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「すまない、パウロ。

お前の気持ちを考えようともせず、厳しくあたった。

お前の気持ちを考えようともせず、責め立てた。

本当にすまなかった。愚かな父をどうか――」


概要編集

パウロピレモンの父親。生前はアスラ王国上級貴族ノトス・グレイラット家の当主でミルボッツ領の領主だった。

パウロが12歳の時に喧嘩別れして、その数年後に亡くなった。


人物像編集

筋が通らないことが嫌いで自他に厳しいが、悪く言えば極めて横暴な自己中心的且つ独善的な人物であり、自分が正しいと思えば他人の気持ちや事情を無視して強行を貫く身勝手さで、厳格なサウロスにすら杓子定規過ぎると非難されていた。

父親としては毒親そのもので、息子のパウロの気持ちを考えないどころか、自分の意図を一切説明する意思すら見せないにもかかわらず、思い通りにならないと理不尽な叱責を加える場面も多々あり、親としては完全に失格としか言いようがない。

本人はパウロを厳しく育てたと思い込んでいるが、何も説明せずに強制的に家からだして全寮制の学校に入れて、パウロの学校での評判が悪いと家に監禁して無視するようになるなど、実際のところパウロの教育を人任せにして「何もしていない」にも拘らずに「思い通りにならないことに逆切れしている」だけである。

また、学校での評判など他者の評価でしかパウロを見ていないため、パウロの剣術がかなり強さになっていることにも気づかなかった。

グレイラット家は武官貴族なので剣術などの武力もステータスになり、同ように出来が悪いとされたエリスルーデウスのいない歴史では、剣術の才能を伸ばし、剣術の腕前を買われて王女の護衛になり、国王に即位するのに貢献するなど貴族として優秀な功績を残したことを考えると、パウロが貴族としてやっていけなかったのは本人の資質というよりもアマラントの接し方が悪いのが原因である。

パウロが出て行ってからは自分の接し方が間違っていたと気づき、数年後にパウロに謝罪の手紙を残して亡くなった。しかし、パウロがアマラントを許すことは無かった。


関連人物編集

長男。「あんな父親には絶対ならない」とアマラントを嫌っているが、父親になった際に「威厳のある父親」を目指したり(妻のゼニスから「それって、嫌いだった御義父さんと一緒なんじゃないの?」と突っ込みを受けている)、アマラントと同じ事を息子にしてしまうなど、アマラントがパウロに与えた影響は強い。

アマラントの死後も嫌って幼少期にやられた仕打ちを許す気もないが、喧嘩別れした後に一度も話さないまま死に別れたことには後悔がある。


次男。パウロに行った仕打ちを繰り返さないように甘やかされて育てられる。しかし、そのせいで強者に媚びを売り、弱者に威張る小心者になってしまい部下からも嫌われている。



関連タグ編集

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