概要
トライエースが開発しスクウェア・エニックスから発売された。この他、著作権表示にも明らかだが対応ハードXBOX360のハードベンダーであるMicrosoftも本作に深く関わっている(本作第1報時点での販売元はMSでありスクエニの名前はなかった)。
日本国内での発売日は2008年9月11日。CERO-B。なお北米での出荷日の方が国内発売日よりやや早い。
これ以降同年から翌2009年初めにかけては『ラストレムナント』、『スターオーシャン4』が発売され、本作はスクエニのXBOX360用RPGの鏑矢となった。
"INFINITE UNDISCOVERY"のタイトルには「無限にある未発見のもの」というニュアンスが込められているという。
シナリオは株式会社ORGの中澤光博が担当し、水野良が監修、賀東招二が原案でクレジットされている。また音楽を桜庭統が、キャラクターデザインを当時トライエース新人の梶本幸弘が担当している。
世界観
物語は「月」が印象的な存在感を放つファンタジー世界を舞台としている。
世界設定の中核には月の力をもとに魔法や特殊な能力を発揮させる「月印」(ルナグラム)が据えられていて、様々な形で人々の生活を支えている。月印は誕生後に施される儀式によって与えられ、その力は誕生時の月の満ち欠けと遺伝によって左右される。満月に生まれた子供が月の力を大きく得る一方で、新月に生まれた子供は月印を持つことができず月の加護を受けられぬ「新月の民」として被差別的な生を余儀なくされている。
またこの世界には月印の力を完全に使いこなすことができる「ハイネイル」と呼ばれる人々がおり、普通の人々はハイネイルと対置する場合「コモネイル」と呼ばれる。ハイネイルは長命かつ不老で、それゆえ考え方や感じ方がコモネイルとはやや異なる。ハイネイルはその特性からコモネイルを守護する使命感や指向を持ち各国の王など指導者層をなしている。
ハイネイルはハイネイルとして生まれるわけではなく、力の強いコモネイルが儀式を経てハイネイルとなる。とはいえ月印の遺伝の影響もありハイネイルの王族の子はやがて儀式を受け自らもハイネイルとなる傾向にある。
ゲームシステムにも組み込まれているが属性として五行が採用されている。世界に存在するブルガス(木)、フェイエール(火)、ハルギータ(土)、ケルンテン(金)、カサンドラ(水)の5つの国にはそれぞれ属性が割り振られ、対応する「聖獣」(オーネロ)が配されている。聖獣は人々を守護する存在ではあるがゲーム中ではブルガスの「青龍」を除いて存在感は薄い。
システム
システム面での特徴としてはシームレスがまず挙げられる。戦闘のみならず町、フィールド、ダンジョン間の移動もシームレスで処理されている。リアルタイム性も重視され、戦闘中はメニューを開いている間もゲームが止まることはない。ただしプレイヤーがポーズをかけることは可能で、イベントなどではプリレンダリングのムービーも用いられている。
また多人数バトルも特徴の一つで、全てではなくいくつかのシチュエーション限定だが最大4人×3の味方パーティが参加する戦闘やダンジョン攻略が用意されている。
プレイヤーは主人公のカペルを操作し、仲間たちはプレイヤーの出す戦闘指針に応じてAIによって行動する。AIはキャラクター毎に、敵を見つけ次第突撃する、回復アイテムの使用を惜しむなどといった個性付けがされているほか、感情度に応じて回復の優先度を変化させるなどの行動をとる。
全体ではなく個別の仲間への指示には「コネクト」を用いる。コネクトには戦闘指示以外にも、キャラ毎のコネクト専用のアクションを用いてダンジョンのギミックを解く、町でアイテムクリエイション(IC)を行う、コネクト時のみ発動するスキルを用いイベントをこなすといった利用法もある。
ICの名称が『スターオーシャン』シリーズと共通しているのはともに開発会社がトライエースであるため。同様に町で発生する仲間キャラクターのイベントにはプライベートアクションならぬプライベートイベント(PE)の名がつけられている。この他トライエース開発のスクエニ販売ソフトでは恒例の隠しボスももちろん登場している。
ストーリー
古来より人々は月の力の恩恵を受け繁栄してきた。
しかしある時、「封印軍」(シール)と名乗る集団によって月は鎖で大地に縛り付けられてしまう。
鎖を打たれた地域は荒廃し人々は不安の中での生活を余儀なくされた。
そのような中で鎖を断ち切るべく封印軍と戦う集団が現れ、シグムントを中心とした彼らを人々は「解放軍」と呼んだ。
物語はシグムントと間違われて封印軍に捕らえられたカペルの牢屋から始まる……
登場人物
本作にはカペルと同じパーティにすることはできず第2、第3パーティにだけ組み込める「同行者」と呼ばれる仲間キャラクターが存在する。同行者は町でコネクトすることができイベント等も用意されてはいるがパーティキャラに比べると様々な制限が存在する。
同行者についてはいくつかの状況証拠(※)より、当初はパーティキャラとして設定されていたものを開発リソースを抑えるため仕様変更されたと見るユーザーが少なくない。
- エドアルド:シグムントを敬慕する解放軍の剣士。
- ルカ:ロカとは双子の男の子。動物と会話することができる。
- ロカ:ルカとは双子の女の子。召喚獣を呼び出すことができる。
- バルバガン:力自慢の解放軍の闘士。
- ユージン:シグムントの幼馴染で解放軍の参謀役。
- ミルシェ:シグムントを慕い追いかける解放軍のヒーラー。
- トウマ:ハルギータの諜報組織を統括するハイネイル。シグムントの幼馴染。
- コマチ:トウマの従者の隠密。
- ヴィーカ:カペルに亡き兄の面影を見る男の子?
- グスタフ:アーヤのペットのクマ。イグナイト・ファングで有名。
- ソレンスタム:封印軍に囚われていたハイネイル。同行者。
- ドミニカ:アーヤにとって姉のような存在の傭兵。同行者。
- キリヤ:薬の知識に秀でるソレンスタムの弟子。同行者。
- セラフィマ:ケルンテンで一行に加わる神秘的な女性のハイネイル。同行者。
- フリストフォール:セラフィマと行動を共にする射手。同行者。
(※)1.同行者はグラフィック上ではパーティキャラと同様に他のメンバーとは重複しない武器を使用するが、システム上装備可能な武器はそれとは異なり他のパーティキャラと共有のものである。
2.物語中カペル以外の重装備の前衛キャラが使用できない期間があるが、同行者の制限がなければドミニカを使用することでこの間もパーティ編成のバランスを損なうことはない。
3.ゲーム後半のフィールドで降る「月の雨」に対し影響を避けようとすればトウマ、グスタフとパーティを組むほかないが、ソレンスタムとセラフィマが使えればパーティの選択肢は増える。
などなど
関連タグ
外部リンク
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