ペリーヌ物語
ぺりーぬものがたり
作品解説
原作
エクトル・マロ作「家なき娘」
あらすじ
旅の途中のボスニアで父を亡くしたペリーヌと母のマリは、家馬車で写真屋を営みながらフランスの祖父ビルフランの元へ急ぐのだが、母も無理がたたりパリで帰らぬ人となる。
ペリーヌの父は昔父親の反対を押し切って家を出て結婚したため、行ってもビルフランに歓迎されないかもしれないと亡くなる前に母に聞いたペリーヌは、一人でマロクールに着いた時「オーレリー」と偽名を名乗り、素性を隠して祖父の営む織物工場の従業員として働き始める。
英語が話せるオーレリー(ペリーヌ)は社長であるビルフランに秘書に抜擢され、時期社長の地位を狙う甥のテオドールと工場長のタルエルの陰謀に巻き込まれながらも、孫と名乗れないまま頑なな祖父の心を次第にほぐしていく。
工場の跡取りとして家を出た息子を探していたビルフランは、息子の死と孫娘ペリーヌの存在を知り、自分の側にいる知性と教養のある賢い娘が息子の忘れ形見であるのではないかと思い始める。そして調査の報告の日、オーレリーと名乗っていたペリーヌは、初めて孫として祖父の腕に飛び込むのだった・・・。
登場人物
CV:靏ひろみ(現・鶴ひろみ)
主人公。13歳。いつも変な顔の飼い犬「バロン」を連れている。
CV:池田昌子
ペリーヌの母
- マルセル
CV:岡村悦明
旅の途中で知り合うサーカス団の少年
CV:巌金四郎
パンダボアヌ工場の社長。ペリーヌの祖父
- ロザリー
CV:黒須燕
マロクールで初めて知り合ったペリーヌの友だち
- ファブリ
CV:村山明
パンダボアヌ工場の技師
- タルエル
CV:丸山詠ニ
パンダボアヌ工場の工場長
- テオドール
CV:田中崇(現・銀河万丈)
ビルフランの甥
裏話
実は当初の予定では高畑勲氏が監督を担当する予定だったのだが、原作に否定的な立場を見せて拒否したため、前作『あらいぐまラスカル』を制作中だった斎藤博氏が引き続き担当した。高畑氏の監督拒否に伴い当初参加を見込んでいた小田部羊一氏、宮崎駿氏なども不参加となり、スタッフィングもやり直しを余儀なくされる。これにより海外ロケができなくなり、フランスにいるはずがドイツのハイデルベルクの風景になっている等、劇中の風景の描写に一部矛盾が生じている。
関連作品
家なき子:アニメ家なき子レミは世界名作劇場でのそれを原作とした作品。
レ・ミゼラブル:アニメ第28話でファブリがペリーヌとロザリーにあらすじを聞かせる話がある。作品自体は29年たってシリーズ第24作目に。