作品解説
『こんな異世界のすみっこで ちっちゃな使役魔獣とすごす、ほのぼの魔法使いライフ』とは『いちい千冬』氏の小説家になろう作品。書籍化・コミカライズ化されている
書籍版は全3巻で完結積み。
原作(なろう)及びコミカライズ版は絶賛連載中となっている。
あらすじ
原作
短編版
いつの間にか異世界に迷い込んで、いつの間にか魔法使いになっていて、いつの間にか城勤めをしていました。ただ、平和に穏やかに暮らしたいだけなんですが。・・・・・・
連載版
……なんの意義も理由もなく、いつの間にか異世界に迷い込んでいた木乃香。言葉は通じるし少々変わっているがいい人達ばかりだし、元の世界に帰れないようだから、まあ仕方ない。ぬるい世界でぬくぬくと生活しているうちに、いつの間にか魔法使いになっていて、いつの間にか城勤めをしていました。………ただ平和に穏やかに暮らしたいだけ。そんな事なかれ主義の元OL木乃香さんのほのぼの異世界生活。
書籍版
第1巻
ちっちゃくてかわいい使役魔獣たちはいろんな意味で規格外!?
異世界の荒野に転移していた元OLの宮瀬木乃香は、
通りかかった最上級魔法使いラディアルに拾われ、
彼が所長を務める魔法研究所に居候することになった。
癖の強い魔法使いたちに囲まれながらも
なんとなく研究所で過ごすうちに、
たまたま召喚術に適性があると判明する。
“大きい”“強い”“外見が怖い”の三拍子そろった使役魔獣が
良しとされるなか、木乃香はペット感覚で、
子鬼、子犬、小鳥、子猫、ハムスター、とちいさな使役魔獣を
次々と召喚していく。
召喚した5体の能力はいずれも規格外、
さらに木乃香自身の魔法力も桁違い、
──という自覚もなく色々とやらかしてしまい……!?
事なかれ主義な木乃香さんのほんわか異世界ライフ、スタートです!
第2巻
ブラック職場もほのぼの空間に大変身⁉
フローライド王国、王都の統括局で働くことになった木乃香は職場の上司であるタボタ長官にいびられながら働くも、休日には屋台で揚げ菓子を食べたり、花見をしたりとほのぼのした日々を送っていた。
しかし、そんな生活も長くは続かず、タボタ長官の一存で戦争最前線の街「リュベク」へ出張を命じられてしまう。それでも前向きに生きる木乃香は、かわいい使役魔獣たちと新たな仕事先へ向かうが、一向に目的地までたどり着けず違和感を覚えることに。
一方その頃、隣国サヴィアでは王国軍第四軍の幹部たちが集結し、
フローライド王国への侵攻を企てており――。
第3巻
サヴィア軍幹部の襲撃に遭い意識を失った木乃香は、見知らぬ天幕の中で目を覚ます。
そばにいたのは、木乃香が召喚した使役魔獣と敵国の王女ナナリィゼ。
ナナリィゼが庇ったことで、木乃香はサヴィア王国の客人として丁重に扱われていた。
そんな中、義父ラディアルが迎えにきて、フローライドへ帰れることになるのだが……!?
事なかれ主義な木乃香さんのほのぼのライフ、堂々完結!
コミカライズ版
第1巻
個性豊かな魔獣と織りなすほんわか異世界ライフ!
ある日異世界に転移してしまった元OL宮瀬木乃香は、助けてくれた魔法研究所で居候生活を送っていた。
何もかもわからない初めての世界で誰の役に立つこともできず、一人孤独を感じる木乃香だったが、召喚術に適性があることが判明する。
規格外の魔法力を持つ木乃香が召喚したのは、ちっちゃくて…可愛くて!?
個性豊かな魔獣と織りなす、ほんわか異世界ライフはじまります!
用語
- 流れ者 神隠しに遭い異世界転移した人々の総称。飛ばされる先の時と場所はランダムで未来人が過去に飛ばされていたり、古代人が未来に飛ばされていたりしている記録が残されている。異世界転移者達は自動言語翻訳能力及び何らかの転移チートが付与されている。
- 召喚魔法 召喚陣を書く事で武器や召喚獣を召喚する魔法。召喚された存在は存在を維持する為に召喚主から魔力の供給が必須となっている。召喚獣は巨大で狂暴な程よいという考え方が一般的となっている。
- 使役魔獣 戦闘・防衛を存在意義とした召喚獣の総称。その性質上召喚主以外には決して懐かないとされている。(なお、一部例外有り)
- 封印魔法 使役魔獣や召喚武器の存在維持の為の魔力供給を一時的に止める為に使われている魔法。使役魔獣の場合は一種のコールドスリープ状態へ移行させる魔法となっている。発動の方法は主に術者による行使と合言葉を元に使役魔獣自身が行う2種類が存在する。
登場人物
宮瀬木乃香(みゃせこのか)
異世界に転移した元OL。事なかれ主義で受け身だが、いろいろと無自覚。
物語の主人公。異世界語での呼び方は『ミアゼ・オーカ』。異世界転移チートは『召喚魔法』。
OL時代は家に寝に帰るだけ・食事はインスタント食品・仕事は午前様が当たり前といういわゆるブラック企業で精神を病んでいた。異世界転移後、王立魔法研究所に保護されてからは魔法の練習等をするなどしていたが、全く才能が無い為自分の事をごく潰しだと思い悩んでいたが、偶然召喚魔法に適正を持っている事が判明し、規格外な才能を開花させていく。なお、召喚主以外には決して懐かないとされている使役魔獣なのだが、彼女の使役魔獣達は心の癒しを最重要として生まれた事から、大変小さくて愛嬌が良く多くの人々から愛し愛される存在となっている。
一郎
通称いっちゃん。赤髪の子鬼。人語を話し、他の使役魔獣とも意志疎通が可能。“お願い”して他の使役魔獣を動かすこともできる。
木乃香が最初に召喚した使役魔獣。なにも教わってない状態で召喚した為最も常識外れな状態で召喚された。能力等の設定が未設定の為どんな力を持ち合わせているのか全くの未知数となっている。なお、喋れる(日本語含む)・知能が高く料理などが出来る・愛嬌が良い為、木乃香の周りの人々と仲が良い。他者の使役魔獣に対して簡易ながら、使役する事が出来るなど規格外な存在となっている。
二郎
通称じろちゃん。柴犬もどきな黒い子犬。魔法探知機。ここほれわんわんのノリ。その性能は恐るべし。
番犬として生まれた使役魔獣。特殊能力は魔力検知。当初は全ての魔法に反応してしまっていたが、問題を指摘された事から召喚陣を上書き修正するという規格外な離れ業を行使して木乃香や周りの大切な人たちに害意が有る魔法のみを反応するよう手直しされている。なお、その性能は隠密魔法ですら魔法の内容まで精密に解析する事が可能。
三郎
通称みっちゃん。金色の小鳥。イメージは火の鳥だが外見はちょっと大きなスズメ。炎の属性持ちだが、怪我や病気を治す治癒能力も持っている。
クセナ・リアンの使役魔獣ルビィを参考に生まれた使役魔獣。特殊能力は火魔法と回復魔法。火魔法はマッチ程度の火力しか出ないが、回復魔法は大変希少となっており、弱い回復魔法とは言え規格外な存在となっている。モデルとなったルビィとは仲がいい。
四郎
通称しろちゃん。白い子猫。氷の属性持ち。有機物だけでなく、空気や魔法など、あらゆるものを凍結できる。木乃香はかき氷を作ったり黒い石畳による温暖化を防ぐのに使っている。
五郎
通称ごろちゃん。うすピンクのハムスター。甘えん坊で臆病者だが、実は絶対防御の持ち主。魔法だけでなく物理攻撃まで吸収しときに跳ね返す。ナナリィゼ王女のお気に入り。
高道陽太(たかみちようた)
100年以上前に異世界転移してきた平成の中学生。異世界語での読み方は『ヨーダ』『虚空の魔法使い』と呼ばれており、『異世界トリップ』『キタコレ』などのネット用語を日記帳に書き残している。召喚されたわけでも無くただ神隠しに遭っただけの為、ここで生きている意味を見出せなかった事からホームシックを患い、帰還用の魔法を研究し、行使した所本人と一緒に無人島ごと消滅し、帰還に成功したのか失敗したのか一切不明となってしまっている。なお、余りに大規模で危険性が高すぎる魔法の為彼が残した日記帳や資料の殆どが禁書として閲覧規制がひかれている。
ラディアル・ガイル
木乃香を拾い弟子にした最上級魔法使い。魔法研究所の所長も務めるが、だらしない所がある。
木乃香の事を娘のように愛しており、養子縁組をしている。
シェーナ・メイズ
木乃香のお姉さん的存在。しっかり者で魔法研究所内では常識人。
木乃香からは『メイお姉さま』、一郎からは『めいねーさま』と呼ばれ大変慕われている。
ジント・オージャイト
木乃香を観察する魔法使い研究員。一度思考に入るとなかなか戻ってこない。
『流れ者』を研究するのが好きで、禁書扱いされている『虚空の魔法使い』事『高道陽太』の日記帳を手に入れたりしている。一線を超えないように心がける理性を持ち合わせている。
クセナ・リアン
魔法使い見習いの少年。面倒見がよく見習いの先輩として木乃香に基本を教える。
気軽に話が出来る人物。
ルビィ
クセナ・リアンが召喚した使役魔獣。炎属性のドラゴン。
三郎のモデルとなった使役魔獣。特殊能力は害虫駆除・子守り・火魔法等となっている。三郎の事を子分や弟・妹のように思っているようで火魔法のコツを教えたりしている。木乃香の使役魔獣達と大変仲が良い。
シェプロン・ハウラ
研究所職員兼クセナ・リアンの師匠。『流れ者』を研究対象としてしか見る事が出来ない人物。その為接触禁止令が出されている。木乃香の事もただの観察対象としか見ておらず、盗聴・誘拐未遂などのストーカー行為を平気でしてくる危険人物。それらの隠密能力を評価され所長命令で王都の諜報部へ島流しされる事となる。
くさ
シェプロン・ハウラの使役魔獣。蔓型の魔獣で隠密行動に特化している。木乃香の使役魔獣達と仲が良く、主であるシェプロン・ハウラの命令を無視して遊んであげるなどしている。
出版
書籍
コミカライズ
- 1巻 ISBN-13 : 978-4048996341