概要
発生した企業・店舗(及びグループ会社・同業者全体)に対する社会的なイメージダウンを引起こすのみならず、返金や商品返品・交換及び消毒。最悪の場合、発生した店舗閉店に伴う巨額の損害賠償請求も発生することから「アルバイトによる、雇い主に対するテロ行為」に見立てて「バイトテロ」と呼ばれる。 実際、ブロンコビリー足立梅島店がバイトテロによって閉店に追込まれている他、経営再建中にあった多摩市のそば屋・泰尚はバイトテロによって破産並びに解散に追込まれている。
2013年夏、日本国内各地で頻発して「バカッター」が社会問題化した際、旧Twitter(現・X)を中心に「バイトテロ」と呼ばれるようになった。
大半は悪ふざけ実行者であるバイト店員・撮影者の2名以上が関与している(ただし、中には監視カメラに記録されていた有名人の映像を無断でSNSに公開する等、単独でも行え得る行為も含まれる)。
対策として良く取られるのは勤務先へのスマホ持込み禁止、あるいは従業員によるSNS利用制限(公式アカウントにコメント禁止など)がある。
コッソリやることは防げないにせよ、この手の事件は往々にして歪んだ承認欲求が引き金なため、一定の効果はあると思われる。
ちなみに、当時者が慌てて消す頃には最早手遅れである。「ネットウォッチャー」と呼ばれる者達によって既に証拠画像(証拠映像)として保存されて拡散されてしまうためである。
これが1度ネットに流されたものは消えにくいとされる一因であるためである。
余談の余談であるが、バイトテロや不正ではなくともお調子乗りが若気の至りな投稿をした場合も同じであるし、逆にリベンジポルノ等の被害者となってしまった際の事態深刻化も同様の経過を辿ることで生じる。
例
- 2007年7月、吉野家厨房内で店員がメニューにない超大盛り豚丼を「テラ豚丼」と称して作る様子を撮影、ニコ動に『【吉野家で】メガ牛丼に対抗して、テラ豚丼をやってみた【フリーダム】』と投稿。当時「バイトテロ」の名はまだなかったものの、それに類する最初期の投稿。
- 同年12月、ケンタッキーフライドチキン店員であった高校生が「店でゴキブリを揚げていた」と大手SNS上で発言。結局はたちが悪い冗談という結論であったが、会社側は大きなイメージダウンを受けた。実際に不正行為をしてなくともそれを想起させる発言をするだけで勤め先に大ダメージを与えることが出来ると分かる事例。
2013年
同年から「バイトテロ」と呼ばれる様になる
- 7月、高知県内のローソンで店員がアイスケースに入り込んで寝そべった状態の写真をFacebookに投稿。
- 同月19日、神奈川県内のファミマで店員が防犯カメラに記録されていたプロサッカー選手来店時の映像を旧Twitter(現・X)で公開。
- 8月5日、ブロンコビリー足立梅島店で店員が冷蔵庫に入ってふざけた様子を別の店員が撮影して旧Twitterに投稿。その後、同店舗は閉店となった。
- 同月9日、多摩市のそば屋「泰尚」で当時学生であった店員が業務用食器洗浄機や冷蔵庫に寝そべった状態で入りながらはしゃぐ様子を撮影した写真を旧Twitterに投稿。バイトテロによって潰された会社である。それと同時に、日本において最も最悪なバイトテロの1つであり、店側の負債は3,300万円であった。さらに学生側は閉店後も1度も謝罪すらしなかった上、被害者との話合いでも反省の色もなく、下を向いてスマホを弄り出す等、見下げ果てた態度で被害者の心を踏み躙っていた。
- 同月18日、東京都内のピザハットで店員が顔面にピザ生地を張り付けた写真に「ピザって息出来ないんだな。お休み地球」とコメントを添えて旧Twitterに投稿。
2015 - 2016年
- 当時すき家女子高生バイト店員・水城りのが店内で撮影した自身のエロ画像を投稿。余談であるが、彼女はこの事件で処分後、AV女優としてデビューしている。
- 北海道登別市登別温泉にあるホテルで高校生バイト店員が流し台に全裸で入浴している姿を撮影・ツイート。
2018 - 2019年
投稿の場がInstagramに移行、「バカスタグラム」という言葉が生まれた。これらのバイトテロ行為動画のほとんどが「ストーリー機能」(投稿して24時間で消える)を利用して投稿されている。
- くら寿司・守口店では廃棄した魚を拾い再度調理する動画が投稿された。
- ビッグエコーではから揚げを床に擦り付けて揚げる動画が投稿された。
- セブンイレブン・横浜高島台店では店員が販売中の白滝を「この白滝、可愛い~」といいながら、口に入れた後吐き出し、「パンケーキ食べたい」を連呼しながらタバコを持ってバカ踊り(その後、彼は解雇され、書類送検された)。
- ファミマではとある男が「商品ペロペロ男」という名を名乗り、商品をペロペロ舐める行為が発生。また、つくねをコロコロ転がす女性店員の不適切な行為が発生、最後は反省すると思ったが逆ギレ。
- バーミヤンでは調理師が調理中にコンロの火でタバコを付け、吸い始める。
- すき家で男性店員が氷の様なものを床に投げ、近くにいた別の男性店員がお玉を股間に挟む事件が発生。
- 大戸屋でマスクを被った男が下半身を露出してお盆を性器に当てる事件が発生。また、同一人物と思われる男が食べ物を口の中に入れて吐き出すという動画も投稿された。
- マクドナルドでは宅配バイクに乗った男が赤信号を無視して突っ走る動画が投稿された。なお、件のバイクは50CC(原付)に該当するため、速度超過(一般道では30km/h)の可能性も高い。
- 自動車用品店・イエローハットでは商品のタイヤにドロップキック、さらに可燃性のスプレーをハンマーで叩き付け、着火。燃え上がったハンマーをタイヤに打ち付けて燃やす事件が発生。さらに客の取り置きを頼まれた商品にまで着火するという極めて悪質な行為も行っている。なお、このアルバイト従業員は発覚した時点で退職済みだという。
2021年以降
- 焼肉韓国苑別府店で、男性店員がソフトクリームを機械から直接口に流し込む
- カレーハウスCoCo壱番屋では、男性店員が「まかないのカレーにスパイス」と称し、性毛を入れた後バカ踊り。
海外におけるバイトテロ
海外でもバイトテロに似た投稿が行われており、日本だけの問題ではない(なお、「バイトテロ」はドイツ語のアルバイトと英語のテロリズムを組み合わせた和製外来語である)。
2008年、米国・オハイオ州でバーガーキング店員が厨房流し台で入浴する様子をMyspaceにアップ、炎上する騒動が発生。2019年6月には同国テキサス州でアイスクリームショップ店員の少女が売り場のアイスを舐めて再度ケースに戻す動画をアップ、逮捕されている。逮捕された少女は最大で禁固20年の実刑判決の可能性がある。また、2021年9月には同国のマックで店員と客がトラブルとなり、その客が注文したフラペチーノドリンクに店員がナゲットソースを入れる様子をTikTokにアップ、解雇されている。国は不明(恐らく英語圏)であるが、マクドナルドで食べ掛けのバーガーを提供する様子をTikTokにアップするバイトテロも発生している。
関連タグ
Twitter Facebook Instagram TikTok
バイオテロ:1文字違い。こちらはガチでテロ行為。
客テロ:実行者が店員ではなく一般客の場合。
無敵の人:社会的に失うものが何も無いために、犯罪を起こすことに何の躊躇もない人を意味するネットスラング。
バルフレイナイト:星のカービィスターアライズに登場したゲームキャラ。
通称が「バイト」であり、ディスカバリーで起こした行動がこう呼ばれることがある(リンク先ネタバレ注意)。