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仮面ライダーWの編集履歴

2023-07-25 20:21:05 バージョン

仮面ライダーW

かめんらいだーだぶる

仮面ライダーWとは、2009年から放送された、『平成仮面ライダーシリーズ』第11作目である。全49話。

俺たちは/僕たちは、二人で一人の仮面ライダーさ!


概要

平成仮面ライダーシリーズ』第11作目。2009年9月から2010年8月まで、テレビ朝日系列で放送された。

前作『仮面ライダーディケイド』と違い、「W」だけでは何を表しているかが判りづらく、検索にも不向きなので、「仮面ライダーW」という正式名称がタグとして主に使われている。

以降の作品でも、正式名称をタグとして用いる方式が主流になった。


キャラクターとしてのプロフィールは仮面ライダーダブルを参照。


風都という街で蔓延る悪と戦うご町内ヒーローにして史上初となる「二人で一人の仮面ライダー」


体の色が完全な左右非対称という、奇抜揃いの平成ライダーの中でも特に奇抜な配色が最大の特徴となっている。


見た目が酷似していることから、同じ東映製作かつ石ノ森章太郎原作の「キカイダー」や、フジテレビ放送のコント番組「笑う犬シリーズ」に登場する「センターマン」の名が愛称として使われることがある。


「ソフト帽を愛用し、ハードボイルドを気取るもののズッコケる事の多い探偵が主人公」「一風変わった街の仲間たち」「主人公に突っかかってくる刑事」など、世界観やキャラクター造形は、松田優作主演の「探偵物語」をオマージュした部分が多い。鳴海探偵事務所に置いてあるデスクは、「探偵物語」の撮影時に実際に使われていたものとの事。


名前である「W」は、ネットスラングにおいて「笑い」を表す感嘆符であるため、おふざけで"仮面ライダーw"とも呼ばれてしまう。

「W」はあくまで大文字で。小文字にしたり大量に並べたりしないこと。


総合的な評価

前後編構成や相棒キャラの登場、コメディ要素を交えた内容など後続の作品に受け継がれた要素も多く、後のシリーズにも大きな影響を与えた作品でもある。

作りこまれた設定の他、敵役から脇役に至るまで魅力的なキャラクター達、細かく張り巡らされた伏線が大団円に向けて収束していく総じて高いストーリーとシナリオの完成度など、現在でも平成ライダーの中でもトップクラスの根強い人気を誇る作品である


物語は園咲家率いる秘密結社『ミュージアム』との暗闘を主軸に二話完結型の様々なエピソードを絡めた構成となっており、その内容も抱腹絶倒のコメディから、単純に善悪を論じられないビターな余韻を残すものなど、飽きさせない工夫が見られる。(ただ、その二話完結型が年末に裏目に出ることとなってしまった。)


本作の怪人(ドーパント)は従来のライダー作品の中でも特にトリッキーなモチーフと能力を持たされており、「怪人(犯人)は誰なのか?どのような能力の持ち主で、それを攻略するにはどうすればいいのか?」を物語の基本的なフォーマットとして、推理ものをベースとした作劇がなされている。

また、他作にも要所で見られたが「人間が怪人となって意図的に悪事を働く」といったものを本格的に取り扱った作品であり、謂わば「人間も怪人と変わらない存在である」ということをより明示させる形となっている。


敵役となる犯人達も、我欲のまま力を振るう単純明快な悪人から、ささやかな善意を黒幕に利用されて悪事に加担させられた者、抜き差しならない事情から悪事に走るしかなかった者まで様々。

探偵&刑事をヒーロー、犯人を悪役という日常的な正義に落とし込んでいるだけあり、従来のヒーローものの正義観とは一線を画した上で、なお分かりやすい構図を見せているのも特徴に挙げられる。


放映終了後も平成ライダー初となるVシネマによるスピンオフ作品『仮面ライダーW_RETURNS』や、近年でも漫画媒体による純粋な続編(新シリーズ)である『風都探偵』等が展開され、その裏表紙には、『平成ライダー最高傑作』と謳われており、その人気の高さが窺える。


2021年に行われた「全仮面ライダー大投票」では、作品部門で第2位、キャラクター部門でも第2位、音楽部門ではOP曲の「W-B-X 〜W-Boiled Extreme〜」が6位といずれの部門でもトップクラスであった。


また、キャラクター部門においては劇場版キャラクターであるエターナルが17位、ジョーカーが20位、作品部門では『運命のガイアメモリ』が第19位といずれも高い順位をキープ。なお、『運命のガイアメモリ』以外にランキング入りした劇場作品は同じく劇場版最高傑作との呼び声高い『REAL×TIME』、「平成」の集大成『平成ジェネレーションズFOREVER』、『Over Quartzer』の三作品だけである。


敵怪人の特徴

今作の敵怪人であるドーパントも、仮面ライダー同様ガイアメモリを使用して変身する(なお、仮面ライダーが使用するガイアメモリは別経路で精錬されたものであり、ミュージアムが流通させているガイアメモリとは外装や性質が異なっている)。


一般人が何者かへの恨みから変身していることも多く、後の『仮面ライダーフォーゼ』におけるゾディアーツ、『仮面ライダーリバイス』におけるデッドマン(フェーズ2以上)などの一般人がアイテムを得て変身する怪人の先駆けとなった。

一般ドーパントの場合は、市販のガイアメモリを手術によって施した生体コネクタへ挿して変身する。


園咲家ミュージアム)の幹部ドーパントの場合は、腰に装着したガイアドライバーにメモリを挿して変身することになる。

幹部たちがガイアドライバーを使用しているのは、ガイアメモリの毒を濾過して有益な力のみを得るため。メモリを"直挿し"している一般のドーパントはガイアメモリの毒に当てられ、心身ともに中毒症状を呈していく。

ちなみに、彼らが変身する際には仮面ライダーたちのような掛け声はない。


正体が女性であることも多いため、作品全体が悪女が多い仮面ライダー」とも云われている。そのため、「風都の女」というワードが作品の代名詞ともなっている。

『風都探偵』のコメントにて、これが探偵物を意識した意図的なものであることが言及されており、ネタにしたエピソードまで存在する。


登場キャラクター

鳴海探偵事務所


風都警察署


ミュージアム


風都イレギュラーズ


その他


仮面ライダー

本作の仮面ライダーは、シュラウドが開発した変身ベルトに、適合するガイアメモリを装填することで変身する。

使用するガイアメモリは、ドーパントが使用する生物的なデザインのものではなく、直方体型のUSBメモリ然としたデザインである。

仮面ライダーは変身に使用したガイアメモリに秘められた「地球の記憶」の種類に応じた能力を得ている。


メタ的な共通点として、主要なライダー4人は名前の最後が「ル」となっている。


☆は本編未登場。


各話リスト

話数サブタイトル敵怪人
1Wの検索/探偵は二人で一人マグマ・ドーパント
2Wの検索/街を泣かせるものティーレックス・ドーパント、ビッグ・ティーレックス
3Mに手を出すな / 天国への行き方マネー・ドーパント
4Mに手を出すな/ジョーカーで勝負
5少女…A/パパは仮面ライダーアノマロカリス・ドーパント(プロトモデル)、アノマロカリス・ドーパント(プロダクションモデル)
6少女…A/嘘の代償アノマロカリス・ドーパント(プロダクションモデル)、ビッグ・アノマロカリス
7Cを探せ/フィリップはそれを我慢できないコックローチ・ドーパント
8Cを探せ/ダンシングヒーロー
9Sな戦慄/メイド探偵は見た!スイーツ・ドーパント
10Sな戦慄/名探偵の娘
11復讐のV/感染車バイラス・ドーパント
12復讐のV/怨念獣
13レディオでQ/狙われたプリンセスバイオレンス・ドーパント、バイオレンスボール
14レディオでQ/生中継大パニック
15Fの残光/強盗ライダーアームズ・ドーパント
16Fの残光/相棒をとりもどせ
17さらばNよ/メモリキッズバード・ドーパント
18さらばNよ/友は風と共にバード・ドーパント、バード・ドーパント(強化態)
19Iが止まらない/奴の名はアクセルアイスエイジ・ドーパント
20Iが止まらない/仮面ライダーの流儀
21還ってきたT/女には向かないメロディトライセラトップス・ドーパント
22還ってきたT/死なない男トライセラトップス・ドーパント、ビッグ・トライセラトップス
23唇にLを/シンガーソングライダーライアー・ドーパント
24唇にLを/嘘つきはおまえだ
25Pの遊戯/人形は手癖が悪いパペティアー・ドーパント
26Pの遊戯/亜樹子オン・ザ・ラン
27Dが見ていた/透明マジカルレディインビジブル・ドーパント
28Dが見ていた/決死のツインマキシマム
29悪夢なH/眠り姫のユウウツナイトメア・ドーパント
30悪夢なH/王子様は誰だ?
31風が呼ぶB/野獣追うべしビースト・ドーパント
32風が呼ぶB/今、輝きの中でビースト・ドーパント、ゾーン・ドーパント
33Yの悲劇/きのうを探す女イエスタデイ・ドーパント
34Yの悲劇/あにいもうと
35Rの彼方に/やがて怪物という名の雨ケツァルコアトルス・ドーパント(試験体)
36Rの彼方に/全てを振り切れウェザー・ドーパント
37来訪者X/約束の橋ホッパー・ドーパント
38来訪者X/ミュージアムの名のもとに
39Gの可能性/バッドシネマパラダイスジーン・ドーパント
40Gの可能性/あなたが許せない
41Jの迷宮/猟奇的な悪女ジュエル・ドーパント
42Jの迷宮/ダイヤモンドは傷ついて
43Oの連鎖/老人探偵オールド・ドーパント
44Oの連鎖/シュラウドの告白
45Kが求めたもの/悪魔のしっぽテラードラゴン
46Kが求めたもの/最後の晩餐
47残されたU/フィリップからの依頼ユートピア・ドーパント
48残されたU/永遠の相棒
49Eにさよなら/この街に正義の花束をアノマロカリス・ドーパント、コックローチ・ドーパント、エナジー・ドーパント

音楽

W-B-X~W-Boiled_Extreme~

作詞:藤林聖子/作曲:鳴瀬シュウヘイ/編曲:TAKUYA、鳴瀬シュウヘイ/歌:上木彩矢 w TAKUYA

OP主題歌。


Cyclone Effect

作詞:藤林聖子/作曲:AYANO/編曲:Labor Day/歌:Labor Day

サイクロンジョーカーテーマソング。アレンジ版として「acoustic edit.」も存在している他、作中でも実際に存在する曲として扱われている。


Finger on the Trigger

作詞:藤林聖子、鬼音鼓/作曲・編曲:五十嵐“IGAO”淳一/歌:Florida Keys

ルナトリガーテーマソング。作中でも存在する曲らしく、翔太郎の十八番である。

桐山漣菅田将暉の歌ったバージョンはCD化されなかったが、「平成仮面ライダー20作記念ベスト」にて収録されている。


Free your heat

作詞:藤林聖子/作曲・編曲:Ryo/歌:Galveston 19

ヒートメタルテーマソング。


Glorious street 栄光の道

歌:Florida Keys

第8話で登場。


Naturally

作詞:藤林聖子/作曲・編曲:鳴瀬シュウヘイ/歌:園咲若菜(飛鳥凛)

園崎若菜のテーマソング。作中でも若菜が歌う人気曲として登場。

ネット版では井坂深紅郎が歌唱している。


Leave all Behind

作詞:藤林聖子/作曲:Ryo/編曲:Wilma-Sidr/歌:Wilma-Sidr

仮面ライダーアクセルテーマソング。Vシネマでは主題歌に採用されている。


Love♡Wars

作詞:藤林聖子/作曲・編曲:鳴瀬シュウヘイ/歌:Queen & Elizabeth

クイーン&エリザベスのキャラクターソング。


Nobody's Perfect

作詞:松井五郎/作曲:鳴海荘吉/編曲:菅原弘明/歌:鳴海荘吉

鳴海荘吉/仮面ライダースカルテーマソング。


Extreme Dream

作詞:藤林聖子/作曲:AYANO/編曲:Labor Day/歌:Labor Day

サイクロンジョーカーエクストリームテーマソング。


cod-E 〜Eの暗号〜

作詞・作曲:松岡充/歌:SOPHIA

仮面ライダーエターナルテーマソング。Vシネマの主題歌に採用。


関連作品

劇場版


2009年8月8日公開。異世界へ迷い込んだWが、ディケイドを救う為、TVシリーズに先駆けて先行登場。ディケイド達に自己紹介する際、自らを「仮面ライダー」と名乗っている事から、TVシリーズ第4話から第12話の何処かに位置するエピソードと思われる。


2009年12月12日公開。本作品と前作『仮面ライダーディケイド』のクロスオーバー作品。ちなみにWとディケイドは、前述したディケイドの劇場版で既に一度対面済みという事になっている。TVシリーズ第12話と第13話の間に位置するエピソード。


2010年8月7日公開。本作品の単独作品。TVシリーズ第44話と第45話の間に位置するエピソード。


2010年12月18日公開。本作品と次回作『仮面ライダーオーズ/OOO』のクロスオーバー作品。TVシリーズ最終回後のエピソード。


2011年12月10日公開。『仮面ライダーフォーゼ』と『仮面ライダーオーズ/OOO』のクロスオーバー作品。『仮面ライダーW RETURNS』の後日談。本作品からは左翔太郎&フィリップや財団X、ドーパントが登場している。


ミニドラマ

セルDVD映像特典にキャストインタビューと合わせて収録されているミニドラマ。翔太郎の妄想として「もしも亜樹子(第5巻のみ照井)が○○(収録巻に対応したポジション)だったら」を映像化。登場人物は翔太郎、フィリップ、亜樹子、照井、その巻に登場したドーパントが登場する。また、人気の高さからアニメ『風都探偵』第3話以降のおまけアニメとして復活している。


Vシネマ

2011年に発売されたVシネマ作品。全2作品。

照井竜が主役の『仮面ライダーアクセル』は、『MOVIE大戦CORE』の後日談。

大道克己が主役の『仮面ライダーエターナル』は、過去パートは『AtoZ』の前日談だが、現代パートは『MOVIE大戦CORE』より後の時期になる。


2016年4月に発売された『仮面ライダードライブ』のVシネマ作品。本作品から照井竜/仮面ライダーアクセルが登場している。照井に娘がいることから、仮に『W』の歴史に含まれると仮定した場合、(現時点で)最も未来に位置するエピソードと言える。


2020年4月に発売された『仮面ライダージオウ』のVシネマ作品。本作品から照井竜/仮面ライダーアクセルが登場している。


スピンオフ

2022年1月~2月よりTELASAにて配信の『仮面ライダーリバイス』のスピンオフドラマ。本作品から照井竜/仮面ライダーアクセルが登場している。


2022年8月よりTTFCにて配信の同じく『リバイス』のスピンオフドラマ。本作品から鳴海亜樹子が登場している。


小説

2012年11月に発売された小説。TVシリーズの第32話と第33話の間に位置するエピソード。


正統続編

  • 『風都探偵』

→詳細は風都探偵の記事を参照。


余談

制作経緯

本作は『仮面ライダーキバ』が放送されていた2008年から企画がスタートしており、当初の予定ではキバの後番組となる予定であった。

しかし、バンダイからの無茶振り(平成ライダー10周年記念作品制作およびスーパー戦隊シリーズと開始時期をずらす放送時期調整)によってWの放送は延期されることになり、当初はガンバライドオリジナルキャラクターとして制作されていたディケイドのテレビ放映が急遽企画され、こちらが先に放送された。

そのような経緯もあってか本作は従来よりも企画を練る時間が長く与えられ、初期案からかなり大きく変わっていったとされている。


初期案では風の街…ではなく水の街・水都が舞台で、1人の人情派探偵・フィリップ(…という名前の左翔太郎ポジション)が主人公だった。彼はダブルドライバーを介して自らの身体(ボディ)に、彼の心の師であるおやっさん・鳴海荘吉の魂(ソウル)を宿らせることで2人で1人の仮面ライダーダブルに変身するというものであった。


早い話が、当初から探偵ストーリーではあったものの、所謂「バディ物」路線では無かったのである。

やがて企画が煮詰められ、ハードボイルドに憧れるがどこか空回り気味の人間味溢れる探偵主人公・左翔太郎と、それと対をなすようにハードな人生を背負ってきたクールな相棒・フィリップが互いに支え合う2人で1人の仮面ライダーという、本作を象徴する現在のフォーマットが確立した。

そしてこの時に、ダブルのデザインも踏襲して半人前を意味する『ハーフボイルド』というキャラクター造形が翔太郎に付与された。


関連動画


関連タグ

仮面ライダー 平成ライダー 平成二期



用語

ガイアメモリ ドーパント 生体コネクタ 地球の本棚 なにわの美少女仮面 風都 ふうとくん ハーフボイルド 嫌いじゃないわ!


二次創作関連

オリジナルガイアメモリ オリジナルドーパント オリジナルガイアメモリ・オリジナルドーパント メモリビト 尻彦 東方双仮面 てりやき


ニチアサ

ニチアサ同期:侍戦隊シンケンジャー天装戦隊ゴセイジャー(30分前)、フレッシュプリキュア!ハートキャッチプリキュア!(30分後)


仮面ライダーディケイド仮面ライダーW仮面ライダーOOO

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