京阪9000系
京阪電気鉄道が7200系をベースに輸送力増強を目的に1997年に投入した車両。当初特急(京阪では無料特急であっても使用車両の差別化を図るためクロスシート特急車を導入している。)にも使える一般車として投入された。座席は登場時セミクロスシートを採用していた。塗装は京阪一般車の基本の緑のツートンに青いラインが入ったものだった。
ラッシュの特急運用での活躍が期待されたが・・・特急運用で使用されるとやはり特急専用車の車両設備(クロスシートとテレビカーそしてダブルデッカー)には及ばず「ハズレ特急」のレッテルを張られてしまった。肝心のラッシュ時の特急運用も収納力がロングシート車には及ばず京阪の策略は失敗に終わる。
2008年の中之島線開業と合わせた京阪のブランド一新計画で全車塗装がされることになり9000系も一般車の新塗装「シティ・コミューター」になることが決定した。それと同時に座席もロングシート化が決定し2008年の終わりごろから改造が始まり2010年1月には全車の改造が完了した。
現在は一般車として本線の運用に付いている。
なお改造時に今まで使われたクロスシートは伊賀鉄道200系の座席に転用された。
阪急9000系
阪急電鉄が2006年より神宝線で運用を開始したA-trainベースの通勤型電車。先に阪急京都本線に投入された9300系と同様のデザインだが一部変更がされている。
阪神9000系
阪神電鉄の優等用通勤型電車。阪神・淡路大震災に伴う赤胴車(阪神の優等車輌)の不足分を補うため1996年に川崎重工業で30両が製造された。それまで阪神の車輌は子会社の武庫川車両工業で製造されていたが事態が事態だけあって急遽発注して製造してもらった。外観も今までの阪神車のツートンカラーではなくステンレス車体に一部塗装を施しただけであった。
相鉄9000系
塗装変更前と後
相模鉄道の通勤形電車。導入は1993年から。老朽化の進む大量の6000系電車を置き換えるために8000系電車と並行して1993年(平成5年)から2001年(平成13年)にかけて10両編成7本(70両)が製造された。本系列は同社の8000系よりも後に登場しているが、本系列を製造している間にも8000系を引き続き製造し、並行して導入していったことが特筆される。車両の製造は全車両が東急車輛製造が担当しており、それまで新造車を日立製作所のみに発注してきた相鉄としては異例であった。また、現在のところ、自社開発車両としては最後の型式で、次に導入された新型式10000系電車はJR東日本の車両を全面的にベースにしている。
北総9000系(元住宅・都市整備公団2000形)
住宅・都市整備公団2000形電車は、1984年(昭和59年)に登場した、住宅・都市整備公団が千葉ニュータウン線(現・北総鉄道北総線)を開業した際に導入された通勤形電車である。その後の経緯から、現在は千葉ニュータウン鉄道9000系電車として千葉ニュータウン鉄道が所有している。車両の運行・管理は登場時から北総鉄道(登場時は北総開発鉄道)が行っている。8両編成2本(16両)が在籍している。
西武9000系
9000系は101系の廃車発生品の足回りに新2000系の車体を乗せた形式で、平成5年から製造されました。新2000系の車体を乗せていますが、車内は当時製造中だった6000系に準じたものとなっています。
現在では全車池袋線に集結していますが、新製当時の配置は全車新宿線でした。「101系の足回りに4扉車体」・・・9000系は当時の西武の事情がわかる形式でした。「101系の高性能は捨てるには勿体無いが3扉車は減らしたい」・・・そんな事情だったのではないでしょうか。
「目をつぶれば101系」の9000系ですが、平成16年よりインバータ車への改造が始まりました。やはり企業にとって地球温暖化防止は必須事項。101系の「重厚長大」な足回りは時代遅れなのかも知れません。尚、インバータ改造は2007年度には終了の予定です。インバータ車改造済の編成の前面にはブルーの丸いマークが付いているのですぐに識別が付きます。
現在の9000系は池袋線の地上専用の10両固定編成なので基本的にすべて優等列車運用に入ります。また、9000系は西武所沢で製造された最後の形式になります。
東武9000系
東武鉄道の東上線と帝都高速度交通営団(現東京メトロ)有楽町線との相互直通運転用の地下鉄対応車両として製造された車両である。
全編成が10両編成で、東上線のみの所属となっている。9000系は試作車と量産車とに大別され、量産車のうち最後に増備された1編成は外観が異なる。他にマイナーチェンジ型として9050系があり、在籍数は9000系・9050系あわせて10編成(100両)ながらバリエーションに富む。
後継車両である50070系とともに、東上線と有楽町線・副都心線の直通運転列車を主体に使用されている。
東京急行9000系
東京急行電鉄が導入した通勤形電車。東京急行では珍しく貫通扉は狭幅。また、一時期の東京急行のスタンダードとなる顔はこのクルマで始めて採用された。よく似た顔は同社の2000系・1000系・7700系7915F、上田交通1000系、伊賀鉄道200系の一部に見られる。VVVF制御で、動力車は全車1M。東横線の編成は4M4Tの8両編成、大井町線の編成は3M2Tの5両編成で運用されている。