アポロン(終ワル)
しゅうわるのあぽろん
「ただ昨日よりも今… そして今この刻よりも… 美しくなるために、オレ様は魂を焦がす」
外見はファッションモデルのような格好をしたナルシストな美青年であり、その圧倒的な美と強さから女神たちを中心に広く多くの神から愛されており、ゼウスたちが自身の元に来たときもニンフたちと共に湯に浸かっていた。
同じオリンポス十二神で兄弟であるアレスのことを「神友」と言い、ゼウス達と共に自身の元に来た際には、自分に会いに来てくれた事を喜び一緒に湯に浸かろうと誘っていた(神話でも兄弟揃って弟のサルペドンを助けに行くぐらい仲が良い)。だが当のアレスからは「あのキラキラナルシスト野郎が大嫌い」と、会いに行くだけで憂鬱になる程敬遠されている。父ゼウスからも「よくわからんふざけた奴」だと称されているが、強さに関しては「強い」と断言されている。
本人はラグナロクにあまり興味が無いのか、自分の出番を聞かされた際は「まだやってたんだアレ」と言っている。また、既に出場した叔父達や義弟、の訃報には「彼らの美しい散り様を見れなかったのは残念だ」と語り、アレスから「悲しいとは思わんのか」と問われると、「魂を焦がして戦ったのは最高に美しいことであり、負けても悲しむ必要はない」という持論を説いている。
そしてニンフ達から自分の美しく輝くところが見たいと言われたことで9回戦の出場を決めた。だがゼウス達が来てからずっと全裸であったので、アレスからは「まずは前を隠せ」と言われた。
第九回戦でレオニダスが「fight」の合図と同時に自身に奇襲攻撃を仕掛けたことに対しては、「美しくない」と言い放っている。
アポロンは身内からの評価が高く、彼の努力や過去を知るアレスやゼウスからは、「あいつは絶対に身の程知らずなんかじゃない」「アポロンほど己を知る神はいない」と評されており、またゼウスは「己を知るからこそ己を超えられる」「己自身を高め続けられる者だからこそアポロンは強い」とアポロンの強さを認めている。
実際の神話ではゼウスから嫌われていた節があり、アポロンもそれを知っていたからこそ父を嫌っていた節がある為、終ワル時空は真逆レベルで良好な親子関係となっている。
この言葉は、アポロンを祀るデルフォイ神殿に刻まれた言葉である。人類はその言葉をこう捉えていた。
「下等な人類は、己の身の程をわきまえるべき」
哲学の神、詩歌の神、医学の神、弓の神、音楽の神、予言の神、そして太陽神として崇められた、万能神アポロンから下された、愚かしき人類への戒めであると。
しかし、アポロン本神の真意は、真逆であった。
まだ、人と神が近しき古代ギリシャ、デルフォイの地にて、奇怪な怪物、ピュトンの姿があった。ピュトンは、人間の村を度々襲い、討伐隊の神々を返り討ちにし、蛇蝎の如く嫌われていた。
しかし、ある日のこと、アポロンが独断でピュトンの前に降り立ち、一撃でピュトンを殴り倒した。
滅気ずに再びアポロンを倒そうとするピュトンだが、アポロンは「続きはまた明日」と言うと、ピュトンの寝床を奪ってしまう。
それから、ピュトンは来る日も来る日もアポロンに挑み、返り討ちにされ、それから数日が経ったある日。
何度も返り討ちにあったにもかかわらず、滅気ずに闘おうとするピュトンを見たアポロンは「なぜそれほどまでに挑み続ける?」と問う。
ピュトンは、「生まれつきこんな姿で、理由なく迫害されるから、最初から全部持って生まれてきて、『美しい』『頼もしい』ともてはやされ、憧れられている万能神なんかには負けたくない」と答える。
それに対し、アポロンは、「美しい」とただ一言。
ピュトンは「バカにするな、こんな残虐面のどこが『美しい』?」と憤慨するが、アポロンは、「造形などどうでもいい、美しいのは『今の自分』という存在そのもの。己と向き合い、魂を焦がして闘うキミは、とても美しい」と言う。
それでもピュトンは「オレの何が分かる」と突き放そうとするが、アポロンは「分かるさ」
「同じだから」
アポロンはかつて、誰もが認める「凡神」だった。
しかし彼は、哲学を、詩歌を、医学を、弓を、音楽を、予言を、血の滲むような努力でそれらを司るまでに至り、そして遂には、オリュンポス十二神に列せられ、『太陽神、輝けるアポロン』とまで讃えられるようになった。
そしてアポロンは言う。
「美しくなき者とは、今に満足し前進を止める者、今の幸福や幸運の上であぐらをかく者」
「己を知る者は、己が足らぬことを知る」
「己を知る者は、己が弱きことを知る」
「己を知る者は、己が変わることを恐れぬ」
「己を知る者は須く、己が美を誇るべし」
ハッとさせられたピュトンだが、「でも自分は人を傷つけてしまった」と零す。アポロンは「尾を踏まれた蛇が人に噛みつくこともある… 己の命を守るためなら暴れもするだろう… それが戦争になる前に止めるのも、神々の仕事なのだろう」と言う。
そうしてアポロンは天へと帰っていった。
それ以来ピュトンは人里を襲うことをやめ、デルフォイの地に残り、アポロンを讃える神殿を築き守護するようになった。そして神殿にこの言葉を刻んだという。
『ΓΝΩΘΙ ΣΑΥΤΟΝ(汝 自身を知れ)』
神器の名は「アルテミスの糸」。千変万化の摩訶不思議な神器であり、時に天上の調べを奏でる竪琴となり、巨神の棍棒を防ぐ盾となり、巨岩を貫く光の矢になるという、時によって姿を変える物の様。
糸はガントレットの先から、アポロン自身の光エネルギーで生み出している。また、糸自体で防御することもでき、糸を使って新たな武器を生成することも可能。作中では糸を使い光輝きし竪琴(ポイボス・ライアー)というガントレットを生成した。
試合終盤では、「アルテミスの月影」という巨大な女神像を召喚し、光エネルギーを使って神話におけるアポロンの代名詞とも言える金の弓を生成した。また、この像に弓の弦にあたる部分を生成させ、自らを銀の矢として放つことも可能。
なぜこの神は
かくも眩き光を放つのか?
なぜ神々は
かくもこの神を愛すのか?
伝説の大蛇ピュトンを射殺した
銀の弓矢ゆえか?
竪琴を奏で生み出す
妙なる調べゆえか?
否 否! 否!!
その圧倒的な
美と強さゆえに!!
天を遍く照らすこの美しき太陽神を
神と人はこう呼び称える
『ポイボス』
ア ポ ロ ン
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