「余は負けられぬのだ・・・ あやつ達の、兄として」
CV:置鮎龍太郎
概要
冥界(ヘルヘイム)の王として君臨し、最強の魔物テュポーンですら彼の前では喉を鳴らすと恐れられている。
神VS人類最終闘争(ラグナロク)の闘士ではなかったが、人類側に寝返った釈迦に代わり急遽参戦、第7回戦にて始皇帝と激突することになる。
人物
三弟・ポセイドンと同じく、末弟のゼウスとは対照的な若々しい姿の美丈夫で、顔の左半面と左腕に月桂樹らしき刺青を入れている。また、初登場時は右目の部分をベネチアンマスクに似た仮面で隠していた。
冥王という立場故にその名を軽々しく口に出すのも憚られているが、他の神々からは「神が最も信頼する神」として尊敬されている。
というのも、かつて祖母ガイア率いるギガンテスとの戦争・ギガントマキアの最中、父クロノス配下のティターン神族がタルタロスから脱獄してギガンテス達に加勢しようとした際に、配下達を全員弟たちの援護に回し、自身は単身冥界に帰還してティターン達を食い止めた、ギガントマキア最大の功労者であるからである。
また、ゼウスに謀反を起こそうとしてポセイドンに殺害された次弟・アダマスに対しても、ヘルメスとベルゼブブに命令して蘇生させ、新たな神・アダマンティンとして共に冥界の神として働けるよう奔走もした。
こうした兄弟への拘りは、純粋な兄弟への愛情からであり、曲者ぞろいな弟たちも彼のことを慕っていた。
しかし後述の通り、『カリスマと信頼があり過ぎるが故に問題が起きてしまう』という難儀な神でもある。
戦闘スタイル
ポセイドンと同じく槍術を得意とするが、手数の多さを得意としたポセイドンとは対照的に、一撃の威力が非常に高い剛の槍を身上とする。技名の多くは、神話上の妻・ペルセポネに因んだ技を繰り出す。
武器はバイデント(当人曰く使うのは久しい)だが、出場前にポセイドンの従者プロテウスより託された三叉槍(トライデント)の穂先を融合させている。
更に独自の特殊能力として、自らの血液プルートイーコールには神器に流せば自身の生命エネルギーを宿してさらに強力にすることが出来る。一方でその強化を維持するために生命エネルギーを吸い続けるため、枯れてしまえば自身も死ぬという副作用も持っている。
技一覧
- 冥府の鉄槌(ペルセポネ・カリコロン)
大きく跳躍して、地上の敵目掛けてバイデントを突き出し、爆発的な風圧を発生させる。
由来はペルセポネと、彼女の神話に関わりのある聖なる井戸・カリコロンから。
- 嵐を破壊せし者(ペルセポネ・ロア)
竜巻のような螺旋状の風圧を纏った刺突。
- 大地を砕きし者(ペルセポネ・ティターン)
バイデントの柄の穂先近くを掴んで大きく振りかぶり、そのまま柄を滑らせながら振り下ろす。
由来は父クロノスの一族であるティターンからだが、オルペウス教ではペルセポネとも因縁がある事で知られる。
- 宿命の四血槍(イーコール・デスモス)
ハデスの血『プルートイーコール』を注ぎ込んでバイデントとトライデントの穂先を融合させ、巨大な刃のような無又の穂先へと強化させた姿。
由来は恐らくロンギヌスの槍の俗称・運命の槍から。デスモスとはギリシャ語で「束ねる」や「絆」を意味する。
- 血が導きし曙光(イーコール・エーオース)
宿命の四血槍による、凄まじい破壊力の突き。
由来は従姉妹である曙の女神・エオスから。
人間関係
- ポセイドン
神に仲間など不要と考えていたポセイドンだが、ギガントマキアでの一件は彼に感謝をしており、兄上と呼ぶなどハデスには一目置いていた。その後の次兄アダマスへの非道ぶりは、長兄と違って器の低さへの軽蔑もあったのかもしれない。
ハデス自身も弟の孤高な生き様を同じ「王」として一目置いていた。故に彼の訃報を知った際には久々に天界へと赴き、仇討ちとして出場を決意している。
- アダマス
命を救われた上に、天界を追われた自身に新たな居場所をくれたこともあって、深い信頼を寄せている。
「兄より優れた弟など存在しない」という一見小心者染みた思想も、次男として誰よりも長兄の姿を見てきたからこそ、性格に問題のあり過ぎる弟たちと比較して抱いていたのかもしれない。
纏めるなら『ハデスを慕っていたからこそ』という点まではどちらも変わらないがその後に関してポセイドンは『兄の決めた事に従うべき』、アダマスは『兄こそが神々を纏めるべき』と真逆の考えだったのである。
- ゼウス
憎まれ口を叩きつつもギガントマキアの件は同じく感謝しており、「あやつほど頼りになる神をわしは知らん」と、高い信頼を寄せていることが窺える。
- ベルゼブブ
第6回戦で現れた第六天魔王波旬の件が彼の仕業であるとすぐに見抜くなど、その歪んだ性格は理解しているようだが、アダマスの蘇生を依頼するなど、同じ冥界に通ずる神としてある程度は信頼している。ベルゼブブもハデスの強さには強い信頼を置いている。
かつて冥界の自身の居城に来たベルゼブブが自身に殺されようと戦いを挑んだ時には圧倒し、ベルゼブブが死にたがる理由を知ると、ベルゼブブへ大愚かと言い、リリスが遺した刺青は『呪い』では無くてベルゼブブに生きてほしいと言う『祈り』だと言い、ベルゼブブへ何が遺されたのかもう一度考えてみろと言って去って行った。その後再度自身の元へ来たベルゼブブが出した答えを聞くと、笑いながら「どこまでも面倒くさい奴だ」と言いつつも、ベルゼブブが面倒くさい弟たちと同じだと気に入り、ベルゼブブの『悪魔の羽ばたき』との相性が良い神器の『アポミュイオスの杖』を渡し、ベルゼブブを自身が見届けると約束した。ベルゼブブから何故自分なんかに構うのかと言われ、その理由を言った時には、納得しつつも「あなたも充分面倒な神ですよ…ハデスさん」と返していた。
登場時の謳い文句
この神が歩めば
世界がおののき
この神が睨めば
誰もがひれ伏す!!
冥府の番犬ケルベロスが頭を垂れ
最凶の怪物テュポンが喉を鳴らす
ギリシャ最強三兄弟の
長兄にして
冥界の 王
ハーデース!!
関連タグ
シャーロット・カタクリ…同じ槍遣いかつ、理想の兄繋がり。ただし此方は次男。