人物
ウェンディ・モイラー・アンジェラ・ダーリングは、『ピーターパン』に登場する女の子である。
ダーリング家の三人姉弟の長女。12歳。
夢見がちだけれどしっかり者。小説家を目指している。
主人公ピーターパンの「影」を縫いつけてあげたことをきっかけに、彼に連れられネバーランドに赴く。
終盤大人になって結婚し、ジェーンの母となった(ジェーンはディズニー版で続編のヒロインとして登場した為、ディズニーオリジナルキャラと勘違いする人もいるようだが、れっきとした既存キャラである)。
映画フック
映画フックによると、ウェンディの中の父親像の化身とされる。
つまりウェンディの中の父親ジョージ・ダーリングのイメージ像であるようだ。
最愛の娘を奪った憎き男として憎悪を燃やしているもののネバーランドに来たウェンディそっくりの孫娘モイラを娘として深く愛するようになる。そして再び娘をさらいに来たピーターパンことピーターに戦いを挑むも再び敗れてしまう。再度娘を連れ去れた彼が残した最後の言葉は『私から娘を奪わないでくれ、私を捨てないで欲しい』と船上でうなだれていた。
そして現実世界に帰り年老いたウェンディの父親ジョージ・ダーリングを老人ホームに入れる事無く自宅で面倒を見るという結末に落ち着く。結局、娘は夫を愛してはいるものの父親を捨てる事は出来なかった。
ディズニー版
水色のナイトドレスを着ているが、作中では不自然にも飛行・落下シーンでもスカートがめくれない。
ピーター・パンの話を信じており、2人の弟であるジョンとマイケルにも語っている。その事で父親からは苦々しく思われており、年齢上そろそろ一人部屋で暮らすべきだと言われている。なお彼女は父親の姿を後にフック船長として意地悪な海賊の船長と見立てている。
が、本人は「大人なのだから」「女性なのだから」という価値観を押しつけられることを快く思っていない。しかし映画フックに見られるように、いざ父親を捨てるかどうかの決断を迫られた場合は躊躇無く夫のピーターより、父親を選ぶなど決して父親を愛していない訳ではない。
一方で年頃の女の子らしくピーターに思いを寄せているところも見られ、ピーターがネバーランドの人魚達やインディアンのタイガーリリーと仲良くすると嫉妬することもある。
また、自らもティンカーベルに嫉妬されているが、本人がそのことに気が付いているかは不明。情の深いところがあり、ピーターがミスター・スミーにフック船長を狙撃させるなど残酷なことをすると悲しみ、場合によっては真っ向から批判する事すらある。
フック船長自身も映画フックではウェンディの孫娘モイラを娘としてそして1人前のレディとして完璧な父親として厳しくも優しく接している。
ピーター・パンやネバーランドを夢に見ることもあるらしく、初めてピーターに会ったり、ネバーランドに到着した時も「夢で見た通りの姿」と感激している。
当初は大人になりたくないと訴えていたが、ラストシーンで自ら進んで大人になることを決意する。
大人になり結婚し2児の母となった『2』では、自分の子供たちに自分の体験したネバーランドの冒険やピーターパンのことを話している。
戦争中のため夫は兵士として家を留守にしており、子供時代よりも苦労をしているが、彼女が子供の前にいる時、お話をしているときの顔は子供のころと変わらない。
ピーターと再会した際、ティンクの粉を浴びて少しだけだが浮遊する描写がみられる。
世界名作劇場版
CV:松井菜桜子
金色の髪ツインテールをして、ピンクのスカートをはいており、下に白い長袖の服を着ている。ディズニー版とは対照的にスカートがめくれやすくパンチラ(ドロワーズなので正確にはドロチラ)頻度が高い。1時間枠での初回放送版ことスペシャル放送版(後の第1話と第2話)で彼女はジョージ・ダーリングに大人になるべきだと言われる。寝る際は動物の縫いぐるみを抱いている。
ネバーランドでは、ロストボーイ達(カーリー、スライトリー、トートルズの三人)の「お母さん」として家事全般を担当、朝食を作ったり家の中の掃除、洗濯などをするなど、世話好きなところから、今までのシリーズとは異なるウェンディとなっている(フック船長がマザコンだっため、フック船長に捕まった際にはそれが役に立ち、フック船長を翻弄した)。
ピーター・パンに首飾りをもらったお礼にキスをした。
ネバーランドに住んでいる内に、いろんな事を学んで成長していった(タイガーリリーと共に行動したり、フック船長や闇の魔女になったルナに立ち向かうなどがそれである)。
終盤にてロンドンに帰還した(ロンドンにいた際、ピーター・パンの事を忘れてしまった)。
それから月日は流れ、娘のジェーン(ピーター達は彼女の正体を知るまでは小さくなったウェンディと勘違いした)がネバーランドに赴いた。