「そして我輩もバンババン!」
CV:楠大典
概要
魔大陸ビエゴヤ地方に君臨する「不死身の魔王」。姉のアトーフェラトーフェ・ライバックと同じく純血の不死魔族。
作中では魔大陸の北西端の町「クラスマ」に到達したロキシーたちの前に、婚約者の魔界大帝キシリカ・キシリスとともに現れた。
容姿
黒曜石のような肌に紫色の長髪をなびかせる筋骨隆々の大男。胴体から六本の腕が左右三組ずつ生えているが、腕を引っ込めて数を減らし腕の太さを変える事もできる。
また身体が切り離されると切り離された量に比例して体格が小さくなる。
人物像
常に豪快に物事を笑い飛ばし、酒や宴をこよなく愛する陽気な性格。「知恵の魔王」と呼ばれており、頭が悪い者の多い不死魔族の中では知能が高く、まともに会話することが可能だが、本人は馬鹿の中で多少知恵が働くだけと「馬鹿の魔王」と名乗り、身内からも「賢いふりをしているが本当は馬鹿」と言われている。
このような性格なので魔王の中でも穏健派に属しており、強さや名声などへの執着がない。
しかし、めったに死なない不死魔族のため笑いながら友人となった相手を殺そうとするなど死生観が一般人と違う。
また長命種ゆえに時間感覚は人族などと著しくズレている。
放浪癖があり本編中に君臨しているビエゴヤ地方を訪れている様子がない。(大半の魔王は部下など軍事力を持って周辺の魔物や犯罪者を捕らえているが、偉そうに君臨しているだけで支配はしていない)。
戦闘能力
不死魔族としての高い再生能力と剣王クラスの攻撃でないと傷つかない頑丈な肉体の持ち主。特に再生能力は非常に強力なもので、身体の大部分を消滅させられても時間さえあれば復活できる。この特性を活かし、自身のダメージを気にせずに相手を殴る力任せの戦法を好む。
総合的な戦闘力は剣帝と互角だが、肉体頼みで技術を身に着けていないため、一定以上の攻撃力を持つ相手だと勝負にならない(本人曰く、傍若無人に振舞えるように我流で鍛えてはいるらしい)。
また、かつて飲んだ魔眼殺しの霊薬の効果で魔眼に映らない。
作中の動向
キシリカからラプラス以上の魔力を持つと聞かされたルーデウスに興味を持ち、ラノア魔法大学を訪問。
ルーデウスと自分に魔術でダメージを与えれば勝ちという条件で決闘し敗北。
その後は大学の特別生として暫く滞在。何かしらの集まりの際にはいつもはしゃいで場のムードを盛り上げた。
以下ネタバレ注意
「我が名は闘神バーディガーディ! ヒトガミの盟友にして闘神の名を受け継ぎし者!」
ビヘイリル王国の戦いでルーデウスたちのもとに突如として襲来。闘神鎧を身に纏い、七大列強第三位「闘神」として敵対を宣言した。
過去(ネタバレ)
バーディガーディは第二次人魔大戦期に魔族側の参謀として戦っていた。当時は発言力がなく、最終的に勝てば良いとゆったりとした魔族たちを歯がゆく思い、ヒトガミの助言に従い戦局を魔族有利に展開していく。
しかし、意図せずしてヒトガミの使徒となっていた事で、ヒトガミの暗躍を知った魔龍王ラプラスと敵対してしまう。圧倒的な戦闘力で魔族側を蹂躙していくラプラスに恐怖を感じ、ヒトガミの助言を受けて闘神鎧を盗み出し、それを装備。最愛の女性であったキシリカを守るためにラプラスと直接対決するが闘神鎧に乗っ取られてしまう。
結果的にラプラスと相打ちとなり、自分の手でキシリカを殺害した。
ヒトガミの種明かしで自分が騙されていた事を知り、自分が馬鹿の中で多少知恵が回るだけで賢くない事を理解し、その後はキシリカの好みである豪放磊落な漢として振舞うようになった。
当時はヒトガミを恨んだが、キシリカも生き返り、過去に拘るのは豪放磊落な魔王らしくないと、現在ではあまり気にしていない。
ヒトガミから助けを求められた際はギースの説得とヒトガミの謝罪を受けて一度だけという条件で協力を承諾し、再び闘神鎧を装着した。
戦闘能力
闘神鎧を装着すると魔術をほぼ無効化する黄金の光に、帝級剣術でも傷つけるのが難しい高い強度と、自己修復機能で破壊不可能な鎧の力で防御力がとてつもなく上昇し、不死魔族の再生能力と無尽蔵の体力が合わさってダメージを与えるのが不可能になる。
さらに完全に乗っ取られれば、武器を錬成し、登録されている千の奥義を、鎧が戦局を判断して状況に最適な奥義を放つようになる。
しかし、再生能力がないと列強上位には対抗できないようで、魔龍王ラプラスとの戦いでは、闘神鎧を装着した不死魔族でなかったら一撃で負けていたと回想している。
また、完全に乗っ取られないと、闘神鎧装着前と同じで力任せに殴るだけで、攻撃力は闘気を纏えないルーデウスでも一撃では即死しない、トップクラスから数段劣る速度の北神アレクサンダーよりさらに遅いと純粋な戦闘能力は列強下位クラスとそう変わらない。
ただし完全に乗っ取られなくても、再生能力込みならルイジェルドから「本物の七大列強」と評されるように、ラプラス戦役の列強下位程度の戦闘能力はある。
結末
ビヘイリル王国の戦いではバーディーガーディの自我は無くなっていないので、千の奥義や、武器の錬成などの機能は使えなかったが、強化された身体能力と、鎧の防御力と不死魔族の再生能力で、北神アレックス、不死魔王アトーフェラトーフェ、鬼神マルタ、魔導鎧一式装備のルーデウスといった列強下位クラスを含む十数人を蹴散らす。
最後は魔導鎧零式を装備したルーデウスと戦い、岩砲弾ショットガンで、ふっ飛ばした腕を結界魔術で封印して再生を防ぐ戦法で五つ腕を封印されるも、魔導鎧零式を機能停止まで追い込みルーデウスを追い詰める。
しかし、助けに入ったエリスの渾身の一撃に最後の腕を斬り飛ばされ、ルーデウスとエリスの魔力全てを注ぎ込んだ王竜剣カジャクトの一撃に敗北。地竜の谷に封印された。
関連人物
数千年来の想い人にして婚約者。キシリカからかけられた言葉をきっかけに、貧弱な頭でっかちから、身体を鍛えて筋骨隆々で豪放磊落な性格になった。
姉。しばらく滞在して毎日殴られながら身体を鍛えたこともあるらしい。
因縁の相手。第二次人魔大戦時に魔龍王としての彼と相打ち、魔大陸統一時に魔神としての彼に殺されかけた。
同じヒトガミの協力者。命を懸けた説得に応じ、協力を約束する。
自分を乗っ取った呪いのアイテム。バーディガーディを完全に乗っ取る事で七大列強第三位の強さになる。
自称盟友。ヒトガミの策謀の犠牲になった経験からその醜悪な本性を知っているが、謝罪を受けて一度という条件で協力。協力が終わった後は、もう自分には関係ないと龍神オルステッドにエールを送る。