになったとしても幸福になれると訳では無い」「いくら素質があっても、適切な環境下でなければ何も育たない」という本作のテーマの一つを象徴するものでもあった。


そして、クェスを失ったハサウェイもまた、アムロ、シャア、カミーユに引き続き、その人生を大きく狂わされてしまう事になる。


なお富野由悠季監督によれば、クェスのキャラクターイメージは監督から見た「現代の若者」とのこと。


クェス・エア

初期設定ではクェスは「クェス・エア」という名前であった。本編劇中でもネオ・ジオンにおいて彼女が地球連邦政府高官の娘であることを隠すために、この名を偽名として用いる場面がある。

因みに彼女の搭乗機のプラモデルにも「クェス・パラヤ専用機」「クェス・エア専用機」両方の記載が混在する。


パラレル展開

小説版

小説『逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』ではその末路は変わらないものの、チェーンではなくハサウェイによって誤って殺されてしまう展開となっている。これが続編でもある原作小説版『閃光のハサウェイ』でのハサウェイの深刻なトラウマとなっている。

なお、2021年に公開された映画版『閃ハサ』は映画版『逆シャア』の続編として展開している。


GUNDAM EVOLVE 5

後に富野監督自身が自らストーリーを書き下ろして手がけたフルCGショートフィルム『GUNDAM EVOLVE 5』では、誤ってハサウェイを撃墜してしまった事で情緒不安定に陥る中、アムロとの交戦の末、彼に諭されて改心して和解を果たし、直前に自らが撃墜してしまったハサウェイの声を聴いて救出に向かうというif展開が描かれた。

非常に救いのある結末だが、これはアムロがクェスに向き合っていれば、彼女は死なずに済み、ハサウェイがマフティー騒乱に身を投じることもなかった事を逆説的に証明している。


メディアミックス作品関連

スーパーロボット大戦シリーズ

原作では味方内の時は非戦闘員で、パイロットとしては敵側であるネオ・ジオン側のみであったが、スパロボでは味方になるケースも少なくない。古くからスパロボ補正の恩恵を受けてきたキャラクターの1人と言える。

とりあえず、原作より性格はやや穏やかになっている。

なお、ハサウェイとの絡みについてはハサウェイ自身がスパロボに出てこない事もあり、あまり描かれない傾向にある。

また、ハマーン・カーンが味方にいると一方的に突っかかってくる事もある(のアンソロジーコミックではさらにナナイも加えて修羅場とするネタも見られた)。

(スパロボwikiより転載)


Another Century's Episodeシリーズ

ACEとACE3に登場。シナリオでは敵としてヤクト・ドーガやα・アジールに乗って登場するが、ACE3では条件クリアでヤクト・ドーガに乗った彼女をプレイヤーキャラにすることも出来る。

ギュネイ、さらにシャアとも特殊コンビネーション攻撃が発生するが、OVERMANキングゲイナーシンシア・レーン交響詩篇エウレカセブンアネモネとも発生させることもできる。


余談

パチンコ「フィーバー機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」公式PVではナナイ・ミゲルと共に逆襲のシャアのストーリーを解説していくが全体的に暴走しまくっており、

・最初は何故かゆっくりクェスとして登場し、RTA動画風の始まり方をし、40秒ほどでナナイに怒られて本来の話し方に戻る。

・終始ナナイとのシャアの醜い取り合いを繰り広げる。

レズン・シュナイダーケーラ・スゥアストナージ・メドッソギュネイ・ガスチェーン・アギについての解説をそれぞれ、「くちびる不健康女」、「サラダを食べられなかった人」、「サラダを作れなかったおじさん」、「死に際があっけないギュネイ」「T字型チートアイテム好きの、嫌な女」の一言で済ます。

・シャアが自分をマシーン呼ばわりしてた事を知り(直前にシャアに見捨てられてぶっ壊れたナナイ共々)ぶっ壊れる。

・直後にシャアの最期の迷言を聞いてナナイと共にドン引きする。


等々、(ナナイも大概だが)はっちゃけまくっている。

関連イラスト

☆【97】宇宙をかける少女キスメもどき

運命の少女(トラウマ)アルパといっしょ


関連タグ

逆襲のシャア

クェス アムロ・レイ シャア・アズナブル

ヤクト・ドーガ α・アジール

ギギ・アンダルシア

初音ミク……青髪、ツインテール、容姿が似てるところがある

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