概要
CV:東山奈央
マジノ女学院の女生徒で、同学院の戦車道チームの隊長である。
ソミュアS35の戦車長を務める。
コミックウォーカーにて連載されていたTVアニメ作品『ガールズ&パンツァー』のスピンオフコミック『激闘!マジノ戦です!!』では、大洗女子学園と対峙するマジノ女学院側の主人公的存在として彼女の活躍が描かれている。
スピンオフ作品のオリジナルキャラだったのだが、『最終章』第2話にカルパッチョと同じく逆輸入される形でまさかの登場。
しかも、カルパッチョと同じ才谷屋龍一の作品からの登場である。なお、中の人的に角川連合軍陸海空2人目の達成者となった。
人物像
礼儀正しく真面目で物腰柔らか。戦車道ではきびきびと指示を出す。
勇ましさと優しさを兼ね備えた隊長ではあるのだが……人間関係によるストレスや戦車道弱小校であるマジノの改革が遅々として進まないことに日々悩まされ、胃薬が手放せないというか弱さも抱えてしまっている。
しかしチームの勝利にかける意気込みは大変強く、逆境にくじけることなく、チームメンバーのまとめあげようと努力する心の強い人物でもある。
幼少時、かつて黒森峰女学園に在籍していた頃の西住しほの戦車道を記録映像で見て感銘を受けており、西住流戦車道に強い憧れと畏怖を抱いている。
他のマジノ生徒と同様、語尾に「ですわ」と付くことが多い。
最終章
『最終章』では設定が少し異なり、ストレスやプレッシャーにめっぽう弱いために胃薬を常備している設定となっている。
努力型のがり勉タイプだが、それを知られるのはカッコ悪いと思っており、他人にはその姿を見せないようにしている。
趣味は読書で、最近では盆栽関連の本を読んで盆栽に興味を示している。
活躍
激闘!マジノ戦です!!
マジノ女学院の戦車道では、ルノーB1bisなどの重戦車を要塞に見立て、その周囲にソミュアS35やルノーR35といった中〜軽戦車を配置して、重戦車に接近する敵車輌を迎撃するという防御主体の戦術が伝統として尊ばれている。
しかし試合では連敗続きであり、その主原因を伝統的な防衛戦術への執着にあると見たエクレールは隊長であるマドレーヌに改革の必要性を訴えかける。ところが意図せずして隊長の座をかけて戦車による一騎打ちの決闘を行うことになってしまい、結果的に慕っていた先輩であるマドレーヌを打ち負かし、新隊長としてマジノ女学院の看板を背負うことになってしまった。
伝統に逆らうこととカリスマ性のあった旧隊長マドレーヌを追い出したことによる隊内からの反発を受けながらも、エクレールに全てを託しマジノの革新を見守ろうとするマドレーヌの支えもあり、分裂しかけたチームの再建に奔走する。
エクレールは従来の防衛戦術からサン・シール流の機動戦術へと移行しようとする。
来る全国大会に備え、隊員の練度を高めるべくサンダース大学付属高校と大洗女子学園との練習試合に臨むのだが……?
第63回高校生全国戦車道大会では第一回戦にてアンチョビ率いるアンツィオ高校と対戦し、敗北している。
バンダイビジュアルより刊行された「月刊戦車道特別号1」では横隊によるマジノの防衛線をアンツィオのCV33部隊が撹乱、混乱状態に陥れ、孤立したフラッグ車(B1bis)をアンツィオが撃破したと解説されている。
最終章
「無限軌道杯」1回戦で黒森峰女学園と戦い、騎兵戦術が通じず要塞に立て籠もるも、圧倒的火力の前に撃破されて敗れる。その後、大洗女子学園と知波単学園の試合の観戦に訪れている。
余談
機動戦術への移行を目指したエクレールが、何故対アンツィオ戦で防衛戦術を執ったのかは不明だが、コミカライズはパラレルワールドということでコミカライズ以外の媒体ではエクレールが新戦術への転換を試みていないという可能性もある。
一方で、マジノ女学院が保有している戦車は、最高速度20km/h前後のルノーFT-17とルノーR35、27.3km/hのルノーB1bisといった人が走る速さ程度の低速の戦車が多く、唯一高速のソミュアS35は45km/hを出せるが、一人乗り砲塔のため指揮統率が大変である。加えて、フランス戦車に共通して履帯が滑りやすく泥濘地等の不整地では運用に難がある。つまり、マジノ女学院の戦車の大半が機動戦術に対応しておらず、対応できる戦車でも運用上の欠陥を抱えているのだ。 このため、前任隊長マドレーヌも騎兵戦術を試みたが、保有戦車が起因して断念せざるを得なかった経緯もコミカライズで語られている。
さらに、戦術の変更に踏み切る際のゴタゴタの影響で3年生が全員、1~2年も数人チームを去ってしまったため、練度が一気に落ちてしまい、上記の戦車の事情も含めると、ライバル校の中でもダントツで戦力減してしまうというお粗末な結果に陥っている。
対するアンツィオは、最も遅いセモベンテでも35km/hであり、機動力ではアンツィオが圧倒的に有利であった。このため、機動力で勝る相手に騎兵戦術で張り合うことを避けた可能性がある。
また、最終章でも無限軌道杯で黒森峰と戦った際、黒森峰が重装甲のドイツ重戦車を使用し、且つ強固な陣形を維持していることから、騎兵戦術に打って出ることができなかったことが想像できる。
このため、上記の事情を考慮せず、「エクレールが新戦術への転換を試みていない」というのは、根本的な帰属の誤りと言える。
その他スピンオフ
弐尉マルコ氏のスピンオフコミックもっとらぶらぶ作戦です!の単行本第4巻の巻末に掲載されているウソ次巻予告にて、胃薬の瓶を鶴姫しずかから贈られ掌に一度に100錠近くの錠剤をどっさりと出す、乱入した中須賀エミが鶴姫しずかと火花を散らしている脇で胃を痛めている、などといった胃弱ネタを披露している。
もう一つのスピンオフ作品『リボンの武者』にも登場している。「大鍋(カルドロン)」にルノーR35に搭乗して参加している。一回戦で新潟ビゲン高校と対戦し、当てが無くて用心棒を雇わなかったが、見事勝利している。
オンラインゲーム「World of Tanks Blitz」公式サイトにて掲載されている葉来緑氏のチュートリアルコミック「はじめての戦車道 Blitz」第07話にて、そど子と対峙したアンチョビがB1bisの名前があがったことからマジノ女学院とエクレールの存在を思い出す、という1コマがある。