概要
ブリッツに採用された遠近・攻防を兼ね備えた複合兵装であり、多数の兵装を「攻盾システム」と呼ばれる兵装パックにまとめるという実験的な目的で作られている。
上から「50mm高エネルギービームライフル」「ビームサーベル」「3連装超高速運動体貫徹弾ランサーダート」の3つを対ビームシールドで覆う形で保護しており、この兵装パックに主要な武器を総括している。
このシステムにより、ブリッツの武装の切り替えの早さは数あるG兵器の中でも群を抜いており、対象に応じてビームと実弾を切り替え、敵に接近されればシールドとサーベルを駆使して対応できる。
この装備はミラージュコロイドに次ぐブリッツの代名詞にもなった模様で、関連する機体や連合軍の隠密専門の機体に形を変えて標準装備されている。
また、ザフトでは参考に開発された『複合兵装防盾システム』を装備した機体が複数開発されている。
その一方で、使い勝手に癖があり、
・武装とシールドが一体化しているため、通常のビームライフル/ビームサーベルより重く、動作が少し鈍くなる。
・ビームサーベルは固定されているためパタのように腕ごと振り回す必要があり、重さと相まって高い操縦技術を要求される(ただしプラモデルでは、取り外して手で持てる仕様になっている)。シールドで防御しながら格闘戦を行うのも厳しい。
・各武装とシールドの防御面が別方向を向いているため、シールドで身を守りながら射撃することができない。
・武装の大半を右腕に集約させているため、右腕を切断されると戦闘力がガタ落ちする。特にブリッツの場合、PS装甲を持つ相手にはほぼ無力になる。
といった欠点があり、使い手を選ぶ兵装である。
事実、ブリッツの改修機のGAT-X207SR ネロブリッツのトリケロスはランサーダートのみ採用され、ブリッツの意匠や武装を受け継いだZGMF-1027M デュエルブリッツのアサルトシュラウドは、汎用性の低下が問題視されたのかトリケロスそのものがオミットされ、ランサーダートのみが取り入れられた。
トリケロスを装備した兵器
地球連合軍
・GAT-X207 ブリッツ
・GAT-X207SR ネロブリッツ
オーブ国防軍
・MBF-P01-Re アストレイ ゴールドフレーム天(未完成)
ライブラリアン
・LN-GAT-X207 ネブラブリッツ
トリケロスから派生した武器を装備した兵器
地球連合軍
・GAT-SO2R NダガーN
攻盾システム「シルトゲヴェール」を装備している。
・ZGMF-X12A テスタメント
ザフトからの奪取後に攻盾システム「トリケロス改」(地球連合軍仕様)を装備している。
ザフト
いずれも左腕に装備する。
・ZGMF-600 ゲイツ
MA-MV03 2連装ビームクローを装備している。
・YMF-X000A ドレッドノート
MA-MV04 複合兵装防盾システムを装備している。
・ZGMF-X13A プロヴィデンス
MA-MV05A 複合兵装防盾システムを装備している。
・ZGMF-601R ゲイツR
MA-MV05 複合兵装防盾システムを装備している。
オーブ国防軍
・MBF-P01-Re アストレイ ゴールドフレーム天
・MBF-P01-Re2 アストレイ ゴールドフレーム天ミナ
・MBF-P01-Re3 アストレイ ゴールドフレーム天ハナ
攻盾システム「トリケロス改」(オーブ軍仕様)を装備している。
関連タグ
インフィニットジャスティス/弐式···左腕に装備するビームキャリーシールドが、ビームシールド発生装置とグラップルスティンガー発射装置およびビームブーメランのラックを兼ねている複合兵装防盾システムの系譜である。またビームブーメランはシールドから分離させずに第3のビームサーベル(腰部にはサーベルラックが別にある)として運用した場面も多かった点で、性格がトリケロスと酷似している。
ボリノーク・サマーン(機動戦士Ζガンダム)···宇宙世紀作品での前例。右腕にシールドとメガ粒子砲、クローを一体化させた複合兵装防盾システムを装備する。因みにこのシールドはビームトマホークのラックも兼ねる。
ガンダムTR-6(アドバンス・オブ・Z)···宇宙世紀作品での後発例。シールドと増加スラスター、ロング・ヒート・ブレード、ロングバレル・ビーム・ライフル、ウインチユニット、Iフィールドバリア、大型クローアームを一つにまとめたコンポジット・シールド・ブースターを装備する。複数個装備するだけでなく、形態によってはギガンティック・アーム・ユニットとして接続する、ビットにするといった使い方も可能。