概要
1991年に発売されたR-TYPEのPCエンジン版『R-TYPE COMPLETE CD』。
これはアーケード版の単なる移植版ではなく、CD-ROMの性能を活かしたビジュアルシーンの導入や、生音源化によるアレンジBGMがセールスポイントとされていた。
しかし、このアレンジ要素が賛否両論を呼ぶ結果となってしまった。
特に1面のBGM「BATTLE THEME」に関しては、バイドとの遭遇という絶望的な状況にそぐわないオシャレな曲調にアレンジされているうえに、「R-TYPE」という機械音声ボイスがターンテーブリスト風の演出で「アアッアーアアールタイッ」と連呼される部分があり、斬新すぎる演出に困惑するユーザーが多かった。
ボス戦BGM「BOSS THEME」にも同様の機械音声やパトカーのサイレンらしき音声が使用されており、こちらも賛否が分かれている。また、ビジュアルシーンに関しても往年のSF小説挿絵のような濃い画風のキャラクターデザインとなっているほか、キャラクターボイスに有名声優を使ったのは良いが、1970年代のロボットアニメ、SFアニメのイメージが強い者が採用されており、『R-TYPE』には合わないと考える者が多かった。
そのせいか『COMPLETE CD』の設定やキャラクターは現状、黒歴史として扱われている。