概要
一般的には虫に寄生する菌類でも、子嚢菌門のボタンタケ目に属する菌類の総称。冬期は昆虫として過ごし、夏期には茸となるのでこの名前がある。バッカクキン科および、それから分離したノムシタケ科とオフィオコルディセプス科に属するものが大多数だが、カイガラムシに寄生する猩紅病菌がアカツブタケ科であるなど例外もある。なお、定義に反して冬虫夏草と呼ばれる菌類には、他の菌類や植物の種子、真性粘菌から発生するものも含まれる。
その奇異な外見が人目を惹くのか昆虫寄生菌の中でも人気が高く、日本には専門の愛好家団体があるほか、海外でもアリに寄生する菌群がゾンビ蟻菌(Zombie Ant Fungi)と呼ばれ、盛んに研究されている。
冬虫夏草は寄生相手を殺害する殺生栄養菌である。昆虫に寄生する種では、菌糸が外骨格を貫通して体内に侵入し、その後菌糸が千切れてばらばらになることが知られる。断片化した菌糸は体液の循環に乗じて全身に蔓延し、同時に毒素が分泌されて宿主は死亡する。胞子をつくる器官(子実体)が発生する頃には、昆虫の体内は菌糸の塊に置き換えられている。なお、必ずしも寄生相手は生育に必要ではなく、難易度に差こそあれ、寒天培地で分離培養できる。
上記の通り、冬虫夏草は宿主を死に至らしめるが、パラス等々創作では普通に共生しているケースも時折見られる。
pixivでは実在の菌類以外の植物などが、節足動物以外の動物に寄生している、又はそう見える絵に付けられている。頭にお花が……と言ったギャグテイストの物もあるが、やはりR-18Gイラストの方が多い。
狭義での冬虫夏草について
狭義には蛾(コウモリガの一種だが、名前は未記載)の幼虫に寄生するきのこの一種。
漢方薬などに用いる他、中華料理や四川料理として食べる。
かつては楊貴妃や女性選手チームで有名な馬軍団など、古くから健康食材として珍重されてきたが、乱獲のし過ぎで宿主となる蛾諸共絶滅寸前に陥ってしまった。
蛾の生育上致し方ない事だが、高山の湿地帯にて4年かけて育つという条件により継続的な確保が困難になってしまっている。
現在では一切の輸出・該当地域への立ち入りが禁じられており、サプリメントなどで国外で販売されている物は以前に入手された物を培養した物である。
現在のレートでは1gで1万円程の価格があり、金やプラチナを遥かに上回る。命や健康はあらゆる物の中で最も尊ばれるのだから当然か。
その結果偽物が多く出回っており、違う虫が使われている物ならまだマシで、針金や粘土で作った物まで売られている。
なお、イモムシに耐性の無い方には画像検索をお薦めできない。頭部からキノコ部分が出ているのが特徴的。
関連キャラ
カオスドラゴン(サンサーラ・ナーガ)、とうちゅうか、銀竜(サンサーラ・ナーガ)
プラセクト(Z/X-Zillions_of_enemy_X-)
カブトムシ系(おさわり探偵なめこ栽培キット)