曖昧さ回避
乃木坂46の楽曲については「インフルエンサー(乃木坂46)」を参照。
概要
世間に大きな影響を与える人物を指す。英語で「影響」や「勢力」などを意味する「influencer」が由来である。「インフルエンザ(influenza)」由来ではないものの、どちらも元は同じラテン語からである。
かつては芸能人やスポーツ選手などテレビで活躍する有名人を指す言葉だったが、2007年に個人ブログが流行し多くのカリスマブロガーが登場してからは一般人に対しても使われるようになった。
つまり、『個人レベルでの趣味・創作・思想等の発信』が手軽に行えるようになったことで、不特定多数のユーザーがこれに注目し支持するようになったのである。
……ぶっちゃけいえばネット時代以前のアナログ期にもこれに類似した現象や人物も存在した(※一部の作家やコラムニスト等)のだが、これらはたいてい出版社やテレビ局といった既存メディアの介在が必須であり、よって大人の事情から大小の制約が存在した。『風と木の詩』で有名な漫画家の竹宮惠子が、その当時としては先進的な作風を出版社に理解してもらえず長らく自信作を掲載してもらえなかったことは有名な逸話である。
2000年代前後からのインターネット社会の到来によるブログやSNS、動画配信サイトといった新コンテンツの誕生はそうした制約を半ば解消するものであった。技術的な問題がなくなったことで、発信者が『仲介者』を介することなくダイレクトな発信をユーザーに行えるようになったのである。ともかく、本格的に社会がデジタル期へ移行してきた際にさながら「メディア・マスコミの野暮ったい支配を受けない新時代のカリスマ」としてインフルエンサーという概念が形成されたわけである。
近年ではYouTubeやTwitterやInstagramなどSNS等の手段を介した『個人レベルで世間に影響力を持つ人物』のことを指す事が多い。
これがさらに高レベルになるとオピニオンリーダーとも言われる。国内では福沢諭吉や渋沢栄一等が有名。 大昔の爺さんじゃないかって? しょうがないだろこれ以上のビッグネームは近年では稀なんだよ。
編集現在でのポケットモンスターの新作『ポケモンSV』では、インフルエンサーとしてのキャラ付けを前面に押し出したナンジャモ(メイン画面中央)というジムリーダーが登場している。
※注意
評論家にして自身もインフルエンサーでもある岡田斗司夫によれば、「発信者とそのユーザー・ファンの関係性は多くの場合で非常に宗教的なものになりやすい(大意)」と自戒の意味もこめて解説している。
つまり、「この人物の言動は大丈夫か」ではなく、「インフルエンサーの言ってること・やってることだから問題ない」というマインドになりやすいわけである。
身も蓋もないことではあるが、インフルエンサーとて神ではなく人間のなのである。喋っていれば知らず知らずのうちに独断と偏見が出でくるだろうし、意図的なポジショントークをユーザーに仕掛けている場合だってある。
ようはここでもメディアリテラシーを重視しなければならないわけである。
注意しなければならないのはインフルエンサーとして活動する発信者とて同様。
アナログ時代なら諸問題が可視化され難くいくらかなら誤魔化しができたが、このデジタル時代ではユーザー間での情報の共有・拡散はあっという間である。
つまり、コンプライアンスを無視したら瞬時に炎上しかねないのである。
未確定なことを断定的に言い切るといった、不用意な言動は控えるのが無難である。
せっかくメディアの制約から自由になったのに、こんなのゼンゼン自由じゃないじゃん!!! 、だって?
なにを言ってるんだい???
下手をすればアナタの黒歴史、一生ネット世界に残り続けるよ