概要
『人造人間キカイダー』に登場するロボット工学の権威で、キカイダー/ジローの生みの親。プロフェッサー・ギル率いる秘密結社ダークの要請で動物を模した人造人間を製作したが、ギルの世界征服の野望を知り、良心回路を搭載したキカイダーを製作した。
上記の設定は各媒体で概ね共通しているが、本名等の設定にいくつか差異がある。
特撮版
本名は信彦。ロボット工学の世界的権威だが、ダークに拉致監禁されたことで、ジローをはじめ、多くの戦闘用アンドロイドを造った。
ダーク基地を脱出した際に記憶を失い、ホットドッグ屋、タクシー運転手、警備員等に職業を変えつつ全国を放浪する。
終盤で脳をハカイダーに移植され、残った体はダーク基地に保存されていたが、最終回で娘のミツ子の手術によって元の体に戻り、記憶も取り戻した。
ダーク壊滅後は研究を一時休止し、あらかじめ自宅を購入していたスイスへミツ子、マサルと共に旅立った。
『キカイダー01』の最終回でロボット再生装置を携えて帰国するもシャドウに捕らえられてその装置を強制的に造らされるが、「ロボットの再生回数が30になると爆発する仕掛け」を密かに施していた。
シャドウ壊滅後、アキラ達にホールケーキを振る舞い、キカイダーシリーズの根本的なテーマを彼等に説いた。
「ロボットは強い、年を取らない。しかしね、だからといってそれが幸せとは限らないんだよ。イチローだってジローだって完全なロボットになるより、不完全でも、本当は人間になりたいんだ」
漫画版
本名は伝。壮年の外見だった特撮版と違い、頭頂部が禿げているなど老齢の科学者として登場している。
自然破壊警備隊の一員だった一郎という長男がいたが、彼が変死を遂げ(光明寺博士は一郎が追っていた企業による謀殺と推測していた)、妻も後を追うように病死した事で、「絶対に殺される事のない自然警備隊員を造る」という信念の下、人造人間の製作に着手した。資金援助を申し出たギルの協力で研究は捗り、ギルが紹介した女性と再婚してミツコとマサルを儲けたが、実はその後妻はギルのスパイであり、自身の人造人間もギルが悪用しようとしていると知り、良心回路の開発を極秘に始めた。後妻が失踪した後、良心回路を「双生星(ジェミニ)」と命名し、新たに製作したキカイダーに取り付けるも失敗する。そして回路の修復もままならないまま、ギルが送り込んだグリーンマンティスに襲撃され、拉致されてしまう。
この作品では風天和尚という人物に師事していて、キカイダー以前に01というプロトタイプもとい兄を製作したが、悪用を懸念した師匠によって封印されていた。
余談
特撮版の後半では職を転々としていた彼だが、タクシー運転手は運転免許証がないと就職できないはずである。そればかりか、大抵の職業は身分証明書がないと就職できないものである。記憶喪失のはずの彼がなぜ就職できたかは謎に包まれている。
ちなみにアニメ版で光明寺博士を演じたのは特撮版でハカイダーを演じた飯塚昭三氏である。