特定班
とくていはん
作品の舞台のモデルや発言者・配信者の個人情報を、断片的な情報を分析して特定する人たちの総称である。
作品の舞台(特にアニメ作品)の場合、どこを舞台にしているかは作中などで明言されていない場合は不明なことが多い。
しかし鉄道車両や建築物が特徴的であれば、地元の人やその筋に詳しい人ならいともたやすくわかるため、どこの地域を舞台にしているかが判明できる。
結果、うまくいけば聖地巡礼にもつながることもあるため、これに関してはそこまで問題になるとも言い切れない面が強い(聖地となった結果、人が押し寄せて近隣の住人が迷惑するという事態は起こるかもしれないが、それはまた別の話)。
一方で、発言者の個人情報(主にバカッター・配信者絡み)の場合、大抵は炎上してしまい、大手掲示板にアップされてしまう。
そこから特定班と呼ばれる者は、発言者の過去の発言や投稿した写真の背景を分析して、個人名はおろか住所・電話番号・勤務先・所属校などの個人情報を子細に特定して晒しだしてしまう。(どういう訳か高校生以下の未成年者が標的にされることが多い。)
- もっとも、中には楽して称賛を得るためだけに当てずっぽうで住所を書き込む人もいるだろうし、中にはバカッターをした本人が濡れ衣を着せるために書き込んだり、果ては子供への弱いものいじめや相手が個人情報を出してることを口実に「ネット民の怖さを教えてやる!」と歪んだ正義感や正義気取りで書き込むこともある。実際に起きた「スマイリーキクチネット中傷被害事件」も当てずっぽうで個人情報を書き込んだ事が発端だと思われる。
発言者は自ら個人を容易に特定できる情報をネットに載せていることが多く、最近では特定の方法が動画サイト等に挙がることも増えてるが故に特定の方法を知る人が増えており、特定に時間がかからないことも多い。
当然ながら、一度インターネット上に流出してしまった情報を完全に消し去るのは困難…というよりも事実上不可能であり、炎上してしまうと当人の人生にとっても取り返しのつかないことになりかねない。
しかしこの特定行為も対象がバカッター相手なだけで、やってることはれっきとした犯罪行為であり、当人たちは私刑を気取ってはいるものの実際はバカッターと同類でしかないのである。
- 上記に挙げた「当てずっぽうで住所を書き込んだ」可能性を疑わったためにこのような事件が起こったケースもある。
特定班の情報が必ずしも当たっているとは限らず、別人を誤って裁いてしまうケースもある。警察でさえ間違えて裁いてしまうことはあるのに、素人がそれをしようと思うことは無免許でフグを料理しようと思うのと同じレベルで浅はかである。
しかし、SNSにはこういった連中を何も考えずに擁護する者が嫌と言う程いるため困ったものである。
特定班を扱ったフィクション
ドキュンバスター(『闇金ウシジマくん』):バカッターと同類に成り下がった架空の特定班。
人間狩り:特定班を題材にした小説。
ブルータル殺人警察官の告白:第3巻に住所を特定するシーンがある。
関連人物
野獣先輩:ネット上で非常に有名なAV男優。特定班の力を以てしても未だに発見や特定に至っていないことからしばしばネタにされる。この人物が活動していたと思われる時期はSNSはおろかまだ現在ほどインターネットが一般に普及しておらず、これが結果的に身元の特定に繋がる情報をネット上にまったく残さなかったことに繋がった可能性が高いとされる。もっとも、後に当てずっぽうで住所を書き込む人が出てこないとも限らないが。
デレク・ジーター:2020年にMLBの殿堂入りを果たした際、たった1人の記者が反対票を投じたことで満票での殿堂入りを逃してしまい、ヤンキースファンを中心に全米で反対票を投じた記者が誰なのかを特定しようという動きが広まった。しかし、全米野球記者協会はこの記者が報復されることを懸念してか、情報を一切明かさなかったために、この反対票を投じた記者の正体は結局判明することはなく、やがて騒動は沈静化していった。こちらも特定班の力が及ばなかった事例の1つと言える。
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