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曖昧さ回避編集

  1. 1980年代前半に開発されたが発売は見送られたゴットリーブ製のビデオゲーム。
  2. 1986年発売の、NMKが開発しジャレコが販売した業務用縦スクロールシューティングゲーム

当記事では2について解説する。


ストーリー編集

ギリシャ神話百眼巨神アーガスが、「メガ・アーガス」として現代によみがえった。

「メガ・アーガス」は次々と増殖し、地上を支配しようとしている。人類は「メガ・アーガス」の増殖を阻止するため、ファイター「ウォル・アーグ」に望みを託し発進させた!

はたして「ウォル・アーグ」は「メガ・アーガス」を倒し、増殖をくい止め、再び平和な地球を取り戻すことができるのだろうか!? さあ!テイク・オフ!!

(ファミリーコンピュータ版 取扱説明書より)


解説編集

8方向レバーにボタン2つで操作し、ボタンはそれぞれ対空攻撃と対地攻撃を行う。自機ウォル・アーグは対空5種、対地3種の武装を有し、それらが各面毎に強制的に切り替わる仕様になっている。

自機は画面上では横方向に移動せず、背景や画面上の物体を左右入力と対になるようスクロールする事で横の動きを相対的に表現している。


地上の文字編集

地上物として、青のB、黄色のE、赤のPが出現し、それぞれ3回破壊することで以下のメリットが得られる。

  • B

10秒間完全無敵になるバリヤーを展開。敵機や敵弾のみならず障害物も通過可能に。

  • E

取得すれば画面上の空中の敵と敵弾が消滅するエナジーボールが画面中央に発生。取得後は消滅した敵の数×1000点が加点される。

  • P

パワーアップ。強化パーツが装着され自機の攻撃力とスピードを増強する。

他に灰色のLがあり、破壊した数だけ後述するランディング成功時のボーナス点に倍率が掛かる。


メガ・アーガス編集

各面ボスのメガ・アーガスは、大小様々なパーツを連結するように形成されている。各パーツの中央に破壊可能な赤や紫の部位を覗かせており、どちらも空中の敵のジェネレーターとしての機能を持つ。自機より低い高度を浮遊しているため、対地攻撃のみ有効。

1面では赤×1+紫×5で構成されているが、先の面へ進むほどパーツが増加し、最終的に赤×4+紫×10と、画面半分を覆うサイズまで拡張してゆく。

戦闘開始からある程度の時間が経過するか、弱点である赤い部位を全て破壊すればメガ・アーガスは撤退する。赤と紫全ての部位を破壊した場合はスペシャルボーナス点が得られる。


ランディング編集

ボス戦後に、滑走路へ着陸するミニゲームが遊べる。レバー上下入力で機体の下降と上昇を行い、接地時に過度の衝撃を与えないよう調整しつつ10秒以内に着陸を行う。失敗して自機が爆発しても残機は減らないが、パワーアップ取得済みの場合、パーツ逸失によりパワーアップが持ち越されなくなる。

表示されるタイマーは10:00から減少してゆき、着陸に成功すれば残り時間0.01秒につき10点の残タイムボーナス×道中破壊したLの数が加点される。なおタイムアップ時に滞空している場合は自機がそこから垂直落下するが、地表付近でタイムアップを迎えれば爆発を回避可能で、これで着陸した場合は残タイムボーナスが10000点になる。


移植編集

影の力でロボに変形

アーケード版リリースの同年、ファミリーコンピュータへ移植されている。

業務用基板と家庭用ハードの性能差が著しいため忠実な移植が困難だった時代であり、諸々の要素をカットした内容になっている。目立つ点を挙げると、武装の種類が大幅に削減されており、対空は5種類から2種類へ減少。対地に至っては1種類のみのため、切り替えの要素自体が消失している。また、Eのエナジーボールが廃され、代わりにと言う訳でも無かろうが特定の条件を満たせば自機がロボット『ウォル・アーマー』に変形し数秒間無敵になるという仕掛けが盛り込まれている。同じく無敵になるBとの違いは、空中物をロボットが吸引し自動的に破壊可能な点。

2003年にプレイステーションで発売されたオムニバスゲーム「ジャレココレクション」や、2010年にプロジェクトEGGにて、このファミコン版が移植されている。


携帯電話(所謂ガラケー)向けの移植で、「アーガス」「アーガスDX」が2003年に配信されており、前者はアプリアーカイブスにて2015年にプレイステーションモバイルへ(現在は配信終了)、後者はG-MODEアーカイブス+にて2024年にニンテンドースイッチへ移植されている。


アーケード版完全移植は長らく行われなかったが、2018年8月30日にプレイステーション4およびニンテンドースイッチ用アーケードアーカイブスへその名を連ね、配信が行われている。


余談編集

  • 本作の企画を担当した吉田晄浩のコメントによると、敵編隊の動きなどを観て楽しめるように夜を徹して調整しジャレコへ提出したが、ジャレコの金沢義秋社長に「ゲームは難しくないといかん。すぐに飽きられてしまう、そのまま(敵の数、弾の数、強さを)全部2倍にしてくれ」と言われて受け取ってもらえず、やむを得ず調整をやり直し、結果1面クリアさえ難しい高難易度のゲームになってしまったとのこと。また、当時のジャレコ製品が高難度な訳はおそらく全て社長の指示だったと思うとも語っている。余談だが吉田は後にぶたさんの開発中NMKを退社しテクノスジャパンへ入社、家庭用のくにおくんシリーズなどの開発に携わる。
  • タイトル画面にNMKの社名はクレジットされていないが、デフォルトのスコアネームや、各面終盤に登場する折れ曲がったパイプ状の障害物がN、M、Kを象っているなど、所々にNMKのアルファベットが仕込まれている。
  • 画面を飛び交う敵弾は、グラデーションと光沢で描かれた、ガラス球のような艶やかなデザインになっている。その透明感ある独特なドット画のセンスは、同社の後発作品バルトリックやサイキック5にも顕著に表れている。
  • 初のアーケードゲーム専門誌として知られる雑誌ゲーメストの創刊号の表紙を飾ったのは、このゲームのイラストだった。
  • ゲームタイトルを50音順に並べるとトップになるゲームとして有名だった(2010年に「あぁあの懐かしのシュウォッチ」に抜かれている)。

関連タグ編集

NMK ジャレコ シューティングゲーム レトロゲーム


外部リンク編集

プロジェクトEGGによるダウンロード版紹介

アーケードアーカイブス版公式ページ

G-MODEアーカイブス+版公式ページ

Wikipedia

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